藪氏のパターン
藪氏は朝イチの小一時間、ダンゴを撒かずに落とし込みで竿下から周囲を広角に探っていた。
当日は不発だったが、藪氏の経験上、「若狭大島ではダンゴを撒く前に落とし込みで狙うと、比較的良型が拾えることが多い」そうだ。

朝イチは落とし込みなどで狙う
ダンゴ釣りに切りかえてからは、タテの釣りも実践していたが、型が伸びなかったため、エサをサナギやコーン、ネリエの残るエサ主体に変更。
竿下にはエサ取りが多いものの、朝からのマキエでダンゴの周囲にはチヌが寄っていると想定して、その周囲を狙う底での横の釣りに。
仕かけ着底後、ラインを竿2~3本分ハワセてサシエをじっくり見せるロングステイ。
これが見事にハマり、サイズアップに成功した。

大型はロングステイで釣れた
加藤氏のパターン
横の釣りでサイズアップを狙った藪氏とは対照的に、タテの釣りで2ケタ釣果を上げた加藤氏。
ダンゴに群がるコノシロやヒイラギの中にもチヌはいるハズ、と竿下の底がダメならナナメに、タテにと、3mほど上の中層までを探り始めた。
潮が流れた時は、底でダンゴが割れると潮に合わせて仕かけを送り込んでいく。

片軸リールのスプール操作でラインの送り込みや誘いを掛ける
竿1本送ると、スーッと竿で誘い上げてステイ。
アタらなければ落とし込み、再び潮に乗せて送り込む。
また、潮が止まると、底から3mほど上でダンゴを割って、そのタナでステイ。
アタらなければスーッと竿先を下げてステイ。
これで50~100cm刻みで底までタテに誘う。
着底すれば誘い上げ。

浮いたチヌも多く落とし込みや誘い上げでアタリがでた
スーッと上げて最後に手首でチョンと少し竿先を跳ねさせるリアクションを狙った誘いも取り入れて次々と本命アタリを引き出し、小型ながらも数を伸ばした。

竿を上げて止める瞬間に軽くシャクる誘いも有効
以上が藪、加藤両氏の攻略パターン。ぜひ参考にして釣果アップに繋げてほしい。
※この記事は2019年7月26日発売の週刊釣場速報に掲載された記事を再編集、加筆したものです。