人気の”船カワハギ”。
ビギナーでもお土産が期待できる手軽な船釣りだが、腕の差で釣果が大きくかわる釣りでもある。
今回は、徳島・阿南の釣り船、水天丸に乗船してきた。

▲徳島・阿南の水天丸
そこで教えてもらった、カワハギ釣りのタックルや仕かけ、釣り方などを紹介するので、ぜひ皆さんにも船カワハギを楽しんでもらいたい。
タックル&仕かけ
船のカワハギ釣りは、専用竿がベスト。その理由は、カワハギの小さなアタリが分かる、感度がよい穂先を持ったロッドが必要だからだ。
カワハギは「エサ取り名人」とも言われ、エサを取るのが非常に上手い。
また、リールは小型両軸リールがベター。仕かけは胴突き3本針仕かけが一般的だ。

▲乗船者が使用していた、アブガルシアの「黒船 カワハギ」

▲がまかつの超高感度ロッド「エクスシグナルカワハギ」

▲オモリは30号統一。カワハギ狙いのオモリは、さまざまなものが発売されており、カラフルな方がカワハギの寄りがよいとされている。また、水天丸では、写真のようにオモリ自体が光るものを使っている人も多く、この光がカワハギに効果的らしい
エサはアサリを使用する
船カワハギに使うエサは、アサリがベスト。エサのアサリは、エサ屋で、各社から発売されているものが手に入る。
カワハギはよくエサを取るため、エサは余裕を持って多めに持っておくのがベター。
アサリはヌメリが多く、エサ付けが難しい。そのため、オススメなのが、アサリ用のアミノ酸入りの締め材。これでアサリを締めるとヌメリが取れるだけでなく、エサ持ちがよくなり、アミノ酸の効果で食いもよくなるので、できればあった方がよい。

▲マルキユーの「カワハギゲッチュ」

▲そのままでも使えるがヌメリがあるので、締めて、洗ってヌメリを取るのがベター

▲ダイワの「アミノソルト」

▲締めた後のアサリ
アサリの付け方
カワハギ釣りは、アサリの付け方がとても重要。特に内臓を好んで食べるため、針先を内臓に刺しておくのが大切。また、気付かないうちにエサが取られていることもあるので、こまめに仕かけを上げて、エサが付いているかのチェックをすることが重要。
①水管に針を通す
②ベロを縫い刺しする
③内臓に針を刺す

▲エサ付けした針
このような状態になれば、エサの交換が必要。こまめなエサの確認は釣果を伸ばす秘訣だ。
カワハギの釣り方
カワハギの釣り方はさまざまだが、基本のタナは底付近。仕かけを底まで落としたら、誘ってからステイし、アタリを待つ。そして小さなアタリがあれば、竿をゆっくりと聞き合わせていけばよい。以下が基本の釣り方だ。
①仕かけを投入
②オモリが着底すれば、竿をゆっくりと上下して誘う
③誘った後にステイして、アタリを待つ
④アタリがあれば、竿を上げていき、聞き合わせていく
⑤カワハギが掛かれば、リールを一定速で巻き、やり取りを楽しもう
カワハギは、誘って興味を惹きつけ、そして食わせる間(ステイ)を作ることが大切。ずっとステイのままだと、いつの間にかエサを取られていることが多々ある。
また、カワハギ釣りには、①宙釣り(オモリを底から切る)②たるませ(オモリを底に付けて仕かけをたるませる)③はわせ(オモリを底に付けて、仕かけを底にはわせる)とさまざまな釣り方があるので、引き出しを多くもっておき、状況に合わせてどの釣り方が合うか試していくのが大切だ。
現場の生情報 竿頭のヒットパターン
当日は、潮が速く、非常にテクニカルな状況だった。そんな中、37尾釣り上げて竿頭だったのが、水天丸の常連の松尾秀己氏。

▲当日の竿頭だった、松尾氏
松尾氏は、前半はゼロテンションで底を釣っていたのだが、中盤以降からアタリが遠くなったのを感じて、釣り方をかえた。
中盤以降は、底を切った底から50cm上のタナで、常に仕かけをフワフワと動かす宙釣りで、カワハギのアタリを引き出していた。
ほとんどの人がタタキなどの底釣り、もしくは宙で誘ってから底に仕かけを置いて、底でアタリを待っていたが、パターンがかわったことを感じ取った松尾氏が釣果を伸ばしていた。
また、カワハギの食いが浅く、エサをすぐに離したり、途中でバレることも多々。これには即合わせで対応し、とにかくテンポよく合わせていくことでチャンスを増やし、釣果を伸ばしていた。
楽しい船カワハギは5月末まで。
ぜひ、皆さんもこの記事を参考に釣りに行ってみて欲しい。