釣りをしていると時折見かけるきれいな魚。
釣りの楽しみは釣るだけ・釣って食べるだけではありません。
釣って飼育する楽しさもあるのです。
魚の飼育というと難しい、世話が大変という方も多いと思います。
しかし、時代は進み機材も以前に比べ格段に性能が上がり手ごろになりました。
今回は釣った魚を飼育してみよう!第一弾~必要機材・準備編~をお届けします。
見ていて癒される近海の魚たち!
クマノミなどの熱帯の華やかな魚ならともかく、釣れる魚ってなんか地味じゃない?なんて思っていませんか。
確かに熱帯のサンゴ礁に住む魚はカラフルで、非常に美しい種類ばかり。
しかし、近海で釣れる魚も実はきれいな種類や見ていて可愛い魚も多いんです!
例えば、黄色と黒の縦じまがきれいなカゴカキダイやブルーが美しいソラスズメ、ほかにも泳ぎ方が可愛いカワハギなど見ていて癒される魚がたくさんいます!
ちなみにこの水槽は筆者が捕獲した魚のみの水槽です。
実際、水槽にいれてライトに照らされる姿は“癒し”の一言。
ましてや自分が釣った魚とあれば愛着もよりわきやすくなります。
魚を飼うのに必要な機材!
・水槽(今回はベーシックな水槽60cm水槽)
・ろ過器(水槽の水をきれいにする掃除機材で外部ろ過機がオススメ)
・プロテインスキマー(目に見えない微粒子の汚れを取ってくれる掃除機材・人間でいう空気清浄機の役割)

出典:カミハタ公式海道河童フィルター 大詳細ページ プロテインスキマーにオススメのカミハタの「海道河童フィルター 大」
・サンゴ砂 (水槽に敷くサンゴを細かくした砂で約2cmほど敷き詰めます)
・ライブロック3~5㎏(汚れや廃棄物などの有害物質を食べて分解してくれる微生物が住み着いた岩)
・バクテリア剤(汚れや廃棄物などの有害物質を分解してくれるありがたい微生物のもととなるもの)
・人工海水の素(海水を作り出す素となる専用の塩)
・比重計(海水を作る際、適正な濃度を測るもの)
・ライト(水槽を照らすライト、青系がオススメ)
・カルキぬき(水道水の塩素を抜くためのもの)
・水温計(水温を管理するのに必要)
ほかにも機材はありますが、おおよそ上記の機材があれば飼育が可能です!
ここで重要なのは、魚をお迎えする前にしっかりと事前に準備しておくこと!
最低でも1週間から10日前には水槽をセットし循環させておくようにしましょう!
バクテリア(有害物質を分解してくれる微生物)を水槽になじませておくこと必要があり、海水魚を飼育する=バクテリアの管理といっても過言ではないくらい、この作業は重要です!
ちなみに30cmほどの小型の水槽でスタートする方も多いのですが、実は小さな水槽=世話が簡単という訳ではないのです。
というのも、魚を飼ううえで重要になるのが水槽の水量。
水量が多ければ多いほど、水質は安定しやすく、水槽掃除のペースも頻繁にしないで済むようになります。
なので、初心者の方はまず定番の60cm水槽から始めるがオススメです。
筆者のおすすめはバイコムから出ている「海水魚バイコム」というバクテリア剤!
このアイテムは入れた当日から魚を飼うことができるという超画期的なバクテリア剤になります。
一応、1週間循環させて入れるようにしていますが、このバクテリア剤を使用するようになってから水質が安定し、筆者も長年愛用しています。
実は一番高価?ライブロックって何???
必要機材で出てきたライブロック。
実は海水魚を飼育するうえで最も重要なのが、このライブロックになります!
必要量はおおよそ10lに対し1㎏が理想といわれ、60cmなら約5~6㎏が必要になります。
ペットショップや熱帯魚店で購入できるのですが、1㎏約1500~2000円と割とお高めです。
最初見た方からすると岩に2000円って高くない?なんて思うことでしょう。
しかし、このライブロックこそ魚を飼う上では最もカギとなるもの!
濾過機材などでは分解できない有害な物質を微生物の力で分解して無害なものにするという非常に重要な役割を担っているものなのです。
そんなバクテリアが大漁に付着しているのがこの「ライブロック」。
名前の「ライブ=生命・ロック=岩」からも分かるように、この岩そのものが生き物なのです。
近くにペットショップや熱帯魚専門店がないという方にオススメ!
いつも筆者もこちらのネットショップで購入させてもらっています。
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水槽セッティングまでの準備!
①サンゴ砂をバケツなどで水洗いをして、汚れや濁りを取る(サンゴ砂は完全に濁りは取れないのである程度でOK)
②購入した各機材を軽く水洗いし、濾過器、温度計などを水槽にセットしサンゴ砂を敷く(厚さは2cmを目安)
③バケツにぬるま湯を入れ、人工海水の素を入れて比重計で測りながら溶かして調整していく。人工海水ができたら、水槽に丁寧に注いで水槽の7割まで入れる。このとき勢いよく入れるとサンゴ砂が舞ってしまい、白く濁ることになるので注意。
④各機材(濾過器やライト)の電源を入れて運転を確認。※感電に注意!
⑤最後にライブロックをセッティングし、バクテリア剤を入れる。
⑥1週間から10日、循環させて準備完了!
準備を整えたらあとは魚を釣りに行くだけ!
飼育にオススメの魚と飼育に向かない魚
堤防などでは様々な魚を釣ることができます!
しかし、中には飼育に向かない魚も多くいます。
ここでは飼育向きな魚と向かない魚についてご紹介していきます。
カゴカキダイ
スズメダイ系(ソラスズメダイ・ミヤコキセンスズメ・オヤビッチャなど)

オヤビッチャ

スズメダイ

ソラスズメ
ハタテダイ・チョウチョウウオ系

手前:ハタタテダイ
奥:アケボノチョウチョウオ
カワハギ
ハゼ・ギンポ系
ネンブツダイ系
※ベラ系
見た目も華やかで、性格も比較的温和な魚をチョイスしてあります。
とはいえ、自然界の魚たちなので縄張り意識を持つ種類も多く、飼育する際は入れすぎないことを意識するようにしましょう。
3~5cm程度であれば5~7匹くらいがベストです。
カゴカキダイやスズメダイは群れる習性があるので、水槽内で群れる姿が見られるかもしれませんよ。
カサゴ
ハタ系
一匹のみで飼育すると面白いのが根魚系。
なわばりの意識が強く、魚食性のため他の魚とは同居できませんが人にも慣れやすいなど飼育していて愛着のある姿を見せてくれます。
メジナ
イシダイ(イシガキダイ)・コトヒキ

イシダイの稚魚
イサキ・フエダイ系

ゴマフエダイ
フグ系

皮膚にも毒があるキタマクラ
ハコフグ系
ボラ・アジ・サバ・イワシなどの魚

サバの子
カマスなどの回遊魚系
堤防などでよく釣れるメジナやコトヒキなど一見すると飼育に向いているイメージですが、実はこの種類は性格がキツく、水槽内では非常に攻撃的になります。
ほかにも鋭い歯を持つイサキやフエダイ系、フグなども他の魚を攻撃してしまうため飼育には不向きです。
また、さかなクンの帽子にもなっているハコフグも要注意。
ハコフグ系はストレスを感じると皮膚から毒を出し、周囲の魚はもちろん自身もその毒で死んでしまう大惨事を引き起こすことになってしまいます!
次回は採取と必要道具についてご紹介します!
お楽しみに!