
竹村勝則 プロフィール
兵庫・西宮 甲子園浜
甲子園浜埋立地の東側にある今回の釣り場は、駐車場から階段を下りて右に曲がると、阪神高速湾岸線の高架橋で、ここから200mほど前方に立入禁止のフェンスがある。
高架橋から立入禁止のフェンスまでが釣り場で、足場はよい。ただし、切り石の捨て石が3mほど出ている。
捨て石は満潮時は水没するが、干潮時は降りることもできる。
チヌポイントは捨て石の前方のだいたい竿1~2本前付近。水深は2~3ヒロぐらいと浅場で、今は海草が多く、針によく引っ掛かってくる。
浅場なので、干潮より満潮の時間帯を釣る方がよく、仕かけは重いより、なるべく軽い方が釣りやすいが、潮の流れが割と速い時もある。
厳冬期の2月の波止釣りは厳しい。
海水温はおそらく10度前後と低く、魚の活性も低い。
狙って釣れる魚と言えば、チヌ、ハネ、ガシラ、メバルぐらいであろうか。
しかし、釣れると言っても、そうは簡単には釣れてくれない。
天候を見て釣り場を選び、そしてエサ、仕かけ、できれば潮時も見てから出掛けたい。
釣りは1に場所、2にエサ、3に腕と言うが、3の腕はともかく、まずは魚がいそうな、釣れそうな場所へ行くことが1番大事。
当日はスルスル釣りでチヌを狙う
今回はチヌを狙って、2月1日、兵庫・西宮市の甲子園浜埋立地の海浜公園の一角へ行った。
この付近には甲子園浜橋と阪神高速湾岸線下の2カ所の釣り場があるが、冬の季節風に強い湾岸線下を選んだ。
ここはポイントがほぼ東向きで、背後が高い壁なので、北西風が少々吹いても大丈夫。
冬ならではの釣り場と言える。
1月23日(中潮)は、釣り人3人ともにボーズであったが、常連の話では、「少し前まではチヌが数尾釣れていた」と言うので、再び釣行した訳だ。
8時半頃に着くと、無風で海はまるで池のような静けさ。大潮で満潮の潮止まりのようで、流れていない。
湾岸線の高架下を通って、立入禁止のフェンスの50mほど手前を釣座とした。
ここは足場がよい釣り場で、捨て石が3mほど出ているが、今は満潮なので沈んでいる。
狙ったポイントはその前方10m付近。水深はだいたい3mぐらい。
仕かけはベタ凪なので、0号のウキでウキ止め糸なしのスルスル釣り(潮受けゴム下にG7と、ハリスにG7のオモリ、2段打ち)で、ふんわり、ゆっくりエサを落としていく作戦。
マキエはオキアミ3kg(荒潰し)にマルキユーのチヌパワー・ナンバー湾チヌⅡを1袋と、ニュー活さなぎミンチ激荒1袋。
サシエはくわせオキアミスペシャルと食い込みイエロー。
風がないので釣りやすく、水面シブシブ調整のウキが、逆光ながら何とか見える。
上がってくるサシエに藻が付いてくることが多いので、タナは取れている。しかし、オキアミを触ってみると、かなり冷たい。
上潮は右へ、底潮は左への2枚潮ながら、ゆっくり流れだした9時頃、ウキが止まって少しシモった。もしかしてアタリ⁉
竿先で聞くように合わせると、根掛かりのような感じ。
グイーっと竿を立てると、ギューっと強引がきた。
強い引きを見せたこのチヌは42cm。
黒っぽい魚体からして居付きのチヌだろう。針を飲み込んでいた。
9時半頃、流れが止まって、またゆっくり流れ始めたその時、ウキがほんの少しシモった感じ。
早いかなと思いながら合わせると、ギューギューっと先ほどのチヌよりも重々しい強引。
チヌとのスリル満点のやり取りを楽しみ、タモに入れたのは、これも黒っぽい居付きチヌで、年なしに1cm足りない49cm。針は唇の端に、ちょこっと掛かっているだけだった。
チヌの食いは渋いながら、この状況ならまだいける? と思ったのだが、潮が引きに入って、10時を過ぎた頃から天候がかわり、沖からの風が吹き始めた。
風と波で釣り辛い状況となった。
0号ウキでは見えないので、棒ウキにかえ、0.5号オモリでタナを取る釣りに切りかえたが、風波は一向に収まらないので、昼に納竿した。
アクセス
大阪方面からだと阪神高速湾岸線の鳴尾浜で降りて側道を進み、湾岸線の甲子園浜入口を通り過ぎて、国道43号方面への信号を右折して、鳴尾浜方面へ戻る一方通行の道を進み、大橋の手前左側に駐車場(1日700円)がある。
駐車場の1番奥に停めると、釣り場に近い。
なお、駐車場の時間が11~3月は7~19時。4~10月は7~21時。1時間200円、最大700円。