「コウイカノマセ」は、生きたコウイカをエサに使うノマセ釣りで、兵庫・明石沖の名物の釣りのひとつ。
あまり聞き慣れない釣りだが、それほど難しくなく、コウイカのエサの付け方さえマスターすれば、後はアジやイワシをエサに使用したノマセ釣りと、要領はほとんど同じだ。
青物をメインターゲットにした釣りで、ブリ級も狙えることから、明石沖では超が付くほどの人気のこの釣り、今回は基本的なタックルやエサの付け方、釣り方を紹介したい。
ポイント
狙うポイントは、明石港からおよそ30分ほどの明石沖が基本。水深は30~50mまでが主体。
ポイントの底は砂泥地帯なので、根掛かりの心配がないのが嬉しい。また、かけ上がりを狙うことが多いので、仕かけが底を引きずらないように注意して釣ることが大切だ。
タックル&仕かけ
使用するタックルは、竿が7:3調子、オモリ負荷80号前後のバットパワーがあるロッド。リールは小型電動リールがオススメだが、手巻きでもよい。
PEは2号統一で、仕かけは市販のノマセ釣り専用仕かけ、ハリス12-14号がベター。孫針はシングルにしよう!
エサ
明石沖では、例年秋頃になると小型コウイカが獲れるので、それを船長が仕入れしてくれる釣り船が多い。
料金は釣り船によって違うので、事前に確認しよう。
ちなみに、筆者が行った時には、10パイで1人3500円だった。生きたコウイカがなくなれば、船で販売している冷凍のコウイカをエサに使用することも。
■コウイカのエサの付け方
①親針をコウイカの裏側の真中に刺す針先が上を向くように
②孫針をコウイカの水管の上の身に刺す
※水管には刺さないように
ぶら下げるとコウイカが立つように針を刺す。針は必ずど真ん中に。真ん中にしないと、コウイカがクルクルと周り、糸ヨレの原因となるので、注意しよう! 糸ヨレした仕かけには、食ってこないぞ!
釣り方
①仕かけをサミングしながら下ろす
②着底すれば、すぐにリールを巻いて底を切る
③底から1~3m仕かけを上げてステイ
④3分してもアタリがなければ、10mほどゆっくりリールを巻きながら誘い上げる
④アタリがあれば、向こう合わせ、なければ①に戻る
アタリがあれば、竿が完全に舞い込むまで待ち向こう合わせでよい。魚が掛かれば、周りの人と絡まないように、少し強引にやり取りしよう。ドラグは強く引っ張れば滑る程度に調節しておこう! 緩々にすると、走り周り、オマツリの原因となるので、要注意。
シーズンは終盤だが、大物もまだ狙えるのでぜひ挑戦してみてほしい。
■取材協力:海蓮丸