【冬の堤防のチヌ釣り】スリットの際狙いが”キモ” マキエで誘い出し良型ゲット

寄稿:竹村勝則

竹村勝則 プロフィール

元釣場速報編集部のベテラン記者。堤防釣り、磯釣り、渓流釣りなどに造詣が深く、各地の堤防、磯、渓流などに積極的に繰り出している。ウキなども自作するこだわりの強い1面もある。

大阪・南港魚つり園護岸

ここのチヌは、12月中は竿1本ほど前方でよく釣れたが、海水温が下がってきた今は、スリット際が狙い目。

スリット際でも水深は5~6ヒロあるが、ここの常連はタナは3. 5~4ヒロで沈め釣りでチヌを釣っている。

マキエで、スリットに入っているチヌを誘い出し、狙ったスリットから仕かけが離れ過ぎないように竿先を下げ、道糸を張らず、緩めずで沈め釣りをしている。

チヌはスロープを降りた左右が実績があるようだが、全体にスリットが入っているので、その際さえ狙えば、どこでも釣れると常連の話。

当日は釣り日和だが、海水温は下がっていた

1月8日は、前日までの寒波がウソのような好天気となった。風がなく、海は凪で釣り日和だ。

しかし、この寒波で海水温は11~12度まで下がったらしい。

南港の魚つり園へ着いたのが8時過ぎ。スロープを降りた所の少し左で、チヌ釣りをしていた人がいたので、先に様子を見に行くと「40cm級のチヌを1尾釣った」と言う。

釣り方を拝見すると、8Bの円錐ウキにオモリ3段打ちで、仕かけが馴染むとウキはシモっていく沈め釣り。タナは3.5ヒロ取って、そこからゆっくり沈めていく。

仕かけが、スリットから離れすぎないように竿先でセーブし、沈んだウキを持ち上げて、また沈めていく。さすがベテランである。

こちらはスロープを降りて、すぐ右側へ入った。

仕かけ

仕かけをセットしながら、際にマキエをする。今日のマキエはオキアミ3kg(粗潰し)にマルキユーの配合エサのチヌパワーナンバー湾チヌⅡ1袋とニュー活さなぎミンチ激荒2袋に米糠を少々まぜる。

サシエは、くわせオキアミスペシャルと食い込みイエロー。

9時頃「南の方で釣っていたが、思惑が外れてよくなかった」と言って、堺の釣り人が場所がわりしてきた。

この方は1月2日、シーサイドコスモでチヌを3尾釣っていたベテランで、今日も竿を出してすぐに35cm前後のチヌを釣り上げ、10時頃にも竿をギュイーンと曲げて50cm近い大チヌを釣り上げていた。

ベテランは強引にやり取りできるようにハリスを太くしている

この方の仕かけは、道糸は2号だがハリスは3号で、針は5号。5Bの管付き玉ウキでオモリ3段打ち。

仕かけが馴染むと、ウキがシモるオモリ調整をしてあった。

針が5号と大きいのは、すっぽ抜け防止のためだ。

ハリスが3号と太いのは、針に掛けたチヌは必ずスリットの中に逃げ込むので、スリットの壁にスレても大丈夫なようにと、強引にチヌとやり取りできるように考えてのもの。

さすがベテランである。

そのベテランは「この寒波で海水温がかなり下がって、チヌの食いが悪い。1日やって1、2尾釣れたらよい方だ」と言って、昼過ぎに帰られた。

午後は場所がわりをし、待望のアタリがきた

午後はスロープのすぐ左へ場所がわりして、根気と粘りでマキエを打っては仕かけを入れる。

15時頃、潮が右に行ったり、止まったり、左に行ったりとコロコロかわる。

アタリがないので、タナを3.5ヒロから4ヒロにかえた、1投目。

仕かけが馴染んだと思った時に、ウキが少し動いたように感じた。

そこで、竿先でソーッと聞いてみると、ググーッとアタリがきた。

スリットに入られないよう、そのまま強引に沖へ引っ張り出す。

このチヌは、よく引きスリル満点だった。上がってきたのは43cmのチヌで、針はクチビルの端に、ちょこっと掛かっているだけだった。

15時半に納竿して、自分はチヌ1尾だったが、ベテランの2人は3尾と2尾釣っていたので、低水温時にしては、よい方だったのではあるまいか。

アクセス

 

ここ南港魚つり園は、駐車場(1日最大1500円)から海の方へ 、スロープを降りた所から、左右へ波止状の釣り場が広がる。

手すりが波止際に付いていて、この手すりに、肘を掛けて釣ることができる。

足元がコンクリートでスリットになっているが、等間隔にグレーチング(鉄格子で2×1. 5mほどの大きさ)がある。

西風が4m以上だと、この隙間から水しぶきが上がるので要注意だ。

白灯波止は北側が釣り禁止で、南側は釣りが可能。

釣りは無料だが、駐車場は有料で1日1500円。

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