大阪湾タチウオKINGバトル予選が、9月1日からスタートしています。
この記事を作成している9月9日現在、すでに22回の予選が終了しており、通過者も決定しています。
予選結果は大阪湾タチウオKINGバトル公式サイト内のブログでチェックできます!
予選ってどんな感じで行われているの?と、気になる人も多いと思います。
そこで、大阪湾タチウオKINGバトル実行委員である、つりそく編集部の中村が取材に行ってきました!
9月7日(日)DAIYUMARU予選
予選開催から初めて迎える日曜日の9月7日。兵庫・須磨のDAIYUMARUの予選に行ってきました。
大阪湾で船釣りをしたことがある人なら一度は見たことがあるかとも思いますが、DAIYUMARUは海賊船をモチーフにした黒い船がトレードマーク。さぞ、船長やスタッフも怖いのだろう…と想像してしまいますが、まったくの逆で(笑)、超フレンドリー。船釣りを楽しませてくれる腕利きのスタッフが揃っており、初心者さんも歓迎の釣り船です。
そんなDAIYUMARUですが、タチウオKINGバトルの予選では、過去のファイナリスト(決勝進出者)やセミファイナル常連のメンバーが乗船することが多く、強豪船として有名です。
熾烈な戦いが見れるということで、楽しみに訪れました。
当日、集合は4時半。乗船場前で受付をするのですが、バトル参戦の方はまとめて受付(通常の乗合の受付もあるため)で、釣座決定は抽選(通常は船宿が指定)。4隻あるうちの黒船で、トモに固まって6名が参加となりました。
実は、ほかに5名もエントリーしていたのですが、すでに予選を通過されて、当日はエントリーなしで乗船されていました。さすが、強豪船です。
5時15分頃に出船。5時半過ぎに神戸沖のポイントに到着しました。
記者自身、1年ぶりの神戸沖のタチウオで、どんな展開になるのか楽しみにしていました。
事前情報では、状況のよい日だと束釣りもあり。しかし、ここ最近は2枚潮が酷く、釣り辛いタイミングもあるため、そこをクリアできれば数釣りはできる状況です。
ただ、2日前に台風15号が通過し、前日から少し濁りは入っている状況に加え、活性が低くなる時間帯も多いとのことでした。
水深は50m前後。朝イチは高活性なことも多く、また競技開始時は緊張感と高揚感が入り混じった、声を出すのもはばかられる、独特な空気が流れます。静かに皆さんの釣りを見守る記者。

青木さんのタックルは、瞬鋭 テンヤタチウオEX91H-160+シーボーグ200J、テンヤは船タチウオテンヤSS TGのグロー系、エサはサンマ
そんな中、青木さんが重量感のあるファイトをいなして、良型のタチウオをキャッチ。青木さんはこの日のために、ロッドを新調。ダイワの新製品の瞬鋭で即掛けを実践。「穂先を見なくてもアタリを感じる」と話されていました。

稲見さんのタックルは前半が極鋭 タチウオテンヤSP EX82-174、後半は 178 AGS、リールはシーボーグ200J、テンヤは船タチウオテンヤSS TGで、エサはイワシとサンマを使い分け
そして、その数分後に、またもナイスサイズが上がりました。セミファイナル常連の稲見さんが、幅指5本以上・111㎝の大型をゲット!今年の神戸沖は良型も多く、釣り応えもあります。
また、予選は尾数勝負ではありますが、同数の場合は長寸になるので、よいサイズもキャッチしておきたいところではあります。
この1回目の流しでは大型が釣れたほか、アタリも多くて皆さんそれぞれタチウオを釣り上げられており、この時点では数はほぼ横並び状態でした。
2回目の流しでは、少しアタリが少なくなり、渋い時間帯も。そんな中でも、コンスタントにタチウオを掛け続けていたのが、11代目KINGの小牟田さんでした。
とにかくアタリを出すスピードが速い。そして、確実に掛けて取り込む様は圧巻。ただ、巻き上げ途中でバレることもあり、食いが浅くて掛かり所がよくない時もありました。それでも、ここでジワジワと差を付けだしたのでした。
次の流しでは、船団を抜けて大きく移動。90mのポイントに入りましたが、ここでは当たらず。再び船団のポイントへ戻り、60mを攻めます。
終始、胴調子の竿でゆったりとした誘いでタチウオを掛けていた、DAIYUMARU常連の藤田さん。周りでバラシが多い中、確実に1尾1尾を取り込まれていました。
しかし、9時頃から潮が止まり、転流が始まり潮が動き出すまでは我慢の時間が続きます。
そんな中でも、タチウオに口を使わせようと、攻め続ける皆さん。緻密な攻めを展開していた小牟田さんは、こんな状況下でもリアクションで誘い、キャッチしていきました。
この渋い時間が終わり、ようやく潮が動き出してタチウオの活性が上がりだした10時前。船中で電動リールの巻き上げ音が響き渡ります。

澤登さんのタックルは、極鋭 タチウオテンヤSP EX82-174、リールはシーボーグ200J、テンヤは船タチウオテンヤSS TGと船太刀魚テンヤ TG フッ素コーティングフックで、エサはサンマとイワシを使い分け
昨年からバトルに参戦したという澤登さんも、このタイミングで連発!ふんわりとした軽いジャークが当たり、追い上げます。
しかし、ここで強いのが百戦錬磨のKING・小牟田さん。アタリを出してから掛けるまでのスピードが速く、確実に取り込んで、どんどんと差を付けだしました。

小川さんのタックルは、サーベルマスター エクスチューン 攻 テンヤ82MH170+フォースマスター201DH、テンヤはサーベルマスター船タチウオテンヤβで、エサはサンマとイワシ
最後の流しで3連発した小川さん。スピード感のあるジャークやバイブレーションなど、アグレッシブな攻めで、ラストスパートを掛けられていました。
そして、迎えた納竿の12時半。晴天無風の暑い中、実力を出し切った皆さんは疲労困憊でしたが、最後の最後まで諦めず、頑張っておられました。

今回は帰港中に中乗りさんが検量してくれました
競技時間が終われば帰港ですが、通常、検量は帰港中や帰港後に行われますが、今回は帰港中に中乗りさんが数えられて、結果は小牟田さん53尾で圧勝でした。おめでとうございます!
後半の潮が動きだしたタイミングから、圧倒的なペースで突き放した小牟田さん。船中でも、ぶっちぎりの竿頭でした。

小牟田さんがキャッチした53尾のタチウオ
記者もテンヤタチウオは大好きな釣りの1つ。小牟田さんの強さの秘訣を知りたくて、一挙手一投足見ていましたが、動きに一切の無駄がなく、秒単位で思考し、次の手を考えている印象でした。また、小牟田さんは、「今回は反応のない時間帯もあったので、いろんな誘いを多用したので、腕がパンパンです」とのことでした。エキスパートの方たちは、テンヤのアクションに慣れて、疲れないのかと思っていたのですが、そうではないんですね。でも、そう見せないところが、エキスパートである所以。暑い中、皆さんお疲れ様でした!

小牟田さん、おめでとうございます!
帰港後、船長から予選通過者には、セミファイナルの案内が入ったピンクの封筒の授与式が行われ、この封筒を手にした人は、11月2日(日)に和歌山・加太で開催されるセミファイナルへと進みます。
惜しくも突破できなかった皆さんも、ぜひまた予選にチャレンジしてください。
このような感じで、予選は各地で行われています。予選の1回1回、勝者がいて、敗者がいる。その戦いにはドラマがあります。そんな時間を共有してみるのも、さらにテンヤタチウオ釣りの価値を上げてくれるものだと思います。
予選は10月19日まで。興味のある方はぜひ、エントリーしてみてはいかがでしょうか。
予選日程などの詳細は、大阪湾タチウオKINGバトル公式サイトで。
エントリー方法はこちらの記事をどうぞ!