魚の王様、マダイ。
その美しい姿の中でも、釣り上げたばかりの天然マダイの目元には、吸い込まれるような鮮やかなコバルトブルーの模様が輝いています。
皆さん気づいていましたか?
まるでアイシャドウのようなこの模様、実はただのデザインではありません。それは、マダイ自身が教えてくれる、最高の「鮮度のサイン」なのです。
アイシャドウは「鮮度の証」
この青いアイシャドウは、魚の鮮度が落ちるにつれて急速に色褪せ、やがて消えてしまいます。つまり、この輝きが強ければ強いほど、そのマダイは新鮮だと判断できるのです。
スーパーや鮮魚店でマダイを選ぶ際、この「アイシャドウ」の有無を知っているだけで、あなたの目利きは一段とプロに近づきます。鮮やかに輝く個体を見つけたら、それは迷わず「買い」の逸品と言えるでしょう。
輝きが消える科学的な理由
では、なぜこの輝きは消えてしまうのでしょうか。秘密は、魚の皮膚にある「虹色細胞(にじいろさいぼう/イリドフォア)」という特殊な細胞にあります。
この虹色細胞の中には、光を反射する小さな板状の結晶が規則正しく並んでいます。生きている魚の体内では、この結晶が光を反射し、美しい青色を生み出しているのようです。
しかし、魚が死んで時間が経つと、細胞の活動が停止。規則的だった結晶の並びが乱れ、光をうまく反射できなくなるため、あれほど美しかった輝きが失われてしまうのだそうです。
自然がくれた美味しさのサイン
釣り上げた瞬間にだけ見られる、生命力にあふれた青い輝き。このアイシャドウは、自然がくれた「新鮮で美味しい」というサインです。
次にマダイに出会う機会があれば、ぜひその美しい目元に注目してみてください。そこには、自然の神秘と、最高の美味しさの秘密が隠されているのですから。