ビギナーにバッチリな釣り堀の魅力
「ビギナーを連れて行くなら、どんな釣り？」と聞かれたら、初心者でも楽しめる釣りはいろいろありますが、記者が選ぶのは定番だけど、「海上釣り堀」でのマダイや青物を狙う大物釣り。
その理由はいくつかありますが、1番は釣りの大きな魅力のひとつ、魚の強い引きが味わえるから。
そう、釣れる魚は放流魚ですが、メインで放流されているマダイをはじめ、メジロやカンパチ、シマアジなどの青物と、引きが強い魚が多いんです。
だから、「ヒットすれば、魚の力強い引きが堪能できる」。これって、竿、糸を通して伝わる魚の命の鼓動、そして釣り上げた時に感じる達成感、魚が大きければ大きいほど、ビギナーなら特に、その感動が大きいのではないでしょうか。
見てください、この写真。
竿は弓なりにしなっていますが、やり取りをしている子供は真剣そのもの。体重を後ろに掛けて、魚の引きに負けないように、懸命にこらえてリールを巻いています。
そして、バラさずに取り込みまで上手くいけば、込み上げる満足感。
釣り人の笑顔が溢れる瞬間です。
釣り堀は放流されている魚がターゲットですが、今では各地ともに、その魚種は多彩。
ド定番のマダイはもちろん、青物でも釣り堀によってはブリ、メジロ、ハマチとサイズをまぜて放流していたり、カンパチやヒラマサ、シマアジなどの高級魚を入れてあったり、時期によってはヒラメやイシダイ、イシガキダイ、イサギ、そしてマハタ、ソイなどの根魚も放流されています。
最近は目玉のターゲットとして、クエを放流している所もあります。
しかも、各魚ともに全てが養殖モノという訳ではなく、天然物をまぜて放流している所も。
普段はスーパーなどで切り身になっている状態の魚を自分で釣って食べる、その満足度は飲食店に美味しい魚を食べに行くことを凌ぐように感じるのは、私だけでしょうか。
そして釣り堀は、堤防釣りなどに比べるとお金は掛かりますが、何より手軽です。
竿やリールのタックル、ウキや針などの仕かけ全てを持っていなくても、誰にでも楽しめます。
釣りに必要な道具は全て現地で揃う所が多いんです。
大抵の釣り堀では、レンタルタックルが完備。仕かけまでセットされており、ウキ釣りならウキ下の調整までされている所もあるので、後はエサを付けて釣るだけです。
引率者が貸してあげる道具を持っていなくても、釣りに連れていくことができる、これって凄くありがたいですよね。釣り公園は別ですが、堤防釣りなら、なかなかレンタルが完備してある所はありません。
そして、エサ。
釣り堀は好釣果を目指すなら、「多種少量」が基本と言われるほど、エサのローテーションなどは重要ですが、まず、どんな魚でも「1尾釣る」を目標にするならば、釣り堀用のダンゴだけでもOKです。
女性やビギナーには、生きたエサやニオイのあるエサは触れないと言う方がいますが、ダンゴならその心配は無用。
粒を1つ、あるいは数粒合わせて丸めるだけ。誰にでもエサ付けができます。
このダンゴが釣り堀ではとっても効果的。マダイやシマアジ、さらには青物が食ってくることもあります。
「魚の引きを味わう!!」これを第一目標にするなら、ダンゴは最適なエサなんです。
そして、釣り堀ならではの魅力が、放流タイムとボーズ保証（釣り堀による）。
釣り堀によっては、前日の営業終了後に翌日分がある程度放流されていて、朝イチの放流はない所もありますが、釣り時間中に放流がある所は多いです。
この放流タイム、何がイイのかと言うと、魚の活性が上がるんです!! つまり「釣れるチャンス」。
この放流直後から、アタリがでまくり、しばらく爆釣!! というシーンはよく見かけます。
なので、放流直後は集中して釣りたいですね。
この放流タイム、釣り堀によっては複数回行う所もあり、そんな場合はマダイの放流、青物の放流、シマアジの放流、レア魚の放流などに分かれていることが多いので、放流された魚を狙うようにすると、釣果も上がりますね。
そして釣り堀によっては、全く釣れなかった方、つまりはボーズの方には、お土産として釣り堀からマダイなどの魚がもらえる所もあります。
ベストは自分で釣ることですが、万一それが叶わなかったとしても、魚を持ち帰って食べられる、これはビギナーには特に嬉しいポイントですね。
そして、気になる安全面や設備。
ビギナーには、足場やトイレなどの設備も大きく気になるポイントです。
これが釣り堀なら全て解決。
釣り堀には大別すると、船で渡る筏に渡る所と、陸続きで歩いて行ける所がありますが、どちらも足場はしっかりとしたもの。波静かな湾内に設置されていることが多いので、ほとんど揺れません。船に弱い人も安心なんです。
そして、納竿後、釣った魚は全て釣り堀のスタッフが締めて血抜きをしてくれます。
釣り堀によっては、有料でウロコ取りや三枚おろし、真空パックにまでしてくれる所も。ここまでサービスが充実していると、ほんとに至れり尽くせりですね。
コロナ禍で、釣りも注目されているレジャーのひとつで、ビギナーを連れて行く機会はこの先、増える人も多いハズ。
そんな時は、「魚の強い引きが味わえる」釣り堀を候補のひとつに入れてみてください。現地で、そして釣行後にも、連れて行った大事な人の喜ぶ顔が見れられるハズです。
