釣場速報本紙で月1回の連載を寄稿して頂いているnomi氏。今回は、過去6年間寄稿の中から、気になる記事をピックアップし、紹介していきたいと思います!
リールのメンテは、する方がよいのは分かっているが、どうやればよいのかイマイチ分からないという方も多いだろう。そこで、巷で話題の激安リールを購入し、メンテナンスしてみた!
開封後、ハンドルを回してみると、この価格帯とは思えない軽さと滑らかさに正直驚いた! 巻きの軽さを調整するにはいろんな方法があるが、1番分かりやすく簡単なハンドルノブをメンテナンスしてみる。
新品のリールは、ある程度の安全性を持たせるために、ハンドルノブに大量のグリスが塗られていることが多い。
まずはノーマル状態を、指で弾いて回り具合を確認してみた。軽く2~3回転し、スッと止まる。しっかりとグリスアップされている回し心地だ。
さっそく、ハンドルノブを外していく。専用工具が付いているリールもあるが、今回は入っていなかったので、コインで回し、フタを取る。
すると、現れるビスを緩めると、各パーツを取り外すことができる。驚いたことに、このリールはハンドルノブ部分に2個のベアリングが入っていた。とても1万円以下のリールのスペックではない。
取り出したパーツの脱脂を行う。やり方は、ビンの中にパーツを入れ、パーツクリーナーを吹き、ビンを少し振り、浸けておくだけである。今回はパーツクリーナーのかわりに、オイルライターのオイルを使用した。
浸けている間に綿棒などにライターのオイルを染み込ませ、ハンドルノブの内側や、メインのシャフトのグリスを拭き取る。
そして、浸けておいたパーツを取り出し乾燥させ、オイルを塗布していく。コツとしては、多く塗りすぎないことだ。
各パーツにシマノ純正のグリスを塗布していく。スプレー式のグリスは直接パーツに塗布するのではなく、綿棒などにスプレーしてから塗ると、塗りすぎずに上手く塗れる。ハケなどを使う場合もある。
そして元通り組み上げると完成! 先ほどと同じように指で弾いて回転具合を見ると、2秒前後は快適に回る。これだけでノーマル状態からは劇的に回転フィーリングがよくなった!
本来ならこれで終わりであるが、IOSファクトリーのオイルとの違いも見てみることに。先ほどと同じ手順でバラして、脱脂する。そしてオイルを塗布し、組み上げる。指で弾いて回転具合を見ると、3秒程度は回転し、回しているフィーリングもしっとりとして軽い。
今回のノミラボ実験結果は、「リールのメンテをすると劇的にかわる!」であった!
やはりノーマル状態では回転はそこそこである。メーカーによっては、もっと大量にグリスしてあり、ヌルヌルとした回転フィーリングにしてあることもある。
もちろん、そのフィーリングが好みである場合もあるが、やはり軽い回転は感度が上がる。トラウトやライトゲームなどでは指先に伝わる情報量が格段にアップする。
オイルやグリスの種類によってもかなり巻き心地がかわるので、好みのオイルを見つけるのも楽しいかもしれない。
できれば3、4回の釣行毎にメンテをすれば、釣りも快適で道具も長持ちする。
そして、思っているよりも簡単なので、リールメンテナンスの入門として、ハンドルノブをぜひメンテナンスしてほしい。
そして、さらにラインローラーやメインシャフトなどのメンテへと、ステップアップしてみてはどうだろうか。
この実験で今日もギターが冴えるぜ! ギュイ〜ん♪ だれかがやらねば…。
(※実験結果は、私の主観で判断しているため、必ずしも皆が同じ感想を持つとは限りません。)