- 横山晴也(よこやま はるや)…現在主流になっているエダ付き仕かけ(オバマリグ)をイカメタルゲームに取り入れたパイオニア的存在。福井県小浜市・ビック釣具店店長。
7月に入り、小浜沖はマイカ(ケンサキイカ)の数釣りができるようになりました。
連日どの船も安定した釣果が出ています。
例年であれば水深60m前後の磯際ポイントから釣れ始めることの多いマイカですが、今年はスルメイカポイントでもある水深130mから始まりました。
安心してください、水深は130mですが、釣れるタナは20m前後です。
乗船したのは甲ケ崎のかどや丸(0770・54・3006)。
17時に港を出て、到着したポイントは水深107m。
潮は緩めだったので、アンカーでの釣りとなりました。
さて、今回は2つの実験を行いました。
皆様が日頃から疑問に思っていることかもしれませんので、参考になれば幸いです。
実験① ハリスの太さを変化させると釣果は変化するのか?
ハリスの太さによる釣果の違いを調べるため、いつものフロロカーボン5号と、太い10号をセットした2つのタックルを用意して検証しました。
最初はハリス5号のタックルにメタルスッテ12号、エダにエギ2.5号でスタート。
初ヒットは20時前でタナは23m。
メタルスッテに小型のマイカがヒットしました。
周りを見ても型が小さめでタナも浅いことから、エダのエギを「イージースリム80(デュエル)」に。
メタルスッテを「メタリン8号(バレーヒル)」にチェンジすると、入れ乗りモードに突入!
ここでハリス10号のタックルに持ち替えます。
装着したスッテは、ほぼ同じ。
すると、何とハリス5号の時よりも速い待ち時間で釣れます。
しかも、10号ハリスの下のメタルスッテに!で抜群の乗りを体験できました。
今回の実験では「ハリスを太くした方がよく釣れるようになる」という結果が得られました。
ハリスを太くする利点は切れ難いこと! サゴシやエソアタックにも果敢に勝負できます(笑)
ちなみに今回の結果の理由として、ハリスを太くすることで潮受けが良くなり、フォールスピードが抑えられるからではないかと考察しています。
浅ダナをカーブフォールで狙う時は特に良いです。
また、大型のダブルの時はハリスを手で持って上げるので太いハリスだと安心です。
ハリスが細いと、イカの重みで手を切ってしまう恐れもあります。
以上から、ハリスの太さの使い分けとして、潮が緩い時は太くするのも大アリと思います。
逆に潮が速い時には細くして、仕掛けが流されすぎないようにすると良いです。
実験② 当たりカラーを使うことって本当に大切?

今回使用したスッテとエギ
カラーローテをして当たりカラーを探るのが重要とはよく聞く話ですが、本当にそこまで大事なのでしょうか?
入れ乗り状態なら、そこまで関係ないのでは?という疑問を調べるために、釣れている時に当たりカラーではないカラーへチェンジしたら、イカの反応がどう変化するのかを検証しました。
まず、エダとメタルスッテ、どちらにもイカが反応するように、いつも通りローテーションをして当たりカラーを探ると、両方とも「ケイムラ系」のカラーが当たりであると分かりました。
始めはエダを「ブルー夜光」にチェンジ。
すると数ハイはポツポツと釣れましたが、ほとんどはメタルスッテの「ケイムラ」カラーにヒットでした。
次にエダを普通の「夜光」にチェンジ。
これは大ハズレ…。全くエダでは釣れませんでした。
では、エダを「夜光」系にして、メタルスッテも先ほど釣れなかったカラーにチェンジしてみると…アタリがない…!
再びエダもメタルスッテも「ケイムラ」系に変えるとアタリが戻りました。
正確に色の識別をしているような釣れ具合です。
従って、「当たりカラーってマジで大切!!」ということが分かりました。
皆様も数が釣れている時は、ハリスやカラーに変化を付けてみてください。
次はどんな実験をしてみようか、毎日ワクワクです(笑)

疑問を検証しながらも好調にマイカ(ケンサキイカ)を釣り上げた
※この記事は2019年7月19日発売の週刊釣場速報に掲載された記事を再編集、加筆したものです。