
金森 聡(かなもり あきら) プロフィール
皆さんこんにちは。ダイワフィールドテスターの金森です。
約3ヵ月のKINGバトルロード
今回は、先日行われたタチウオキングバトルのファイナルの模様を書かせていただきます。
思えば9月に始まった予選も12月になり、いよいよ決勝戦。長かったバトルロードのファイナルで有終の美を飾れるのか…。
朝、会場に着くと、続々とセミファイナルを勝ち抜いたテンヤタチウオの超実力者が集まってきます。
自身5度目となる、この見慣れたはずのファイナルの舞台は、何度経験しても、ただならぬ緊張感に押し潰される感覚になります。
当日は爆風により、海は大荒れ。開催も危ぶまれましたが、大型船である「上丸」と、それを操る村上船長の操船技術のおかげで、開催することができました。
しかし、それでもポイントの洲本沖までは2時間ほどかかり、到着する頃には陽も出て、完全に明るい状況。
事前のプラで、テンヤのカラーは朝イチの薄暗い時にしか、フルグロー系が効かないと判断していたので、この日は、初めからタングステンの赤金ゼブラや紫ゼブラをメインで使用しました。
メインロッドは予備も含め、使い慣れた「極鋭タチウオテンヤSP EX82―174」。リールはラインキャパも考慮し、「シーボーグ200J」を使用しました。
波風により、揺れる船先の釣座は不利と言われる中、クジ引きにより、前半、後半ともに左舷大ドモ側に座ることができました。
昼からの天候も考慮し、早めの納竿となり、実釣時間は前半後半1時間半の、計3時間と短く、その中で数を釣るには「釣れていない時間」を作らないことが大事です。
前半がスタートし、テンヤカラーも上手くハマり、幸先よく1尾目を釣り上げます。
横に座っていた毛利氏もハイペースで釣り上げていて、そのペースに何とか食らいついて行く中で、「ズンッ」と、リールの巻き上げが止まるような、強烈な引きで上がってきたのは、ドラゴン級のタチウオ!
数釣りにおいて、大きいタチウオは巻き上げが遅くなり不利ですが、このタチウオKINGバトルのファイナルでは、「ドラゴンを釣ったら優勝できる」と定説があるほど、ゲンのよいものなんです。
しかし、今思えばこのタチウオを釣り上げたことによって、心の緩みが生じたのも事実です。前半、高活性とは言えないものの、テンヤのカラーとアタリダナと誘いが上手く合えば、アタリは上手くでていました。
あっと言う間に前半も終わり、不正防止のためのスタッフによるクーラボックスの封とクーラーの移動後、後半戦の席替えが始まります。
後半戦は思った通り潮もキツくなり、仕掛けも右へ左へと流れる、難しい状況。アタリダナは100m前後で、それでもオマツリを回避しながら仕かけを落とさなければいけない。
範囲にタチウオが広がっている様子もなく、ラインの角度を見ながら的確にタチウオのいる下の層を狙います。
自分はいつもスロースターターで、後半にかけてペースを上げて釣っていくタイプなのですが、やはりこの日もパターンを見付けて、周りが釣り上げる倍ほどのペースで、後半は釣っていくことができました。
そして、後半戦終了の合図とともに納竿。
帰港後に参加者が横並びになり、1尾ずつタチウオを数えます。
結果4位となり、「優勝」と言う有終の美は飾れませんでしたが、自分の弱い部分も浮き彫りとなり、まだまだ自分のスタイルを磨き上げていこうと思えた、素晴らしいファイナルでした。
振り返ってみて、今回の敗因は…。
もう少しオマツリを回避できたのではないか?
前半、タチウオの活性が高い中でリズムに乗っていけるタイミングでオマツリしてしまい、自分のペースを作ることができませんでした。
オマツリを回避するのも大事なテクニックの1つですね。
今回は優勝だけを目指して、過去で1番ぐらいに練習も重ねて挑んだファイナルでしたが、実戦での難しさを、改めて痛感しました。
これからも、まだまだ自分は上手くなれると信じて、頑張ります!
皆さんもぜひ、参戦を
テンヤタチウオ釣りの楽しみ方はたくさんあり、賛否両論もあると思いますが、「大阪湾タチウオKINGバトル」と言う大会は、上手い下手では語れない、何かを得ることもでき、参加することによって上達もすると思います。
皆さんも、機会があればぜひ参加してみてはいかがでしょうか。