海釣り好きの方にとって、車で海に向かうのはとても便利ですよね。重たい釣り道具を積んだり、釣った魚を持ち帰ったりするのにも、車があると大助かりです。しかし一方で、海辺を走行した車には「塩害」のリスクがあることをご存じでしょうか。
塩分が車のボディや下回りに付着してしまうと、見えない部分でジワジワとサビが進行し、大切な愛車を劣化させる原因となります。
車に関して「塩害」はあまりピンとこない、あるいは知ってはいてもそこまで気にしていない方も多いかもしれません。しかし、1度サビが発生すると修理費用が高額になるケースもあるため、海へ出かけた際はしっかり塩害対策を行うことが大切です。
こまめな洗車
塩害対策の基本は「こまめな洗車」。
海辺で走った後や、海風を浴びた時はもちろん、台風の通過後や、雪道の融雪剤など塩分が飛び散りやすい時期にも注意が必要です。特に海辺では、波しぶきや潮風によって、想像以上に塩分が拡散していることがあります。
ボディだけでなく、タイヤやホイール、車の下回りにも塩分が付着しやすいため、洗車時は隅々まで水で洗い流すほうがいいでしょう。
下回りは金属パーツが剥き出しになっている部分が多く、塩分が残りやすい場所。ここが錆びると、走行性能に影響が出たり、修理費用がかさむ原因となったりします。
最近は洗車機でも下回り洗浄オプションが利用できるので、活用してみるのもおすすめです。
洗車の際に気をつけたいのは、塩や砂などの汚れを車体にこすりつけないこと。
まずは水をかけ流して、しっかり汚れを落としましょう。砂や塩分が付着した状態のままスポンジで擦ると、ボディに傷がついてしまう恐れがあります。また、仕上げの拭き上げ作業も重要です。
洗浄後の水滴をそのままにしておくと、塩分や不純物が再び残ってしまうことがあるため、吸水性のよいクロスなどで丁寧に拭き上げることを心がけてください。
ボディコーティング
さらに効果的なのが「ボディコーティング」の実施です。
コーティングによって車の表面に保護膜を作ると、塩分や砂、雨風などの影響を受けにくくなります。
海釣りを頻繁に楽しむ方は、定期的にコーティングやアンダーコート(車の下回り専用のコーティング)を行うことで、サビの進行を大幅に抑えられるでしょう。
加えて、海辺で駐車する場合は、なるべくボディカバーをかけたり、屋内駐車場を利用したりするのも効果的です。車内で休憩するときも、ドアや窓を開けっ放しにすると塩分が車内に入り込み、電子機器や金具類が故障するリスクが高まります。特に海風が強い日は、思わぬトラブルを招く恐れがあるため注意が必要です。
大切なのは、塩害に対する意識を持ち、「海に行ったら必ず車をチェックする」という習慣をつけることです。毎週のように海辺へ釣りに行く人ほど塩害リスクも高まるため、帰宅後にサッと洗車するだけでも予防効果はぐっと上がります。ひと手間かけて車を清潔な状態に保つことが、結果的に愛車を長持ちさせ、余計な出費を抑えることにつながるでしょう。
楽しい海釣りライフを送るためにも、ぜひ定期的な洗車と塩害対策を実践してみてくださいね。