
松尾幸浩(まつおゆきひろ) プロフィール
兵庫 播磨新島
今シーズンは近場のキスがまだ釣れない。こんなに厳しいのは初めてだ。 例年なら4月になればキスが接岸し、GWには20cmオーバーが、大きなアタリで楽しませてくれたのに…。 特に、地元で絶大な人気を誇る好釣り場の播磨新島・赤灯台波止がサッパリ。それでも、「もう釣れるだろう」と、5月8日に釣行した。

▲赤灯台波止
少しでも気温が上がる昼頃に、現地へ到着。 赤灯台の先端部に向かうと、何とガラ空き。この時期にこの光景は本当に珍しい。後で聞くと、朝から4人のキャスターがキスを狙ったが、全く釣れなかったという。
それでも潮はよく動いていたので、2時間ほど探ってみたが、エサ取りすらなく、生体反応がまるでない。
そんな時、釣友・山根氏から連絡が入った。「播磨新島の北側・公共埠頭岸壁でキスが3尾釣れたよ。もう帰るから、こっち来たら?」と、これは嬉しい知らせ。すぐに現地へ向かった。
その日は大型貨物船が2隻係留されていたため、北向きの角しか釣座は空いていないが、早速タックルをセット。 投げ竿は「スカイキャスター33-425AGS」、リールは「トーナメントサーフ45」。キス針6号の5本針仕掛けに石ゴカイを刺して、航路筋にキャスト。
すると、すぐにブルン、ブルンと、久しぶりに懐かしいアタリ!
軽快にリーリングすると、クンクンとキス特有の感触が手元に伝わる。上がってきたのは、パールピンクに輝く18cmのよく肥えたキス!
春から何度も通って、ようやくキスの姿を確認できた。思わずニッコリ。
赤灯台のような深場よりも、水温上昇の早い浅場が狙い目だった。山根氏、ありがとう!
その後、同型をもう1尾追加。込み潮が速くなって根掛かりが増え、アタリも止まったため、16時に納竿とした。
なお、東側の東二見人工島・公共埠頭でも、パラパラとキスが上がったようだ。これでキス釣りファンも楽しめるシーズンが、ようやく始まりそうだ。
京都 天橋立
八十八夜も過ぎ、水温も上昇してキスの活性も上がってきた。そこで、5月13日に京都・天橋立まで走った。
ただ、道中にある温度計では8度。思った以上に冷え込んだようで、釣況が心配だ。
現地到着は6時頃。竿1本とクーラーだけの軽装で大天橋を渡り、小天橋も渡って、右側の鉄板ポイントである石積みに釣座を取る。
早速タックルをセット。投げ竿は「トーナメントマスタライズキスAGS33-405LM-W」、リールはトーナメントサーフ45R。キス針6号の5本針に石ゴカイを刺して、フルキャストで遠投。水深のある深場を探っていく。
しかし、寒い。これで釣れるのかと不安が募るが、何とかキスの顔が見たいと真剣にサビく。
3投してみたが、全くアタリもなく、生体反応がない。さあ、困った。場所を替えようかと思ったが、春の大会で厳しい中でも3尾ヒットした、北側の浜へ移動。これが正解だった。
ここは遠投の必要もないので、軽くキャスト。藻場の際をゆっくりとサビくと、すぐにブルン、ブルンとアタリ。 「おっ、やはりキスはいたよ」と、ワクワクしながらリーリングすると、17cmがヒット。
厳しい中でも、やはりキスの居場所はある。それからアタリが続き、21cmを含めて3尾がヒット。
ただ、まだまだ型には不満。ここでは25cm級も釣れるので、広範囲に探っていく。そして、素晴らしいドラマが待っていた。
昼前にキャストし、糸フケを取った途端に、ギュギューンと竿先を引き込む大アタリ! 「これはデカイ」と慎重にやり取りして寄せると、途中でガッツンと強烈な引きにかわった。重量感たっぷりの締め込みに、こちらは防戦一方。極細の仕掛けなのでラインを送って対応。
何とか寄せると、上がってきたのは大きなマゴチ。測ると53cmもあり、残念ながら大ギスは逃げてしまったが、よいお土産ができた。
結局、これで昼に納竿となったが、キスは16-21cmを5尾の釣果。今後が楽しみな、天橋立だった。