
竹村勝則 プロフィール
和歌山・加太港 大波止は家族連れも多く訪れる人気釣り場
加太港は乗合船、仕立船が多数あり、季節の魚を釣らせてくれる一大船釣り基地。
その加太港には、波止が数本あるが、1番人気は大波止。
文字通り大きな波止で、外側の半分以上は大きなテトラが入っている。
波止先端には赤灯台がある。
テトラが切れた所から赤灯台にかけての外側一帯が好ポイントで、年中何かが釣れるので釣り人が絶えない。
波止内側は、付け根から先端までテトラが入っていないので、どこでも竿を出すことができ、シーズンになれば、家族連れのサビキ釣りで賑わう。
赤灯にかけての外側は、冬場はグレと根魚に、青物の回遊があればメジロも狙える。
シーズンに入れば、サビキ釣りでアジ、イワシ、サバなどが釣れる。
当日は半夜でメバルを狙う
冬の波止釣りは季節風が穏やかな日に限る。
1月10日は高気圧に覆われて好天気になったので、久しぶりに和歌山・加太港の大波止へ行った。
釣り場に着くと、ほんの少し風と小波がある程度で釣り日和。今日は半夜のメバル釣りなので、ゆっくりして、大波止へは16時頃に行った。
月曜日だが、成人の日の祝日とあって、冬にしては、かなりの人出。
サビキ釣りにルアー釣りの人、常連さんはグレ釣りをしていた。
サビキやルアーでは、魚が釣れたのは見ていないが、グレはタイミングよく釣り上げたシーンに出会った。
夕まずめの好時合になって、その人は2尾(25cmと30cm)釣り上げた。サシエはアミエビ。
その少し先でも、グレを2尾釣っている人がいたので、話を聞くと「エサは石ゴカイ」とのこと。
ここのグレは昨年から、ずーっと釣れ続いており、釣り方は天ビンカゴ釣り。
図のような仕かけで、カゴに集魚材を入れてマキエにし、タナは3ヒロ前後で30mほど前方へ投入していた。
サシエはアミエビや石ゴカイだが、これからは海に生えている海苔がよいらしい。
釣れているグレは、25cmくらいから30cm前後と波止にしては、よい方である。
季節柄、水温が下がってきたので、数は以前ほどは望めなくなって「2、3尾釣れたらよい方だ」と常連さんの話。
メバルのポイントを常連さんに聞くと、皆が「テトラへ行けばよい」と言う。
ここは波止の付け根から外側にテトラが、赤灯の100mほど手前まで入っている。大きなテトラで、かなり幅広く入っているので、歩くのは大変で危険が伴う。
そこで、比較的入りよいテトラの終点へ降りることにした。
そこに1カ所だけ足場がよい所があり、その前がよさそうに見えた。
17時前から竿を出し、まずは底撒き、中層撒きをする。
5.4mのノベ竿でのウキ釣りだが、ウキ下2ヒロでも時々、根掛かりするほど浅い。
潮はそれから引きに入るが、釣り始めはゆっくり左へ流れていて、ほどなく潮止まり。
その後、ゆっくり右へ流れるようになった。
今が夕まずめの時合だと、マキエ杓でシラサエビを撒く。
マキエの効果てきめんで、1投目からフグがきた。しばらくはフグばかり。
辺りが暗くなって、電気ウキが鮮明に見えるようになってきた。
17時半頃、流れるウキが根掛かりしたように入った。
サッと竿を立てて合わせると、グリグリーッとメバルの強引。
これは大きいぞと、タイミングを見計らって抜き上げた。
黒っぽい魚体のメバルで22cmの良型であった。
いきなりの良型に、これはイケる! と期待した。
それから数投目。ジワーッとしたウキアタリで釣れたのは18cmほどのガシラ。
潮が緩やかだったのは束の間で、右への流れが急に速くなってきた。
これではマキエがどこへ流れていくか分からない。ウキが斜めになるような流れでは釣りにならない。
小休憩をして流れが緩むのを待つが、一向に好転しない。
さらには潮が引いて、浅いポイントが、さらに浅くなってきた。これでは万事休す。
夜のテトラは場所移動もままならないので、潔く納竿した。
アクセス
大波止は波止の付け根に有料駐車場(700円)が2カ所あり、波止へ入ってすぐ右側に、料金所(清掃協力金1人200円)がある。