「今日は絶対に釣るぞ!」と意気込むほど、なぜかアタリが遠のく…。釣り好きなら、そんな不思議な経験をしたことがあるかもしれません。
釣りには「殺気が魚に伝わる」「あの食べ物を口にするとボウズになる」など、科学では説明できない数々のジンクスや迷信が存在します。
今回は、そんな明日からの釣行で誰かに話したくなる「釣りにまつわる面白い小ネタ」を、新たな情報も交えてご紹介します。信じるか信じないかは、あなた次第です!
お弁当の定番であり、クエン酸の力で夏場の食事を守ってくれる心強い味方、梅干し。しかし、釣り人の間では「梅干しはNG」という説がまことしやかに囁かれています。
その理由は、なんとダジャレにありました。梅干しの持つ防腐効果、つまり「食にアタらない」ことが、魚の「アタリがなくなる」に通じるというのです。
また、七福神の中で釣りを司る「恵比寿様」が酸っぱいものを嫌うため、機嫌を損ねてしまう、という可愛らしい説も。これらの話に科学的な根拠は乏しいようですが、大物を狙う日には、つい験(げん)を担いで避けてしまうのが釣り人の性かもしれませんね。
【船釣り編】持ち込み注意!?意外なNGフード
陸とは環境が大きく異なる船釣りでは、食べ物にまつわるジンクスも独特です。
船にバナナを持ち込むこと、あるいはバナナ風味の飲食物すらNGという話があります。
この説のルーツは、1700年代のカリブ海に遡ります。当時、木造の帆船で運ばれていたバナナが腐敗する際に発生するガスが原因で船が沈没したり、房に毒グモが潜んでいたりしたことから、船乗りたちの間で「バナナは不吉」というイメージが定着したそうです。
日本ではあまり馴染みのない話ですが、ハワイなど海外のクルージングやダイビング船では、今でも頑なにバナナの持ち込みを禁止しているところがあるというから驚きです。
高タンパクで腹持ちも良いゆで卵。手軽な栄養補給に最適ですが、実は「船釣り前には避けるべき」というのには科学的な裏付けがあります。
固くゆでられた卵は消化が悪く、胃腸に負担をかけやすい食材です。ただでさえ揺れる船上では、この胃への負担が船酔いを誘発したり、悪化させたりする原因になるのです。卵焼きなども同様で、船に乗る前日からは避けた方が賢明かもしれません。
ちなみに、消化しやすい半熟卵ならOKとのこと。面白いことに、船酔い対策には、先ほどNGとされた「梅干し」が良いと言われることも。なんとも皮肉な話です。
船酔いを避ける基本は「消化の良いものを腹八分目」。体調を万全に整えることが、最高の釣果への近道と言えるでしょう。
あなたはどう思う?そのほかの有名なジンクス
「今日は釣らせていただきます」という海への感謝と、その後の大漁を願う意味が込められています。
船の神様は嫉妬深い女神様だから、という非常に古い時代の言い伝えです。もちろん、今ではそんなことを気にする人はいません。多くの女性アングラーが素晴らしい釣果を上げています。
いかがでしたか?
クスッと笑えるダジャレから、意外な歴史的背景、そして科学的根拠のある話まで、釣りの世界は奥深いジンクスに満ちています。
釣れた日の思い出は美化されやすく、私たちはつい、こうしたジンクスを信じてみたくなるものです。
もし釣果に伸び悩んだら、釣れない時間を持て余したら、こんな小話を思い出してみるのも一興かもしれません。何よりも大切なのは釣りを楽しむ心ですが、あなただけの「必釣ジンクス」を探してみるのも、釣りの新たな楽しみ方ではないでしょうか。