寒い冬。暖かい南の海へ逃避行するのも悪くありませんが、冬から春にかけての「この時期・この場所でしか味わえない魅力」を求めて、休日はもっぱら北上ルートを選んでしまいます。
記者の現在のメインターゲットは、福井県・九頭竜川のサクラマス。
あの美しい幻の魚を手にするため足繁く通っているのですが、実はその道中(正確には、道中というか140km先)、どうしてもやってみたい……いや、絶対に外せない「期間限定のアクティビティ」があるんです。
それが、富山湾の「ホタルイカすくい」。
今回は、2025年の初挑戦から直近の2026年シーズンの模様まで、試行錯誤のホタルイカすくいレポートをお届けします。
情報ゼロからのスタート!2025年、新月まわりの「Xデイ」に初挑戦
記者が初めて富山湾のホタルイカすくいに挑戦したのは、昨年(2025年)の3月30日。新月まわりで潮回りも良く、地元では「Xデイになるのでは?」と囁かれていたタイミングでした。
とは言え、富山に釣り仲間のツテはなく、ネットの断片的な情報だけが頼り。まずは明るい昼間のうちに現場調査を行い、地形や駐車スペースなどを確認しながら、良さそうな浜を数カ所ピックアップしました。そして最終的にエントリーを決めたのが、高岡市の名勝「雨晴(あまはらし)海岸」。
深夜の浜辺で目を凝らし、海面を照らしながら網を構えること数時間。結果は……初挑戦で「3バイ(笑)」。 いわゆる海岸が青く染まるような“爆湧き”や“身投げ”には遭遇できませんでしたが、それでも自らの手で生きたホタルイカをすくえた感動は、何物にも代えがたい経験でした。

2026年2月22日、いざ富山へ!夜明け前の短時間勝負
そして迎えた2026年シーズン。2月22日に、再びホタルイカを求めて富山へと車を走らせました。
向かったのは昨年と同じ雨晴海岸。この日は、夜明けまでホタルイカを狙い、日が昇ってからは福井の九頭竜川へ走ってサクラマスを狙うという、我ながら欲張りなプランです。つまり、ホタルイカは夜明け前までの短時間勝負。
雨晴海岸は沖にテトラポッドが入っているため、波が穏やかでウェーディングしやすいのが特徴です。ウェーダーを着込み、タモ網を片手に暗闇の浜辺をゆっくりと歩きます。

写真には写っていませんが、触腕が青く光っていました
浜を2往復ほどした時でした。ライトの先に、水面をふらふらと漂う小さな影が! すかさず網を入れて、今シーズン1パイ目を無事キャッチ。その後、さらに目を凝らして歩き続け、もう1パイを追加したところで東の空が白み始めました。

合計2ハイ。爆湧き現場にはなかなか遭遇できませんが、冷たい海の中で自力で見つけた1パイの価値は格別です。
ホタルイカを忘れるほどの絶景!?雨晴海岸の朝焼けと立山連峰
実は、私にとってのホタルイカすくいは、単なる採集アクティビティではありません。「その後の富山湾の朝焼け」までがセットなんです。
雨晴海岸といえば、海越しに標高3,000m級の雄大な立山連峰を望める、日本有数の絶景スポット。この日は運良く「晴天無風」という最高の条件に恵まれました。

夜明けが近づくにつれ、海岸には立山連峰の日の出を狙う大勢のカメラマンの姿が。徐々にオレンジ色に染まる空と海、そして雪化粧をした神々しい立山連峰のシルエット……。 そのあまりに圧倒的な景色を拝むことができ、気がつけばホタルイカのことなんてすっかり忘れて見入ってしまいました(笑)。これを見るだけでも価値があります。

3月8日のリベンジ戦はまさかの大雪。シーズンは5月まで続く!
すっかりホタルイカの魅力(と朝焼け)に取り憑かれた私は、直近の3月8日にリベンジを決行。
しかし、自然はそう甘くありません。ビジネスホテルで深夜2時に起床し、外に出てみると、前日にはなかった雪が。みるみるうちに降り積もります。とりあえず行ってみようと現場へ向かいますが、当然ながら浜には誰一人いません。
「さすがにこの状況で網を出すのは無理だ…」と判断し、今回は次回に向けたポイントチェックだけにとどめ、富山を後にしました。

一晩で真っ白になった富山市内。まるでモノクロの世界です
ホタルイカすくいのシーズンは、例年5月上旬頃まで続きます。新月まわりの大潮や、海が穏やかな南風の日など、条件が重なる「Xデイ」を夢見て、今シーズンも懲りずにまた挑戦したいと思います。
しかし、ホタルイカパターンのシーバスやメバルも魅力的で気になるし、年券を購入して気合十分の九頭竜川のサクラマスも、並行して追い求め続けなければ!北陸の春は、釣り人にとって忙しくも最高に楽しい季節です。























