つりそくのオフィシャルクラブ、「つりそく船釣りクラブ」のメンバーが、船から狙う旬のターゲットを紹介。
この記事を参考に、皆さんもどっぷりと船釣りの世界にハマってください。

壷井 仰(Aogi Tsuboi) プロフィール
狙うはドラゴン!東京湾テンヤタチウオ
テンヤタチウオの魅力にドップリと浸かり、昨年は大阪湾タチウオKINGバトル予選に5度挑戦するも。予選敗退。悔し涙を流した私が、初めて嬉し涙を流した釣りのお話です。
今年の3月、東京湾に3度目のテンヤタチウオ釣りに行ってきました。私が狙うターゲットは、120cmを超えるドラゴンです。
昨年10月初旬に110cm、諦めきれず同月下旬に114cm。
そして、3月はさらに厳しい様子で、いろんな船宿の釣果と何日もにらめっこし、悩みに悩みましたが、例え1尾も釣れなかったとしても、挑戦したい気持ちが抑えきれず、かろうじて空きがあった横須賀のホテルを予約し、車で向かうことにしました。
釣行予定は2日間。1日目は金沢八景・一之瀬丸、2日目は新安浦・こうゆう丸を東京に向かう道中で予約しました。
エサのイワシ(サンマは禁止)、氷は船宿で購入可能、テンヤ40号の使用も可ということを確認し(50号指定の船宿もある)、安全運転でホテルに向かい、到着したのは21時頃で、翌日に備えて早く体を休めようと寝る支度を整え、一之瀬丸の釣況を確認。
すると、ぶっ飛び潮のためFGノットを組んで、投入はテンヤを飛ばすように、と書かれているのを見て、昨年、KINGバトルの際に上丸で猛練習をした成果が、ここで生かされることに、努力したことは無駄ではなかったと思えました。
ノットのチェックをしてモチベーションを高めながら、タックルボックスに突っ込んで持ってきた、つりそく最新号でイメージトレーニングをしました。
通常、近畿一円の釣果情報がほとんどですが、家を出る前にふと目にした菊池氏の連載のお題が、「極寒期の東京湾テンヤタチウオ攻略術」だったのです。そこには、低水温期のタチウオの生態や、東京湾の傾向、食い渋り時の対応方法など、私が知りたかった全てが書かれていました。
何度も繰り返し読み、目を閉じてイメージしながら、ドラゴンへの期待を胸に、眠りにつきました…が、すぐに目が覚めてしまい、早々に身支度を整え、金沢八景へ向かいました。
釣座を自分で選ぶシステムで、新鮮さを感じながら、オマツリで迷惑がかからないように、広く空いていた左舷のトモに近い場所を選びました。
出船前に、船長にテンヤのカラーやイワシのシルエット(小さめがよい、中羽イワシの半分ほど)のアドバイスをいただき、ポイントに着くと、船長の指示ダナまでテンヤを落として、バイブレーションで威嚇。そのまま上に10mほど深追いさせると、面白いぐらいにアタり、テンヤカラーもどれでも毎投釣れるか、バレるかの高活性。
いずれも120cm前後のタチウオが船内に飛び交うのを目の当たりにして、騒いでいるのは、私だけ…。
これがレギュラーサイズなのかと、東京湾のポテンシャルに驚きながらも、少し大きめのタチウオが釣れたので、120cmはないだろうなぁと思いつつも、念のため計測してみると、123cm!

▲1日目にはあっさり123cm!
私が釣りたかった、念願のドラゴン…! 想像していたよりも、あっさりと釣れてしまって、実感がないのと、爆喜びする私と周りの方との温度差が、かなりあったことが少し残念でしたが(笑)、夢が叶った最高の瞬間でした。
この日は予想に反して14尾も釣れ、クーラーボックスは1つしか持ってきていなかったため、翌日に備えて、急きょ釣具屋で購入することに。
ホテルに戻り、しみじみと思い返すと、いろんな感情がこみ上げてきて、涙が止まらなくなりました。私にとっての釣りは、1尾と出合うまでの道のりがとても重要なのだと、改めて感じました。
そして、翌日のこうゆう丸では126cm! 2日連続でドラゴンが釣れてしまう東京湾に、驚きを隠せませんが、7月はさらに大物が狙えるとか…。まさしく東京湾ドリーム!
新たな夢を追いかけつつ、今年はさまざまなフィールドで、大好きなテンヤタチウオを楽しんでいきたいです。