各社、続々と新製品が発表され、最近のリールはエントリーモデルでも性能が高く、コダワリが詰まっている。
今回注目したいのが、ダイワの「ハイパードライブデザイン」。
「アドミラ」、「バサラ」など搭載している機種も多く、この性能は見てみぬフリができなくなっています。
このタイミングで、「ハイパードライブデザイン」について、しっかりと理解しておいた方がイイかもしれませんよ。
ハイパードライブデザイン HYPERDRIVE DESIGN

出典:ダイワ
「ハイパードライブデザイン」とは何か…。
2021年に登場したダイワの「ハイパードライブデザイン」は、次世代ベイトリールの革新的な設計思想を象徴するものとして注目されました。このデザインは、「基本性能が高く、長期間にわたって維持されること」を目指し、リールのすべての基本性能を飛躍的に向上させることを目的としています。
「ハイパードライブデザイン」は、4つの主要なテクノロジーによって支えられています。
ベイトリールの中心を担う「ドライブギア」と「ピニオンギア」を徹底的に改良。高精度な加工技術と耐久性の向上によって、滑らかな回転性能を実現。
ピニオンギアの両端をしっかりと支える新しい支持構造。回転時の安定性が大幅に向上し、耐久性も飛躍的にアップ。
リールの筐体(ハウジング)の剛性を強化。剛性と軽量化を両立させることで、負荷がかかった際のリール全体の耐久性を高めています。
耐久性に優れたクラッチシステムを採用。頻繁な操作でも劣化しにくく、トラブルのリスクを軽減。
修理件数比較を見ても明らか

※オーバーホールを理由とした交換も含まれます。 ※淡水/海水用ベイトリールのうち、ハイパードライブデザイン搭載・非搭載の代表機種を選定し、シリーズ発売から3年間の修理件数比率の平均値を示しています。(船・磯両軸等、餌釣りに使用される両軸リールは、耐久性以外の理由での交換も考えられるため対象から除外しています。)
2021年以降、従来のベイトリールと比較し、ベイトリールの総修理件数の比率は約44%減少。そのうち、ギアの修理件数の比率も約41%減少しています。
その耐久性もデータを見る限り、明らかとなっています。
テスターインプレッション
「耐久性」と「巻き心地」の
相乗効果がもたらす信頼感
全国的には電動リールの方が圧倒的に使用率が高いテンヤタチウオですが、東京湾のテンヤタチウオシーンにおいては両軸リールの割合が半数以上。
これは指示ダナが50〜60m前後で手巻きの範囲内ということと、軽さや疲れにくさにメリットを感じるプレイヤーが多くなってきたことに起因しています。
そして、叩いて止める釣り(バイブレーションやトゥイッチ)や叩き続ける釣り(ノンストップ・バイブレーション)といった常にリールに負荷をかけ続けながら巻いていくハードな釣法が東京湾の基本釣法となっているため、テンヤタチウオにおける両軸リールに求められる要素として「耐久性」や「巻き心地」の注目が特に高まっていると感じます。
私が「アドミラ A」や「ライトゲームIC」を愛用し続けている理由もまさにこの2つ。
ハイパードライブデザインが採用され始めてからのリールは、東京湾流のハードな釣り方かつ連日の釣行というタフな状況で長期間使い続けても性能が安定していてとても心強いと感じます。
私はオーバーホールを自分でやるのが趣味の一つだったのですが、正直最近は釣行後の水洗いと軽微なグリスアップだけで済んでしまうので…メンテナンス道具たちの出番が少なくなっていますね笑
また、「耐久性」と併せて特に向上していると感じるのは「巻き心地」。
ヌルヌルとした滑らかさと安定したパワー伝達はギア周りのハイパードライブデジギアの恩恵を感じます。
タチウオのバイトチャンスが増える潮と潮の境目や、その中での居食いといった微細な変化を常に叩きながら巻きながらの状態で感じる必要があるため、竿の手感度と合わせてリールの巻き感度(巻きの中で荷重変化を察知する感度)がとても重要です。
巻き心地が滑らかであればあるほど巻き感度も上がりますし、逆に巻き心地が悪く巻き感度が鈍ると竿の手感度にも大きく影響してしまいます。
これはタチウオに限らずカワハギやマルイカなどテクニカルな釣り物でも同様で、マニアやフリークの方ならかなり気を使うところですよね。
状況の変化を捉えて釣果へ繋げる「巻き心地」、それを長く支え続ける「耐久性」
どちらが欠けてもダメで、両方とも高い水準にあるからこそ相乗効果を生んでいると感じます。
「このリールならずっと使い続けたい」と思えるほどの信頼感、皆様にも感じてもらいたいと思います。
出典:ダイワ
ハンパない安心感と信頼感は
ハイパードライブデザインだからこそ
ハイパードライブデザインは簡単に言うと、「強い、滑らか、軽い」という初期性能が長期間にわたって続くというものです。長期間って一体どれくらいの期間なのか? 使用頻度や使用するターゲットによっても変わってくると思います。
バサラ200を使い始めてすでに約3年。大ビラメやマダコなどリールに負荷の掛かる釣りメインに使い倒してきました。まさにガンガン使って使い倒してきましたが、初めて使ったときに感じた「巻きが気持ちいいー!」という感覚は今でも全く変わりません。初期から今まで巻きの滑らかさ、強さ、ドラグ性能に至るまで全く劣化している感じはありませんね。この性能が今では当たり前になっていますが、自分でできる簡単なメンテナンスをしてきただけで3年間も初期性能が続くというのは実は凄いことなんですよね。
とくに我々がする沖釣りでは海水に含まれる塩分は大敵。これによって劣化を早めますが、海水が侵入にしにくい構造でトラブルがないのも気に入っています。
2年前にはこのリールで10.6キロの大ビラメを釣り上げました。このサイズのヒラメのパワーは想像を遥かに超えていて、一瞬で生まれる爆発的なパワーでハリス切れやハリ外れを頻発させます。このときは、優秀なロッドとこのリールのおかけでいち早く大ビラメと察知。かなりの重量と抵抗感にも関わらずブレずに巻き上げられるパワー、そして何よりもヒラメの挙動が分かってすぐに対処できる安心感がありました。海中のイメージ、情報量の多さが、「この魚を獲るために何をすべきか」ということを教えてくれます。結果、暴れさせることなくタモ入れに成功しました。
これはハイパードライブデザインを搭載したバサラだったからこそ獲れたのだと実感しました。かなり使い込んでいますが本当にいい相棒です。滑らかさ、強さ、感度のよさと全てが好バランスなんです。
最近ではアドミラやアドミラAにも搭載されて気に入って使っていますが、これらのリールも3年経ったらまた評価してみたいですね。
これから、どんなリールに採用されていくかと思うと楽しみで仕方ないですよ。
出典:ダイワ
100万台の証
実は、もうすでに搭載している現行モデルの累計出荷台数は100万台もあると言います。
これが、何ものでもない証となっています。
「ハイパードライブデザイン」は、これから新たなリールを選ぶ際に、大きな指針となってくれると思います。
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