ずっと気になっていたんです。近所の河口で釣れるチヌ(クロダイ)の味。
正直釣り上げ、タモに入れるたび、形容しがたいニオイがプンッとかほるチヌ。食べたら体に悪影響があるんじゃないか? と思いつつ、それでも味が気になって仕方がない。
…人生は1度っきり。よし、食べてみよう。
臭くならない方法を徹底的に調べてみた
調べてみると、そもそもチヌには違った2種類の生き方をしている個体がいるそうだ。
①居付きのチヌ
②回遊しているチヌ
見分け方としては体表の色味の違いで、居付きは黒ずんでいるのに対し、回遊している個体はシルバーで若干緑掛かった色。

△おそらく居つきのチヌ

△船で釣れたピッカピカのチヌ。色が全然違う
できれば後者のチヌに出会いたいものだが、コレばっかりは運なので釣行日に釣れた個体に期待したいところ。
…で、続いては「釣った後に臭みを少なくする方法」について。
①釣った後血抜きを行う
まずは血を抜くこと。魚種問わず、臭みをとる定番の方法だ。
ココでのポイントは、氷水ではなく、あくまで氷のみで冷やすことらしい。
その理由は、臭みの原因である体表のヌメりを水の中に溶け出さないようにするため。今回は徹底して、ビニール袋に入れて持ち帰ってみよう。
こちらも体表に付いたニオイの元を取り除くため。
雑食性の個体は内臓のにおいが強烈で、潰してしまうと、身に臭いが移ってしまうようだ。
この時、血合いもキレイにしておくと、より徹底したニオイの除去になんだとか。
幸先よくチヌをGET。さて、そのお味は…?
さてさて、チニングにてあっさり良型のチヌをゲット。体表の色は…
うっすら緑掛かっているか?
期待と不安でいっぱいになりながら、調べたことをフル活用し臭い対策はバッチリ。
キッチンに戻ってクーラーを開けてみると「ヴォエッ!!!!」。
思わず心が折れそうになったが、卸してしまえば大してニオわなくなってきた。
そして、食べてみてビックリ。普通に美味い…!?
言われなければ、あの海で釣れたとは思えないほど美味しい。もちろん、ズバ抜けて美味しいわけではないが、普通に食べる分には全く問題がない。
実験結果は「チヌは普通に美味い」だった。
流石に白米の上にワンバウンドする勇気はなかった(臭いが昇ってきそうで)が、十分美味しいお魚。
ぜひ、興味を持った人は、ご近所のチヌを食してみては?