春になると、釣り人の間でよく聞く「乗っ込み(のっこみ)」という言葉。
特にマダイやチヌ(クロダイ)釣りを楽しむ方にとっては、シーズナルパターンを理解する上で非常に重要なキーワードなんです。
この記事では、「乗っ込み」とは一体何なのか、そしてその言葉の由来について詳しく解説していきます!
そもそも「乗っ込み」とは?
「乗っ込み」とは、魚が産卵のために深場から浅場へと移動してくる行動を指します。
春になり海水温が上昇し始めると、多くの魚種が産卵期を迎えます。マダイやチヌも例外ではなく、産卵に適した環境である浅場への移動を開始します。
この時期の魚は、産卵に向けて体力をつけるために積極的にエサを捕食する、いわゆる「荒食い」の状態になることが多いのが特徴です。

△ルアーへの反応がよいのもこの時期の特徴
普段は深場にいたり、警戒心が強くてなかなか釣れない大型の個体も、この時期は産卵という生命活動のために浅場へやってきて、食欲も旺盛になっているため、比較的釣りやすくなります!
乗っ込みの時期は、地域やその年の水温によって多少前後しますが、一般的には桜の咲く頃から春にかけてが目安とされています。
「乗っ込み」という言葉の由来
「乗っ込み」という言葉の由来には諸説ありますが、主に以下の2つが挙げられます。
魚が浅場に「乗り込んでくる」様子から、産卵のために魚たちが浅瀬に押し寄せてくる、その様子を「乗り込んでくる」と表現したことから、「乗っ込み」と呼ばれるようになったという説です。これが最も有力な説とされています。
船に「乗り込んでくる」ほど沢山釣れることから、乗っ込みの時期は魚の活性が高く、入れ食い状態になることもあります。
まるで魚が船に自分から乗り込んでくるかのように、たくさん釣れる様子からこの名が付いたという説もあります。
はっきりとした語源は特定されていませんが、いずれにしても魚の行動や釣りの状況をよく表した言葉として、釣り人の間で定着しています。
乗っ込みの時期はチャンス!
「乗っ込み」の時期は大型を狙えるチャンスであり、釣り人にとっては待ちに待ったシーズンと言えます!
乗っ込みのメカニズムを理解して、春の釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか。