MPG(マグナム・パワーグラス)という素材
MPG(マグナム・パワー・グラス)とは、沖釣りの老舗ブランドアルファタックルが独自に開発したグラス素材のこと。
MPGはグラスの強度の高さ、柔軟性はそのままに、軽く、高感度な特殊素材。

△アジ・イサキ・青物・ヒラメ・マダイ・メバル・マゴチなどを狙える懐の広さを持つ「21SHIBUKI」

△“次世代深海釣り”に完全対応した「DEEP IMPACT KAISER」。グラスらしからぬ豊かなアタリを表現する
3大特長(軽さ・感度・強度)を掘り下げる
MPG素材自体の重さは、従来のグラス素材との重量差はそれほど変わらない。では、なぜ“軽い”という表現がされるのか。
それは、グラスのフィーリングと強度を保ちながらチューブラー構造を可能にしたこと、さらに高繊維量でありながら樹脂含有量を最小限に抑えたことで“細身で軽い”ブランクスに仕上がっているため。つまり素材の特性を活かした、最適なモノづくりの賜物ということ。
MPGは“軽い”と表現しましたが、感度とはブランクスが軽量になるほど高まることは、皆さんもご存知の通り。
先述しましたが比重自体は変わらないので、感度は変わらないのでは? と疑問に思いますが、そこで出てくるのが弾性率。
MPGは一般的なグラスと比べて4割ほど弾性率が高い。それによってブランクスの返し(復元力)が速い。
例えばグラスソリッド竿では竿先が沈むようなアタリしか表現できないところを、弾性の高さによって弾むアタリや震えるアタリなど、竿先に豊かに表現。コレが目感度と手感度の向上に繋がっています。
そもそもロッドにおける、強度とは?
人それぞれ解釈がありますが、MPGにおける強度は、あらゆる視点から見て強い素材として作られています。「あらゆる視点から見て強い素材」では抽象的なので、具体的に掘り下げてみます。
まずは、引張強度が従来のグラス素材に比べて40%ほど高くなっています。これはカーボン・ケプラーをしのぐほど。つまり大物の引きにも安心して対応が可能。また、不意に掛かる力や衝撃、さらには熱や薬品性にも優れている。それが“MPGにおける強度”です。

△フィッシングショーのデモンストレーションで5kgのオモリを振り下げた様子。多くの来場者の目を惹き付けた
今だからこそ「グラス素材」という選択肢
魚の価値もグングン上がっている昨今。1尾を逃したくない気持ちは高まっている。
となると、魚を逃さないグラスロッドの「価値」も高まっているのでは?
カーボンにどっぷりな記者も再考すればするほど、グラスが有利な部分も多いことに気付かされた。グラス素材に食わず嫌いをしている人は、今は良いグラス素材もある。ぜひ一考を。
