
大阪湾のタチウオも、いよいよファイナルラウンドを迎えた。
振り返ってみれば、よい潮回りに当たって数釣りが楽しめた日もあったが、未だ達成できていないのが、ドラゴンとの対決だ。
念願のドラゴンを求めて出船
そこで、シマノのタチウオ三銃士の1人、立野義昭氏に出陣をお願いして、ドラゴンやデブゴンなど、大型のタチウオをターゲットにしている泉北、忠岡港の「ふじたや」へ出掛けてみることにした。

大阪・泉北 忠岡港「ふじたや」
さて、当日は京都の藤田英明氏と茨木の黒田貴子さんも助っ人に加わり、4人のメンバーでドラゴンを狙うことになった。
6時過ぎに出船。
港を抜けた船は、取舵一杯で、船首を南へ向けた。
相変わらずサバフグは多いが、ドラゴンも出ている淡路島の洲本沖を目指したのだ。
好天の中、全力疾走した船は、小1時間で洲本沖へと到着した。
神戸沖や友ケ島西側のアカマツなど、あまり状況がよくないのか、洲本沖は100隻を超える、タチウオ釣り船団ができ上がっていた。
当日のタックル
ポイントに到着するまでに、すでにタックルの準備はできていた。
立野氏の竿は、先調子のシマノ・サーベルマスターXRテンヤ91H170に、リールがフォースマスター601の組み合わせ。
僕は、引きが強いドラゴンに備えて、もう少し軟らかめの竿をチョイスしてみた。
竿はサーベルマスターXRテンヤ82MH180に、フォースマスター600を合わせてみた。

サーベルマスターXRテンヤの82MH180とフォースマスター600
これで重戦車のような、重々しいドラゴンの引きを、少しはかわせるのではないかと思ったのだ。
スタートは紀淡海峡の航路筋寄り、水深90mラインだった。
アクシデントが発生
中骨と尻尾を残したサンマのエサをテンヤに縛り仕かけを下したが、ここで予期せぬアクシデントが起きた。
計器類の電源が勝手に落ち、魚探が映らなくなったのだ。
そこで船長は、長年の経験を生かして、山立てで船を流すことにした。
朝の時合は、幅指3、4本クラスが退屈しない程度にヒットし、楽しませてくれたが、日が高くなるにつれて、サバフグの猛攻が始まった。
仕かけを入れている途中で落下が止まると、猛スピードで仕かけを上げないことには切られてしまう。
それもテンヤだけでなく、道糸の途中からも切られるから手に負えない。
昼前になって、ようやく計器類の電源が入るようになり、ドラゴンの期待が高まった。
口火を切ったのは、京都の藤田氏だ。
小さなジャークの合間に、リールの早巻きを組み合わせた誘いで、レギュラーサイズをコンスタントに上げていたが、メーターオーバーを最初に釣り上げたのも彼だった。
スタートから小物に邪魔されていた立野氏に、エンジンが掛かったのは、その直後だった。
小型を入れ食いさせながら、合間にメーター近い良型を抜き上げる早業が見事だった。
小型しか上げていない僕は焦る。
誘いはゆっくり、小アタリは無視して、鋭く大きなアタリだけを拾うようにすると、ようやくメーターオーバーが食ってきた。
さらに終盤、潮の具合がよくなったのか、よいアタリが続いて黒田さんも2尾目のメーターオーバーを確保。
僕も2尾目のメーターオーバーがきて、胸の奥のつかえが取れたが、今回もドラゴンに出合うことができなかったのが心残りだった。
ちなみに、数は44尾を釣った立野氏がトップ、2尾差の藤田氏が2位だった。