渓流も禁漁、アユ釣りも納竿。川釣り師にとって、次のシーズンの解禁まで指折り数える季節がやってきました。記者も例外ではなく、川のオフシーズンの相棒といえば、「エリアトラウト(管理釣り場)」です。
先日、今シーズンのエリアトラウト開幕戦として、滋賀県にある人気管理釣り場「フィッシングパーク高島の泉」へ行ってきました。実に半年ぶりとなる釣行に、記者のテンションは朝から最高潮!
「高島の泉」は、年中水温15度前後の豊富な湧水を利用しており、トラウトたちが一年中元気なことで知られるフィールド。イトウやロックトラウト、ドナルドソンなど大型トラウトも多数放流されており、いつ訪れても期待感が高まる釣り場です。

過去の画像です
朝イチの期待と裏腹に…訪れた「沈黙」
しかし、この日の魚たちはなかなか手ごわかった。半年ぶりの釣行で感覚が鈍っているのか、それとも魚の活性が低いのか…。朝一番のやる気とは裏腹に、ルアーをあれこれローテーションしまくるも、まったく魚からの反応がありません。
池のコンディションはクリアで、表層付近に魚の姿はたくさん見えるものの、ルアーには見向きもしてくれない時間が続きます。

こちらも過去の画像ですが、水質は常にどクリアで魚が泳ぎ回っています
ようやくファーストヒットが訪れたのは、スタートから1時間を過ぎた頃。1.4gのスプーンで、待望のヒット!上がってきたのは、30cm級の美しいサクラマス。高島の泉はサクラマスの放流にも力を入れており、これにはテンションが上がります。
「時合いか!?」とばかりに、同じパターンで攻めると、なんとサクラマスを連発!ようやく波に乗ったかと思いきや、またしてもピタリとアタリが止まり、沈黙の時間が訪れます。
この日は3時間券での釣行でしたが、このままでは帰れない…。釣り人なら誰もが抱くこの感情に従い、迷わず1時間の延長を決意しました。
最終兵器「セニョールトルネード」投入
延長戦に突入し、記者がおもむろに取り出したのは、エリアトラウト界の”最終兵器”とも名高い「セニョールトルネード」。
ご存知の方も多いかと思いますが、このルアーはワイヤーにビーズが通されただけの、一見「これで釣れるの?」という不思議な形状。しかし、リトリーブすると「くるくる」と回転し、その独特な波動と色で、スレたトラウトにも強烈にアピールできる、まさに「困った時のセニョール様」なのです。
出典:ザクトクラフト早速キャストし、ゆっくりと巻いてくると、これまで無反応だった魚たちがチェイスしてきます!しかし、なかなかバイトまでには至らない…。もどかしい展開が続きます。
その瞬間は突然に!憧れの「アルビノニジマス」が目の前で…!
「どうしたものか…」と考えあぐねていると、ふと目の前(足元)に、ひときわ目立つ黄金色の魚体が浮いているのが見えました。
「アルビノ…」
そう、それこそが、私が管理釣り場でずっと釣ってみたかった「幻の魚・アルビノニジマス」でした。ニジマスの突然変異(色素欠乏)で生まれるアルビノは、その黄金色の見た目から「黄金マス」とも呼ばれ、記者にとっては幸運の象徴のような存在。
ここ高島の泉では、過去に一緒に釣りに来た後輩がアルビノをキャッチしたことがあって、釣れるということは確認していました。魚もたくさん放流されているので、姿は見えますが、反応することは今までありませんでした。

2年ほど前に後輩がキャッチしたアルビノ
なので、今回も反応することはないだろうと、そのアルビノの目の前をセニョールトルネードが通過。しかし、その瞬間。
「パクッ!」
まさかの、口を使った!そして、ヒット!
ルアーをピックアップするまで残り1mほどの、本当に足元での出来事。あまりの近さと、憧れの魚がヒットした事実にパニックになりながらも、すぐにネットイン!
「釣れた…マジで…」(1人なので、心の声)
心臓のドキドキが止まりません。あまりの興奮に、写真を撮る余裕もまったくなく、即ビク(魚を入れておく網)へ。まさに奇跡としか言いようのない瞬間でした。
その後はポツポツとニジマスを追加し、延長した時間もあっという間に過ぎ、ストップフィッシング。
スタッフさんも祝福!そして、気になる「幻の味」は?

持ち帰りはアルビノとサクラマス2尾。この写真しか撮っておらず、スミマセン…
大満足で受付に戻り、スタッフさんにビクの中を見せると、「お!アルビノ釣れたんですね!よかったら写真撮って、ホームページに掲載させてもらってもいいですか?」とのお声がけ。
写真を一切撮っていなかった記者は、これを快諾。「幻を釣った証拠」として、記念にバッチリ撮っていただきました。(高島の泉さんの11月8日の釣果ページに掲載していただきました!)

さて、釣ったからには食べたいのが釣り人の性(さが)。特に「幻の魚」の味は興味津々です。
食べるタイミングが少し遅くなってしまったため、今回はシンプルに「塩焼き」でいただくことに。

トロピカルなカラーです
ニジマスと比較して、その身質は驚くほどしっかりしていて、食感は「プリプリ」。もちろん臭みなどは一切なく、水っぽさもありません。脂はニジマスよりも少なめに感じ、非常に「淡白」という言葉がぴったりな、上品な味わいでした。
幻の魚を釣って、そして美味しくいただく。釣り人として、これ以上ない大満足の釣行となりました。
管理釣り場は、場所によって釣れる魚の種類や大きさが様々ですが、「アルビノニジマス」は私が本気で釣りたかった魚のひとつ。それが今シーズン初釣行であっさり叶ってしまい、正直、次の目標を見失いかけています(笑)。
しかし、高島の泉には、まだ私が釣ったことのない「イトウ」や「ブラウン」、「ロックトラウト」なども潜んでいます。次の目標は、それらの大物を仕留めること。
エリアトラウトシーズンはまだ始まったばかり。また近いうちに、リベンジ…いや、次なる夢を釣りに通いたいと思います!
<今回の釣り場情報>
フィッシングパーク高島の泉
住所: 〒520-1511 滋賀県高島市新旭町藁園2250
電話番号: 0740-20-7448
営業時間: ルアーエリア 7:00~17:00(10月~2月)
料金: 9時間券、6時間券、3時間券、2時間券など(詳細は公式サイトをご確認ください)
公式サイト: https://www.takashimanoizumi.com/
備考: 予約不要、年中無休(元旦のみ休み)、BBQ場併設、クレジットカード不可

























