横山晴也(よこやまはるや) プロフィール
12月に入り、私の住む福井県若狭地方では、今年は早くも雪がちらつく寒い日々がスタートしました。皆さん、イカメタルに行かれてますか?
三重県ではイカメタルでスルメイカが好調のようですが、残念ながら若狭湾ではイカの姿はうんともすんとも…。
沖合の底引き網にはヤリイカがポツポツ入っているようなので、今後の接岸に期待したいと思います。
というわけで今回は、前回の記事で告知いたしました通り、私が今シーズン会得したテクニックを、余すことなくお伝えしたいと思います!
イカメタルの4つのテクニック
今シーズン中々よい日(釣れる日)に出会えなかった私。今まで、フィーリングが多かったテクニックの使い方・考え方をより具体的に言語化する能力だけは磨けました。
先ずイカメタルのテクニックとは?
①釣れる『タナ』を見つける技
②釣れる『カラー』を見つける技
③『アタリ』を見抜く技
④どうアプローチしてアタリを見いだすか、という戦略の『臨機応変』さ
この4つの要素がイカメタルにとって重要なテクニックとなります。
これは自分一人では難しいので、周りの人達と協力して見つけるのが最適です。
第1投目は船長アナウンスの水深から、だいたい±10mぐらいの間を探ることが多いと思いますが、その中でも“ここぞ”というタナは限られているので、まずは皆で試行錯誤するのがベストです。
また、自分が釣れた時はヒットした水深を周りの方へ、ぜひ教えてあげてください。
様々な意見があるとは思いますが、イカは魚探にうまく映っていないような気がしますので、魚探頼みでタナを見つけようとすると、逆にタナ迷子になることもあります。
この辺りから少し難しいテクニックになります。なぜなら、釣れるカラーは時間帯や、光に寄ってくる他の生物で刻々と変化するからです。
今シーズンの多かったパターンでは、点灯直後は赤黄などの紫外線で発色する派手目なカラーでイカにアピールすることで連発。これは通年効くテクニックです。
そして、ここからが今年の肝。
時間が経つにつれ、サバやフグなどの厄介な生物が寄ってくると、光らないボディの真っ赤な生地のカラーや黒っぽいネイビーカラーの生地を使うことで、イカを選択的にヒットさせることに成功しました。

これまで、赤や黒といったカラーはシルエットを強く出したい時に使う、いわばローテーションの一角の、その中でもマイナーポジションであったのですが、今年は一気にMVP。
派手目を避けて、例えば赤緑ケイムラとか半透明でケイムラなどを選択しても、魚の攻撃を受ける時は、いっそのこと全く光らないカラーを選択してみましょう。
これはズバリ2つに大別できます。
1つ目はステイでアタリを見抜く
2つ目はテンションフォールでアタリを見抜く
1つ目は、イカメタルの王道なので言わずもがなですね。
竿ごとにアタリの出方に特性がありますから、一概に「この調子だとイイ」とかは言いにくく、むしろ今使用している竿の特性を深く理解し、どのようなアタリがでるのかを知ることが重要です。
逆に、竿の特性を熟知さえしてしまえば、ただただステイしているだけで、アタリは必然的に見抜くことができます。
2つ目は、今年私が例年になく多用した方法です。
今年は、イカがいるのにステイではアタリが見いだせない、イカを抱かせきれない時がよくありました。それは、サバやベイトフィッシュが多く寄ってきた時です。
周りがザワつき過ぎていると、イカも落ち着かないのでしょう。この時、少しずつ、ゆっくりと、フォールさせていくテンションフォールが有効でした。

私のイメージでは、少しずつ動いていくスッテに対し、イカが「追いかける」動作をすること(&意図的にそれを誘発すること)がポイントと思います。
そして、大切なのはステイと同様に、スッテがブレずに一定の姿勢を保ってフォールすること。これが崩れると、途端にアタリがでにくくなります。
ベイトフィッシュが集まっていない序盤から中盤までは、ステイでじっくり見せ、サバなどが寄ってきた時にはテンションフォールでアタリを見いだす。ぜひやってみてください。
①から③までは、船中で平均数からちょっと上ぐらいの釣果を得るために使えるテクニックです。そして、④はその日の竿頭になるためのテクニックです。
それはズバリ、 上手な人の隣で釣り方を観察し、真似する(笑)。

こんなことを言っては元も子もないのですが、状況判断には正直経験値が必要です。人よりも重いメタルスッテを使うことで釣果アップしたり、その逆で軽くしてアップしたり、ロッドの硬さを変えることでアクションを変えたり…。
でも、ベースとしてやっていることは、皆そんなに変わらない。では、なぜ釣果に差が出るのか?
それは水中をどこまでイメージできているか、そのイメージと実際のイカの動きがどこまでシンクロしているか。そういった細かい、はっきり分かりにくい部分が影響していると考えられます。
これを理解するには時間がかかりすぎます。なので、他の人の思考を利用させてもらいましょう。きっと、「なるほどな」と思える情報を入手できるはずです。
そして、その情報の数々が引き出しとなり、後日の釣行に確実に役立ちます。
2025年に見つかったテクニックは、きっと2026年に役立つでしょう! 2026年も皆さん、たくさん釣りに出掛けてくださいね。
本年も大変お世話になりました。よいお年をお迎えください。

























