菊池 雄一(きくち ゆういち) プロフィール

「つりそく」読者の皆様、こんにちは。ダイワスタッフの菊池雄一です。
本格的な落とし込みシーズン真っ只中! 11月14日、15日と、今年二度目となる平戸(長崎県)での落とし込みに行って参りました。
今回のフィールドは五島列島沖。ターゲットはズバリ、「メーターを超えるヒラマサ」です。
これまで何度もこの釣りに挑戦してきましたが、今回はその経験の中から見えてきた、大型を確実に「獲る(釣りあげる)」ためのキモを5つ、厳選してご紹介させていただきます。
特に重要だと感じる部分から順に解説していきますので、ぜひ次回の釣行の参考にしてください。
①限界ギリギリの「ロッドコントロール」
まず、最も重要なファイト時の体勢についてです。
ヒットした瞬間、デカいヒラマサほど頭を下に向けて根に潜ろうとします。 この瞬間、ロッドを寝かさず立てて応戦するのですが、ここで重要なのが「ただ耐えるだけではない」ということ。

使用するロッドの曲がりの限界値をあらかじめ把握しておき、限界(ラインブレイク)ギリギリのラインでコントロールすることが最大のキモです。ロッドに負荷をかけすぎると、反発で魚が突っ張るだけになってしまうからです。
私の場合はかなりキツイ体勢になりますが、ロッドを腹に当てる(腹当て)のではなく、「脇抱え」からのコントロールを行います。

これまでメーターサイズを捕ることがやっとでしたが、この「脇抱えでのコントロール」を実践・体感してから、最大120cmクラスまでコンスタントに捕れるようになってきています。
ちなみに、私の今のイチオシロッドは「マッドバイパー落とし込みSP MH/H-238SMT」。 この竿の柔軟性、粘りは凄いです。限界ギリギリの攻防において、このロッドのポテンシャルが大きな武器になります。

②主導権を握らせない「手巻き」の判断
2つ目は、①の動作に関連する巻き上げのタイミングです。
ロッドで5~10秒耐える中で、30cmでも50cmでも「巻ける」と感じたら、迷わず「手巻きで強引に巻くこと」です。
主導権をヒラマサに握らせない、スキを見せないやり取りがキモになります。 動きを止めることができたら、そこからは一気に巻けるタイミング! 底から15~20mは多少強引にでも巻いてください。
そこからは電動リールでテンションを張りながら、今度は口切れ(バラシ)を考慮し、多少のドラグ調整を行います。
・光が見えてくる水深
・水面で船べりに潜ろうとするタイミング
この2点は特に注意が必要なので、最後まで気を抜かないようにしましょう。
③「ベイトが掛かりにくい時」こそ最大のチャンス
3つ目は、メンタルと状況判断について。
「なかなかベイト(エサ)がつかない……」 そんな時こそ、実はチャンスがあります。
同船者がいる場合は、誰よりも早くエサを掛け、待ちのシチュエーションを作ること。 もちろん、ベイトがすべての擬餌(針)に付くような高活性時もチャンスではありますが、なかなかベイトが掛からない時に掛かったベイトは、魚に対してのアピール度が非常に高いのです。
ヒラマサも狙いをその1点に絞れるので、食ってくる確率がグンと上がります。「掛からない時こそ集中」です。

④潮が緩い時は「仕掛けを寝かせる」
4つ目は、潮が緩い状況や、ボトム(底)形状が比較的緩やかなポイントでのテクニックです。
ここでは仕掛けをピンと縦にするのではなく、「オモリを寝かせ、仕掛けを横に弛ませるイメージ」を持つことがキモです。
ラインスラックを作り、仕掛けが弛んだ瞬間、ベイトのイワシが不規則な動きを見せます。この動きに反応し、ヒラマサが口を使うことが多々あるのです。 縦の釣りだけでなく、横のイメージを持つことで釣果に差が出ます。

⑤状況に合わせた「仕掛けの選択」
最後は、タックルセッティングの微調整です。
ベイトが掛かりやすい時:とにかく仕掛けの強度を上げるため、太ハリスを選択してください。
ベイトの掛かりが悪いと感じる時:1サイズごとにハリスを細くし、まずは「ベイト掛かり」を優先させましょう。
この釣りのベイトは、縦糸(幹糸)の号数に凄く敏感です。
「落とし込み仕掛けSS LBG」エサ掛かり重視SP

この仕掛けは、ハリス号数に対して幹糸号数が1ランク細く設定されています。これによりベイトの掛かりが向上しながらも、本命とのファイト時には強度が落ちない設計になっています。めちゃくちゃオススメです!
詳細はコチラ
まとめ:メーターオーバーは夢じゃない
以上、私が現場で実践している「5つのキモ」をご紹介しました。
特にロッドコントロールとファイトスタイルを変えてから、120cmクラスへの対応力が劇的に上がりました。平戸、五島列島のポテンシャルは凄まじいです。
ぜひ皆様も、これらのキモを意識して、夢のメーターオーバー、デカマサに挑んでみてください!


























