【釣り人雑学】「サバを読む」の由来は、やっぱりあの魚だった!

「ちょっと年齢サバ読んでない?」 「今日の釣果、少しサバ読んだでしょ(笑)」

日常生活や、もしかしたら釣り仲間との会話でも?使われる「サバを読む」という言葉。 実際の数をごまかして、多く言ったり少なく言ったりすることを意味しますよね。

私たち釣り人なら、「サバ」と聞くと、あの青背の美しい魚の姿や、強烈な引きを思い浮かべるはず。 「もしかして、この言葉の由来って、魚の鯖(サバ)と関係あるの?」 そう思った方も多いのではないでしょうか。

結論:由来は「魚のサバ」が最有力!

諸説ありますが、やはり「サバを読む」の由来は、魚の「鯖(サバ)」に由来するという説が最も有力です。

では、なぜ数ある魚の中で「サバ」が選ばれたのでしょうか? それには、江戸時代の魚市場(いさば)の様子と、サバの「ある特徴」が深く関係しているようです。

なぜ「サバ」だったのか? 3つのキーワード

「サバを読む」という言葉が生まれた背景には、大きく3つの理由があると言われています。

1. キーワード:「サバの生き腐れ」

釣り人ならご存知の通り、サバは非常に鮮度が落ちやすい魚。「サバの生き腐れ」という言葉があるほどです。 (釣りたてのサバを持ち帰る際、氷締めなどでしっかり鮮度管理をしないと味が落ちてしまうのも、このためですね。)

2. キーワード:「大量の水揚げ」

サバは、昔から1度に大量に水揚げされる魚でした。

3. キーワード:「急いで売りさばけ!」

今のような優れた冷蔵・冷凍技術がなかった江戸時代。 魚市場では、大量に水揚げされた、しかも傷みやすいサバを、鮮度が落ちる前に急いで売りさばく必要がありました。

「ごまかし」へ転じた理由

傷む前に売り切るため、当時の魚市場では、サバの数を数えるのに時間をかけていられません。

・早口で数える
・ざっと目分量で数える

こんなことが日常的に行われていました。 その結果、当然ながら「数え間違い」が頻繁に起こります。

さらに、中にはこの状況を利用して、意図的に数を多く言ったり、少なく言ったりしてごまかし、利益を得ようとする人も現れたそう。

この、「サバの数を、急いでいい加減に数える(読む)こと」、あるいは「サバの数を、ごまかして数える(読む)こと」から、 いつしか「サバを読む」=「数をごまかす」という意味の慣用句として、世間に定着していったとのことです。

ちなみに、福井県の若狭湾で獲れたサバを京都まで運んだ「鯖街道」は有名ですよね。 この道中、傷んでしまうサバの分を、あらかじめ見越して、余分に(数をサバ読んで)荷造りしたから、という説もあるようです。どちらにせよ、サバの「傷みやすさ」が関係しているのは興味深いですね。

釣果は正直に(笑)

普段何気なく使っている言葉に、魚(サバ)の生態や、かつての漁業・流通の歴史が隠れているのは面白いですね。

釣り人としては、年齢はともかく(笑)、釣果を「サバを読む」必要がないよう、「今日は〇〇尾釣ったぞ!」と堂々と胸を張って報告できる釣行を楽しみたいものです!

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