横山晴也(よこやまはるや) プロフィール
大型台風の通過後、マイカ(ケンサキイカ)の釣果は低調に推移し、早くもこのまま、今年のイカメタルシーズンは終わってしまうのか? と思われました。
ですが、9月の中頃から若狭湾で再び釣れ出したのが、何とスルメイカです。
私が船イカ釣りを本格的に始めてから、およそ20年になりますが、この時期にスルメイカが釣れた記憶はありません。
確かに、これまで秋はブドウイカ(秋に釣れるケンサキイカ)を狙って繰り出すことが多く、単に今まで、スルメイカに出合わなかっただけかも分かりませんが、それを差し置いても、今年はとてもよく釣れています。
スルメイカは、マイカと比べて獰猛で、アタリも明確。とにかくイカを釣ってみたい、イカメタルをやってみたい初心者の方には、特にオススメのターゲットです。
今回は、私のオススメするスルメイカの狙い方を、深掘りしたいと思います。
メタルスッテひとつ、ドロッパーひとつのベーシックなオバマリグが1番使いやすいと思います。
メタルスッテ単体のみで使用する、ひとつスッテスタイルも面白いかもしれません。
スルメイカの最大の特徴は、とにかく光り物が大好物!
今年の6月にスルメイカが好調だった際に流行ったのが、ルミカのチモトホタルをメタルスッテの上に着けたり、同じくルミカのアジホタルを仕かけの途中に取り付けることでした。
効果はテキメンで、発光体を着けた場合と、着けない場合で、釣果に雲泥の差があったのが印象的でした。
もちろん、ドロッパー、メタルスッテも夜光ボディをベースにした物が断然オススメです。
用意しておきたいメタルスッテのカラーは、夜光ボディベースの赤緑と赤黄の2色。
赤緑はパイロットルアーとして、第1投目に使って欲しいカラーです。
一見、地味に見える赤緑ですが、夜光ボディが光っていることに加えて、布のシルエットもハッキリしているので、私たちが思っている以上にハイアピールなんです。
赤緑でアタリが思うように捉えられない場合は、蛍光色がハッキリとした、赤黄(夜光ボディ)がオススメです。
ド派手に見せて、食わせましょう。
ドロッパーも、夜光系カラーは必須アイテム。そして、夜光系で攻めてダメなら、フォローでケイムラ系へとチェンジするのが効果的です。
当然、時間帯やイカの活性によって、イカからの反応は変化しますから、コロコロとカラーチェンジしてみると、よい結果が得られやすいです。
これは、どのイカ釣りでも同じですね。私もイカ釣りでは、第一にカラー選択が重要と考えています。
ベースとなるアクションは、マイカと同じですが、スルメイカは、より速い動きや、激しい動きによく反応します。
最初は、ピッチの早いワンピッチジャークで、手早く、広くタナを探ってみたり、アタリダナを見付けた場合は、その前後10mほどをスピーディーに誘い上げて、一気にフォール…なんかがオススメです。
アクションを入れた後のステイも短く、5秒ぐらいでOK。
アタリも明確で、穂先がポンと持ち上がることもあれば、グッグッと引っ張っていくこともありますので、怪しいなと感じたら、積極的にアワセを入れてみましょう。
そして、オバマリグを使っている時は、ぜひ多点掛けを狙ってみてください。
1パイ目のスルメイカがヒットしても、そのまますぐに巻き上げず、同じタナでスッテがフワフワ動くように、イカと綱引きしたり、シャクリながら巻き上げると効果的です。
スルメイカは、マイカと違って身が硬く、身切れもし難いです。多少強引なことをしても、バレにくいので、ご安心を。
スルメイカのアタリは明確なので、マイカ竿のように、超高感度である必要はありません。
むしろ、マイカと比べて引きが強く、釣れるタナも深いことが多いため、少々ハリコシがあり、ファイトが楽な竿を選ぶとよいです。
リールも、身切れの心配をしなくてよいので、ハイギアでゴリゴリと巻き上げてしまいましょう。
さらに、今年注目しておきたいのが、タルイカです。
どうやら、タルイカは当たり年のようで、スルメイカにまじって、たくさん釣れています!
釣れたスルメイカをゆっくり巻き上げていたら、タルイカが襲い掛かってきた、なんてことも!
シーズン初期のタルイカは小型が多いので、まだまだ通常のイカメタルタックルで十分に挑めます。
たまに、大きなサイズが掛かれば苦労しますが…上手くやり取りすれば、5㎏サイズぐらいまでのタルイカなら、釣り上がりますよ(笑)。
いつもの秋イカメタルとは、違った魅力のある今年。肝がパンパンに入ったスルメイカを、ぜひ釣りに行ってみてくださいね。
新鮮だからこそできる塩辛は、とても美味しいですよ!