たくさんの釣友からいろいろな釣りのお誘いに東奔西走の日々。
嬉しい悲鳴ですが、好きな高仕かけを使用したギジエマダイにしばらく行けていません。
そこで谷口丸に連絡して、久しぶりの和歌山の加太へと行ってきました。
和歌山県加太で伝統釣法「ギジエマダイ」を楽しむ
釣行当日は小潮で干潮の止まりが7時43分。
晴天で、やや北西の微風が吹いていました。
・ロッド:炎月プレミアムB69ML-S(シマノ)
・リール:炎月プレミアム100PG(シマノ)
ラインシステムはPE1号にフロロカーボン4号3ヒロをPRノットで接続。
仕かけは自作の8本針で全長18m。幹糸、エダともにフロロカーボン3号、針はグレ針の7号を使用。
船は5時に加太を出港し30分、ナカトを抜けて虎島の北側、80~40mのかけ上がりを流します。
ナカトには小アジノマセでハマチを狙う大船団、オコセの東側にはマダイを狙う大船団ができていて、我々の周りには3隻しか船がいません。
後で聞いた話ですが、船長がこのポイントを選んだのは、数釣りより大物を好む私の嗜好を考慮したとのこと。
本職の漁師さんの海を読む洞察力に改めて感服することとなります。
5時半頃から釣りを始めて約1時間、私にも周りの船にも全くアタリがありません。
探見丸にはイワシのベイトボールと、その周りのマダイが映っています。

魚探の映る魚影
しかし、イワシパターンの早巻き、真冬に多用するデッドスローなどを試しますが、カスリもしません。
潮止まりまであと1時間、最高のタイミングで口を使わないのはお腹一杯のスレきったマダイ、と考えて作戦を変更です。
・8本の針のうち、上針4本をベイトボールの中でステイ
・船の流れで仕かけがベイトボールの横を抜けたら超微速でリーリング
・群れからハグレて弱ったイワシをイメージして、5本目の針にマダイを乗せるイメージ
仕かけがイワシの群れを抜けた頃合を見計らい、数回リールを巻くと、クラゲが引っ掛かったようにズルズルと竿に重みが乗ります。
大ダイがビニールを咥えたと直感し、リーリングを止めて、テンションを張ったまま反転を待ちます。
1、2、3、…5…10秒、大ダイとの睨み合いが続きます。
船長が仕かけを立てるために前に船を進めた瞬間、マダイは一目散に走りだします。
ひと伸しで20m引き出された後、指でスプールをロックしてテンションを掛け、針掛かりさせます。
マダイは60cmを超えた頃から尾ビレを大きく力強く使いますが、正に大ダイの引きと確信して慎重にやり取りします。
巻いては出されることを繰り返して間合いを徐々に詰め、浮いてきたのは75cmのオスのマダイでした。
5番目の針が上アゴの歯の裏にしっかり掛かっており、正に狙い通りの1尾でした。
パターンが分かったのですが、次の流しでは海面から20mに小さな反応が無数にあったので仕かけを通すと、38cmのマダイが飛び付いてきます。
小型は浮いていると推測し、以降はベイトボールの中でステイ&微速を繰り返し、67cm、65cmをキャッチして潮止まり、終了としました。
今回は都合で、出港から帰港まで3時間でしたが、大ダイ連発で記憶に残る釣行となりました。
クーラーを担いでヨロける私に、谷口船長は「3枚で10kg超えてるなぁ」と笑われていましたが、自宅で計量すると5.7kg、4.3kg、3.9kgで合計13.9kg、ヨロけるのも当然ですよねぇ。
自宅で捌くと、産卵が終わってすっかり復調し、イワシを荒食いしてお腹の中は脂まみれ。
身にもしっかり脂が乗って、美味しくいただきました。
加太のマダイはこれから「紅葉ダイ」と言われ、裏旬を迎えます。
加太のギジエマダイはタイラバのタックルで流用できますし、仕かけは船で用意してくれます。
少し敷居が高く感じるかもしれませんが、この秋の加太は豊漁の予感。
未経験の方は、ぜひ1度挑戦してほしいです。