釣った魚を美味しく食べるために欠かせないのが血抜きだが、「血は抜けば抜けるだけよい」と思われがちだ。
ところが血抜きは、やり方を間違えると身の旨味を落とす原因になる。血を抜きすぎると何が起こるのか、正しい方法と合わせて整理してみた。
魚の味は“血の量”より“水分バランス”で変わる

血抜きの目的は、血の臭みや酸化による劣化を防ぐこと。しかし、血を過剰に抜こうとして長時間水に浸けたり、必要以上に体内の水分を流してしまうと、身が水っぽくなってしまうのだ。
旨味成分は水に溶けやすく、ドリップが多いほど味が薄く感じやすい。血抜きで失敗しやすい理由は、この“水分の流出”にある。
やりすぎ血抜きが起きるシーン

よく見られるのが、エラや尻尾を切ったあと、海水に長く浸けてしまうやり方。流水に近い状態が続くと、血だけでなく体内の旨味成分まで流出する。
また、血を抜くことばかり気にして冷却を怠ると、身の劣化が加速する。血の量より、温度管理の方が優先順位は高い。
血抜きの基本

血抜きは「短い時間で必要な分だけ」が基本。
魚種によって違いはあるが、共通して押さえたいポイントは次のとおり。
① まず急所を切る
エラ膜や尾の付け根を切って、血がしっかり動く状態をつくる。無理に大きく切り広げる必要はない。
②短時間で終わらせる
海水に浸ける時間は数十秒〜1分程度で十分。
「血が薄くなってきたかな」というところで、水から上げるのが適度。
③冷やしながらがベスト
氷と海水を混ぜた低温の“氷締め海水”が最も効率的。冷やすと血管が収縮し、短時間で血が抜けやすいという情報もあった。
「血を残す=悪」ではない
血が少量残っていても、適切に冷やして保管すれば食味に大きな影響は出ない。
むしろ血を無理に抜こうとして、旨味まで流してしまう方が味の損失は大きい。大事なのは「抜く量」ではなく「正しい温度と時間」だ。

























