大阪湾、瀬戸内、九州、そして東京湾をはじめとする関東エリアにも広がった船のテンヤタチウオは、今や全国的な釣りとなりました。
その人気ゆえ、竿やリールも各社ともに多数のラインナップが取り揃えらえれています。
自分の釣りスタイルを心得ている上級者ならいざ知らず、初中級者は釣具店で購入する時、ズラリと並ぶタックルに、どれにしようか迷ってしまうことも多々ありますよね。
そこで、今回は2021シーズンの船テンヤタチウオに、イチオシのタックルをいくつか紹介します。
船テンヤタチウオ竿に必須の条件とは
まずタックルを選ぶ際に、アナタは何を重視しますか?
性能、価格など、各個人の価値観により、いろいろ異なると思いますが、より釣果を上げるためにロッドに欠かせない性能と言えば「感度」と「軽さ」が求められると思います。
テンヤタチウオの釣りは、通常のエサ釣りのように「食わせる」と言うよりは、「掛ける」釣りです。
基本的には、向こうアワセではなく、掛けアワセの釣りです。
そうなると、「アタリ」を認識できることが最重要の課題になりますね。
そこで大事なのが、穂先の感度です。
同じアタリがでたとしても、感度の鈍い竿では穂先に現れないアタリが、感度のよい竿ならアタリとして現れます。
このアタリを感じられるか、どうかは、即掛けをメインにする人だけでなく、追わせて確実に掛けていくスタイルの人にも多大なアドバンテージになります。
タチウオのアタリは大きく食い上げるアタリや食い込むアタリもあれば、微妙に竿先がモタれたり、震えるようなアタリもあります。大きなアタリなら、どんな竿でも感じることができると思いますが、小さなアタリは穂先の感度に左右されます。
アタリに気付かずにいると、イワシなどのエサだけがかじり取られて、素針のテンヤになっていたりすることもしばしば。そうなると、アタリはでずに無駄な時間と知らずに釣り続けることになります。
逆にアタリが分かれば、即合わせることもできますし、追わせて確実に掛けられるアタリを引きだすこともできます。
当然ですが、アタリが分かれば掛けるチャンスが増えますし、釣果も自然と伸びてきますよね。
だから、「穂先の感度」はテンヤタチウオ竿の必須条件と言えます。
もうひとつの必須条件の「軽さ」。これはテンヤタチウオが、基本的には手持ちの釣りになるからです。
テンヤタチウオは、基本的には置き竿ではなく、手持ちで誘いを掛けていく釣りです。アクションのしやすさ、取り回しのしやすさなどは軽いロッドほど、やりやすくなります。これが半日便や1日便などの長時間の釣りなら、軽さは釣りの快適性がグーンと増し、疲れにくく集中力も続きやすくなりますよね。
SMT&AGSの「極鋭タチウオテンヤSP」シリーズ
では、それらの条件を満たす竿は何か。
オススメなのは、スーパーメタルトップ(以下SMT)とエアガイドシステム(以下AGS)をまとったダイワの「極鋭タチウオテンヤSP」シリーズです。
簡単に説明すると、「SMT」とは超弾性のチタン合金穂先、つまり金属の穂先です。この金属が軟らかくもあり、繊細なアタリも捉える高感度を実現してくれます。
さらに「AGS」。これはフレーム素材に軽量かつ高剛性のカーボンを採用し、大幅な軽量化を達成した画期的なガイドシステムで、SMTとAGSの2つの機能が合わさって、数あるテンヤタチウオ竿の中でも最高レベルの感度となっています。
それらを装備した竿が以下のラインナップ。調子の異なるタイプが揃っているので、自分の釣りスタイルに合った竿を選ぶことができます。
極鋭タチウオ テンヤSP
「極鋭タチウオ テンヤSP82S-185AGS」は、今シーズン満を持して登場したNEWアイテム。
テンヤタチウオのロッドは、従来「オールラウンドタイプ」と言われる王道の82調子と、食い渋い時には違和感を与えずに食い込ませやすい73調子が主流でしたが、この竿はその両方のよい所取りをしたハイブリッドの竿です。
極鋭らしいティップの高感度はそのままに、穂先から穂持ちをややソフトに仕上げた仕様となっており、食い渋り時や厳寒期の小さなアタリも弾かずにしっかりと表現してくれ、違和感を与えにくいのでしっかり追わせることができます。
また、掛かってからは、従来の82調子以上にしなやかに曲がり込んでくれるので、ドラゴンと呼ばれるような大型タチウオがヒットしてもバラシを軽減してくれます。
特に、しっかり追わせて確実に掛けられるアタリで掛け合わせる「深追い掛け釣法」スタイルの人に最適な1本です。
極鋭タチウオ テンヤSP82S-185AGSの関連記事は、こちらも参照↓
【今期の船タチウオテンヤ竿の大本命が登場!!】最高の感度に加えて、新調子の「82S(ソフト)」で食い込み性能が超絶アップ「極鋭タチウオ テンヤSP 82S-185AGS」
「極鋭タチウオ テンヤSP91-180AGS」は、フッキング性能にこだわったテンヤタチウオ専用の91調子。
即掛けの釣りスタイルの人にはイチオシのロッドです。
「極鋭タチウオテンヤSP 82-182AGS」は、オールマイティーなテンヤタチウオ専用の82調子。
どんな状況にでも対応しやすいので、初心者、ベテラン問わずにオススメできる竿です。
「極鋭タチウオテンヤSP 73-190AGS」は、しなやかな調子とフッキング性能を両立したテンヤタチウオ専用の73調子。
追わせて掛けるスタイルや、シーズン初期、厳寒期など、タチウオの活性が低い状況にも最適なロッドです。
極鋭タチウオ テンヤSP
品名 | 全長(m) | 継数(本) | 仕舞(cm) | 自重(g) | 先径/元径(mm) | 適合テンヤ(号) | オモリ負荷(号) | カーボン含有率(%) | 適合クランプサイズ | メーカー希望本体価格(円)(税抜き) |
73-190AGS | 1.90 | 2 | 145 | 105 | 0.8/10.7 | 30-60 | 40-100 | 94 | SSS | 51,000 |
82S-185AGS | 1.85 | 2 | 140 | 104 | 0.7/10.7 | 30-60 | 40-100 | 95 | SSS | 51,000 |
82-182AGS | 1.82 | 2 | 137 | 100 | 0.7/10.7 | 30-60 | 40-100 | 99 | SSS | 51,500 |
91-180AGS | 1.80 | 2 | 135 | 100 | 0.7/10.7 | 30-60 | 40-100 | 99 | SSS | 52,000 |
ダイワ公式「極鋭タチウオ テンヤSP」詳細ページはこちら
極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS
極鋭タチウオ テンヤSPのさらに上位機種タイプが、こちらの「極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS」。ダイワの船タチウオテンヤ竿の最高峰ロッドシリーズとなっています。
「極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS184」は、タチウオからの繊細なアタリを、より大きく表現してくれる超弾性チタン合金のSMTを搭載。
曲がりが大きい分、目感度も大幅に向上し、小さなアタリもより大きく表現してくれるロッドです。
穂先も柔軟にアタリに追従してくれるので、食い渋り時にも違和感なく食い込ませることができます。
極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS178は、95gという過去に類を見ない軽さを実現したロッドです。
感度や操作性、アワセやその後のやり取りなど全てがやりやすい178cmという絶妙なレングスを採用しており、あらゆるシーンでハイレベルに対応できます。
極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS192は、極先調子と192cmのレングスで、攻撃的なフッキングをサポートしてくれるロッドです。
繊細なタチウオのアタリを感じ、一瞬のアタリでも思い通りにフッキングする釣りスタイルにも最適です。
極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS
アイテム | 全長(m) | 継数(本) | 仕舞(cm) | 自重(g) | 先径/元径(mm) | 錘負荷(号) | テンヤ(号) | コンパクトクランプヘッド適合サイズ | カーボン含有率(%) | メーカー希望本体価格(円)(税抜き) |
178 | 1.78 | 2 | 134 | 95 | 0.7/10.7 | 40-100 | 30-60 | SSS | 99 | 79,000 |
192 | 1.92 | 2 | 148 | 102 | 0.7/10.7 | 40-100 | 30-60 | SSS | 99 | 79,500 |
184 | 1.84 | 2 | 140 | 95 | 0.6/10.7 | 30-100 | 20-60 | SSS | 99 | 79,500 |
ダイワ公式「極鋭タチウオ テンヤSP EX AGS」詳細ページはこちら
船テンヤタチウオに最適なリールとは
オススメの竿は上記でいくつか紹介しましたが、リールは激押しのアイテム1点です。
それが、ダイワの「シーボーグ200J」。
このリールがなぜオススメなのか、それを紹介します。
①小型で軽量
竿でも軽量なモノが必須と言いましたが、リールにもそれは当てはまります。
タックルや仕かけの進化により、深場を狙うことも増えてきたテンヤタチウオですが、手返しの面からも電動リールは今や常識。手持ちの釣りなので、持ち重りのないタックルバランスで楽しむには軽さは必須です。
②ワンハンド操作で釣りが可能
センターに配置されたJOGパワーレバーでアワセから巻き上げまで親指1本で操作が可能。
JOGアワセと呼ばれる巻き合わせも簡単に行えます。やり取り中も、タチウオの引き込みに合わせて、巻き上げ速度の調整が瞬時に可能なので、バラシ軽減にもつながります。
③パワーとスピードを兼備
スモールモンスターとも言われる所以の「MAGMAXモーター」を搭載しており、小型ながらもパワーとスピードはクラス最上級。
負荷の少ない低回転時にも十分に高いトルクを生み出すことのできる理想的な磁石「特殊ネオジウム磁石」を採用しており、食い渋り時に効果的な電動での超スロー巻きにも十分対応してくれます。
④十分な巻き糸量
そして、重要な巻き糸量。
テンヤタチウオでは高切れも、時には発生する事象です。100m以深の深場を狙うシーンが増えてきた昨今のテンヤタチウオ釣りでは、高切れ1回でタナまで仕かけが届かなくなるシーンもチラホラ。
そんな時、ラインのメイン号数のひとつのPE2号が300m巻くことができるシーボーグ200Jなら安心感が違います。十分なラインキャパは、釣りができなくなる不安を一掃してくれますね。
⑤左右、シングル、ダブルの多彩なラインナップ
シーボーグ200Jはハンドルが右巻き、左巻きの2種で、それぞれにシングルハンドル、ダブルハンドルがラインナップ。自分の利き手、スタイルにあった選択ができます。
ほかにもATD(オートマチックドラグシステム)やシンクロレベルワインド、ウルトラスプールフリーなど、多くの機能が満載ですが、上記の特長だけでも、テンヤタチウオのオススメリールがこの電動リール1択なのも分かっていただけると思います。
シーボーグ 200J
アイテム | 標準自重(g) | ギヤー比 | 最大ドラグ力(kg) | 標準巻糸量ブライト(号-m) | 標準巻糸量ナイロン(号-m) | 最大巻上力(kg) | 常用巻上速度1kg負荷時(m/分) | JAFS基準巻上力(kg) | JAFS基準巻上速度(m/分) | メーカー希望本体価(円) |
200J | 475 | 4.8 | 8 | 2-300 3-200 |
3-250 4-170 |
38(42) | 152(168) | 9 | 190 | 77,000 |
200JL | 475 | 4.8 | 8 | 2-300 3-200 |
3-250 4-170 |
38(42) | 152(168) | 9 | 190 | 77,000 |
200J-DH | 465 | 4.8 | 8 | 2-300 3-200 |
3-250 4-170 |
38(42) | 152(168) | 9 | 190 | 79,000 |
200JL-DH | 465 | 4.8 | 8 | 2-300 3-200 |
3-250 4-170 |
38(42) | 152(168) | 9 | 190 | 79,000 |
※表内の( )内の数値はスーパーリチウムを使用した場合の概算値
ダイワ公式「シーボーグ 200J」詳細ページはこちら
シーボーグ200Jの関連記事はこちらも参照↓
以上が今シーズンオススメの、船テンヤタチウオのタックルです。
「感度」と「軽さ」に注目してタックルを選べば、より快適で釣果アップにもつながる釣りができると思います。
2021シーズンは、ぜひ上記タックルの組み合わせで、船テンヤタチウオ釣りを楽しんでみてください。
