
大東哲也(おおひがしてつや) プロフィール
ここ数年は、夏の酷暑、大雨と、激しい天候変化が釣果にも大きく影響しているのかな? と思うことが、多々あります。特に、水温上昇による釣り物の変化、釣れる海域の変化は、最も異常気象を感じるのではないでしょうか?
超人気ターゲット「シロアマダイ」!仕掛けの長さを考える
そんな変化のおかげなのか、ポイント開拓が進んだからなのか、近年急速に釣果を聞くようになったターゲットが、シロアマダイ。
30~70mの比較的浅い水深&暖かい砂泥地に生息しており、「幻の魚」と言われ、大変美味な超高級魚です。
ここ数年で、各地で釣果を聞くようになり、狙って釣りをしている方には「幻?」となるぐらい、目にする機会が増えました。
釣りとしてのシーズンは、冬から春のイメージですが、ほぼ年中釣れるような気がします。
特に夏は活性が高く、数を釣るなら夏がよいかなと思っています。
小魚、虫、甲殻類と底付近のエサは何でも食べているのか、釣れた魚はいろんなエサを吐き出します。
狙い方は、エサ釣りなら天秤吹き流し、ルアーならタイラバ、ジグと両方で狙えるので、お好みのスタイルで楽しめ、釣ってよし、食べてよし!のターゲットです。
今回のキモ的な話は、天ビン吹き流しの仕掛けを使った釣りにおける、仕掛けの長さです。
シロアマダイは海底に巣穴を掘って、その周辺をウロウロしながらエサを探す魚なので、海底を丁寧に探る必要があります。

当日は青イソメやホタルイカを使用
基本的な釣り方は、オモリで底をトントン小突き、底から仕掛けを1m、2mと上げていき、アタリを待つ。砂埃を巻き上げて、魚を寄せて、その砂埃の中にエサを入れていくイメージの釣りです。
好奇心が比較的強く、エサへの執着も強いので、しっかり誘ってアタリをだすイメージで釣りをします。アタリがあって魚が掛からなくても、再び誘って落とし直すと、アタリが続くことも多いので、丁寧に魚と駆け引きをしてみてください。
先日の釣行では、前半は底トントンからの微速巻き、後半はジギングのようにシャクってステイで、よくアタりましたので、誘い方はその日の当たりパターンを探してみてください。
では、ここからが本題! キモな話。
マキエを使った釣りでも同じなのですが、吹き流しタイプの仕掛けを使う釣りは、潮の速さ(船の流れる速度)をイメージできるか? が非常に重要になります。
潮が速ければ、仕掛けは海底に対して水平になり、潮が緩ければ垂直になります。
船は流れているので、砂埃の中にエサを入れたければ、船の流れる速さに合わせた仕掛けの長さを選ぶ必要がありますので、同じような吹き流しの仕掛けでも、さまざまな長さを用意しておく必要があります。
考え方の基本は、「船が流れるのが速ければ長く、遅ければ短く」です。
特に、リアクションを狙って激しめに誘う時は、短い仕掛けが圧倒的に使いやすいです。逆に、波が大きい時は、違和感を与えやすいので、注意が必要です。
一方、長い仕掛けは、違和感なく食わせられますが、活性が低いとアタリがでにくいデメリットもありますので、状況に応じた仕掛け長が大切になってきます。
また、潮が緩ければ仕掛けが「なびかない」(真っ直ぐ落ちる)ので、誘った後の仕掛け絡みが多くなります。仕掛け長だけでなく、天ビン形状も、絡みにくいタイプの天ビン形状を選ぶと、より一層釣果アップに繋がると思います。
先日の釣行では、2mの仕掛けでスタートするも、なかなかアタリが出せず、苦戦。船中で釣れていないのは私を含め2人まで追い込まれました。
たまたま速い誘いでアタリがあったので、「これは、もしや?」ということで、底を5回程度叩いてから、素早く大きく2回シャクって、ステイ。
掛けられませんでしたが、再びアタリがあり、リアクションパターンと判断。
潮も緩かったので、ここで仕掛けを上下で1m短くして、全長1mの仕掛けに改造。
この作戦&仕掛けがハマり、怒涛の追い上げで7尾のシロアマダイをキャッチすることができました。
誘いのパターンを見つけたことも大きいですが、合わせて仕掛け寸法がマッチしたことで、最大級の結果となりました。
今回はシロアマダイでしたが、吹き流しの仕掛けを使う際は、ぜひ仕掛けの長さを意識してみてください。
使用アイテム エサ持ちが抜群のWケン付き針を採用
今回紹介するのは、「ケイムラ甘鯛2本」です。Wケン付き針でエサがズレにくく、1回のアタリで掛けられなくても、エサが持ち、チャンスが増えるので、掛けやすいタイミングで確実なフッキングが可能。エサが刺しやすい長軸形状なので、違和感なく食わせることができます。
姉妹品で夜光タイプもあるので、濁りが強い時などは、そちらもオススメです。