どんな釣りでもそうですが、“周りより明らかによく釣る人”っていますよね。
竿の操作は同じような具合に見えても、釣果には圧倒的な差が出る。
「これって、偶然?」、もちろん自然相手なのでそんな場合もありますが、深堀してみると良く釣る人は魚の習性に合わせて考えた釣り方を実践しています。だから、ヒット率も上がり、釣果も伸びるんです。
ここでは、先日に出掛けた小浜沖(福井県)のアマダイ(若狭ぐじ)釣りでの「ベテランの仕かけ&釣り方」にスポットを当てて紹介します。

▲アマダイ取材の乗船日にブッチギリの竿頭となった、つりそく船釣りクラブの十川氏
本命アマダイとゲストの習性を知り、基本に忠実なタナ探り
当日は波気があり、潮は動かずで条件的には芳しくない日でしたが、ベテラン(つりそく船釣りクラブの十川氏、以下の表記は十川氏)の釣果はアマダイだけで8尾。2番竿がアマダイ2尾だったので、圧倒的な差が出ていました。
聞けば、意識しているのはサシエが漂う「タナ」。
アマダイの活性に合ったタナに仕かけが入ることをイメージしながら、仕かけや誘いを変えていくそうです。
アマダイは底にいる魚なので、この釣りは基本的にベタ底を釣ります。
ですが、潮の速さやウネリ、さらにはゲストの関係で上手くアマダイのタナに入らなかったりすることも。そんな時はアタリがないか、ゲストばかりが釣れて本命の数が伸びないことに繋がるんです。
アマダイ釣りでタナの目安となるのが、ゲスト。特にレンコダイは、魚影の濃さからもアタリに繋がるので、その目安にしやすい魚です。

▲ウネリによる船の上下動で仕かけが浮き、レンコダイがトリプルで掛かることもあった
魚の習性的に、アマダイとレンコダイのタナを比較すると、「アマダイは底、レンコダイはその少し上」と言われています。
だから、レンコダイが釣れると探るタナが少し上だった、とイメージして少しタナを下げて探る。ベタ凪時や潮が緩い時は、これが基本です。
当日は南の強風で波高があり、船の上下動は激しい状況。十川氏は普段、アマダイ釣りにはシマノのライトゲームリミテッドタイプ73H200と、同モデラートタイプ73H255の、2本の長さの異なる竿を持参して使い分けていますが、波気があるこの日は長めのライトゲームLTDモデラート73H255を選択しました。
仕かけは、片テンビン(腕長30cm)にオモリ80号、フロロ3号とチヌ針4号を使用した吹き流し仕かけで全長2m。1mの所に親子サルカンを付けて、エダス30cmの2本針とベーシックな仕様です。

▲エダの元部分の親子サルカン
これに、状況によっては3本針仕かけも使用します。十川氏はエダ間を1m(エダは30cm)と決めているそうで、3本針の場合は仕かけの全長は3mになります。

十川氏の仕かけ&釣り方のアレンジ
水深95mのポイントでの1投目。上記の仕かけで着底させると、ドンドンとオモリで底を数回叩き、50cmほど底からオモリを上げます。すると、いきなりのアタリ。派手目なアタリに十川氏も苦笑い。予想通りレンコダイでした。しかもダブル。

仕かけが浮いている、そう判断した十川氏。今度は先針のハリスにガン玉(2B)を打ちました。

▲ハリスにガン玉を打った状態
これでおよそ針から20cmほど上にガン玉がある状態。
仕かけの浮き上がり状態によっては、針の10cm上やチモト付近に打つこともあるそうです。

▲針に近づけて打つこともある
仕かけを変更して狙うと、上潮と風で船が速く流され、ラインがなびきます。そして、叩いて誘うとその間に仕かけが浮くのか、釣れてくるのはレンコダイ。
当日は大型船に数人の釣り人で釣座間隔がタップリとあったので、次はオモリを80号から100号にかえました。
船の上下動で大きく仕かけが跳ね上がるのを考慮し、船が波で持ち上がるタイミングに合わせて竿先を下げて送り込んだり、ロッドワークで調整し、オモリを浮かさずに底をズルズルと引きずるイメージで狙います。
すると、レンコダイの派手なアタリとは異なる、クイッと小さいながらもしっかりと押さえ込むアタリ。これを聞き合わせるとグイッと竿が曲がり込みました。

これが船中初の本命、若狭ぐじ(アカアマダイ)。

上潮も効いており、船が流れるのが速いのでオモリで底を叩くとその分サシエも浮き上がり、レンコダイが活発に食ってきていましたが、極力浮かさない釣り方と仕かけで、見事に本命を仕留めました。
この後は連発とは行かないまでも、このパターンでポツリポツリと追加していきました。
ポイント移動後は、底潮と同じく上潮も流れなくなったので、波気はあるものの風だけで流される状態になりました。底潮もないので、ガン玉は外します。
底質もオモリがズボッと沈み込む泥底にかわったことで、オモリを引き抜いて泥を巻き上げ、そこにサシエが入るイメージで誘います。

▲底からオモリを抜く

▲誘い上げてエサをアピール
シケ後で水温が下がったからか、活性が低めで巣穴に入っているとアマダイの様子をイメージ。底を叩きながらも、極力仕かけを浮かせない範囲でゆっくりとした誘いを繰り返します。
そして、再び底に着けての繰り返し。
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泥を巻き上げ、エサをアピールすることで活性が低めのアマダイに口を使わせました。
これがハマって40cm前後の大型をまじえて4投で4連発!


圧巻の釣りっぷりでした。
十川氏いわく、「アマダイは居る所には固まっていることが多いので、その場所に船が流れたらタナが合っていたら釣れる。レンコダイばかりが釣れるなら、タナが高いか、底に着けているつもりでもサシエが浮いている。だから、そんな時はいかに浮かさずに釣るかです」。
もちろん、ベテランでもレンコダイは釣れてきます。この日の十川氏は悪条件下で本命のアマダイを8尾上げましたが、レンコダイは30尾超の釣果。
素針はほぼなく、レンコダイが釣れれば、次の投入では釣り方や仕かけの微調整を繰り返していました。

▲当日船中でアマダイのダントツの釣果を上げた十川氏のクーラー。アマダイの下にはレンコダイが多数
美味で知られるブランド魚、若狭ぐじは今が脂も乗って、ツウな人に言わせると「1番旨い!」シーズンです。
アマダイ釣りでは、ゲストのレンコダイが釣れれば、同じ釣り方、仕かけで繰り返し狙うのではなく、いかにサシエをアマダイのタナに合わせるかを意識して、少しずつアジャストしていってください。
その時のパターンが見つかれば、好シーズンを迎えている小浜沖なら、今回の十川氏のように大型が連発!という最高の体験ができるハズですよ!

























