【船テンヤタチウオ名手の輪】低活性でも口を使わせる! 釣果に繋がるポイントを徹底解説

寄稿:立野義昭

立野 義昭(Yoshiaki Tateno) プロフィール

早掛けスタイルを得意とするアングラー。釣り仲間からは「タテポン」という愛称で親しまれている。大阪湾タチウオキングバトル2016年、2018年ファイナリスト、シマノフィールドテスター

どうも皆さん、立野です。

今回のテーマは、”生態から読み解く水温と誘いの関係”について

連載最終の今回は、タチウオの生態から読み解く、水温と誘いの関係について、ご紹介したいと思います。

水温の低下に伴い、タチウオの活性が下がる

人間は脳にサーモスタットなる物があって、ほぼ37度になるように調整されています。

体内の熱の発生と、発生した熱の外部への放出のバランスが取れて、一定に保たれているのです。

一方、タチウオは周りの水温に影響を受けやすい変温動物です。

一般的にタチウオの適正水温は、温かい場所を好むためか17~26度と言われています。

冬の時期は水温が1年の中でも最も低下しますよね。

人間は自分で体温調整ができますが、タチウオは水温の低下で活性がものすごく下がるということを頭に入れておいてください。

活性が低くなることで、誘いやエサの大きさ、硬さを変化させる必要があります。

では、そんな低活性時は、どのようなパターンがマッチするのか。

誘いは移動距離を抑えたスローなストップ&ゴー

まず誘いについて。

その前に、私の考える越冬タチウオ攻略において、前回の釣行からどれくらいの水温変化があったかを、まず調べます。

水温が1度下がるだけでタチウオは途端に活性が下がるので、前回より低下しているなら、誘いは前回より移動距離を抑えたものから試していきます。

竿でテンヤを跳ねさせるようなジャークは封印して、竿をゆっくり持ち上げるスローなストップ&ゴーや、竿にテンヤの重みを感じながら、フワフワしたような誘いを多用します。

誘いの後に初期アタリをでやすくするために、追尾しているであろうタチウオの口元に、テンヤを持っていってあげるイメージを持ちながら、小さなフォールを入れます。

基本は、優しくソフトな誘いが中心になります。

アタリがあればしつこく誘うことがキモ

初期アタリがあれば、1度口を使ったタチウオはなかなか諦めないので、しつこく誘いを掛け続けるのがよいでしょう。

どう誘っても次のアタリがない場合は、少し変更。

魚の活性の低さや潮の速さでステイしているつもりでも、船が流されてしまってタチウオが追いかけられる範囲を、テンヤが出てしまっている可能性もあるので、ここでもやはり小さいフォールを入れて、様子を見ます。

エサのセッティングは丁寧に、食わせ重視で軽めに締める

次にエサ付けですが、SHIMANOサーベルマスター船テンヤですと、ヘッドとの一体感を出す意味でも、イワシの頭は落とします。

尻尾の先がフックのヒール(曲がり始めの部分)より出ないようにイワシをトリミングし、お腹を尻尾まで割いて、お腹でシャンクを隠すようにして、針金を巻きます。

これは、下から見ているタチウオに少しでも違和感を与えたくないためのものです。

次にエサの硬さですが、ハイシーズンに使用するガチガチに締めたものは使わずに、軽く締めたものを使用します。

手返し重視よりも、食わせ重視で、1尾のイワシでタチウオを1尾釣るイメージで挑みます。

ヘッドカラーは夜光なしがオススメ

最後にヘッドカラーですが、やはり夜光がないタイプを使用することが多いです。

SHIMANOのカラーの中ではピンクゴールドがオススメです。

このような感じで、やはり低活性のタチウオの状態を意識して攻めることで、1尾に近付くことがきます。

厳しい時ほど、釣れた時はひとしお。

ぜひ、フィールドでお試しください。

一風変わった美味しいタチウオ料理をご紹介

さて、今回のタテポンズキッチンですが、タチウオの明太マヨネーズ挟み焼きオンザチーズです。

①タチウオのお腹部分の腹膜や血合いをキレイに洗います。

②お腹の中に市販の明太子マヨネーズ(マヨネーズがお好みでなければ、明太子をほぐして少量のお酒でのばした物で代用すればOK)をこぼれない程度入れて焼きます。

③焼き上がりの直前に表面に明太子マヨネーズをかけて焼きます。

④表面にうっすら焦げ目ができたら、とろけるチーズを乗せて

チーズが溶けたらでき上がり~。

熱いので火傷注意で召し上がれ~。

お腹の中と表面の明太子マヨネーズと一緒に食べるタチウオは最高です。

ぜひお試しください。

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