竹村勝則 プロフィール
元釣場速報編集部のベテラン記者。堤防釣り、磯釣り、渓流釣りなどに造詣が深く、各地の堤防、磯、渓流などに積極的に繰り出している。ウキなども自作するこだわりの強い1面もある。

竹村勝則 プロフィール
大阪・岸和田沖一文字でハネ、スズキを狙う
岸和田沖には地の一文字と、沖の一文字の2本の波止がある。
両波止ともハネ、スズキ、チヌが釣れる好場だが、この冬場は沖の一文字でハネ、スズキ、チヌが釣れている。
沖一文字の北の船着きで降りて、少し左に小さな小屋がある。
その前にオイルフェンスが設置してあり、このオイルフェンスの左右がハネ、スズキ、チヌの好ポイント。
冬の釣りは厳しいが、春の3月、4月となれば好シーズンで、ポイントも広がり、ハネ、チヌの好釣果が期待できる。
根魚のメバル、ガシラも数が釣れるようになってくる。
極寒の中、釣りを開始
泉州・岸和田沖一文字では、エビ撒き釣りでハネとチヌが釣れていると聞き、極寒の中、釣行した。
忠岡漁港から出ている岸和田渡船(☎080・8939・9535)の2番船(6時)に乗ったのは3人だけだったが、1番船(5時)で数人が沖一文字へ渡った模様。
沖一文字の北で降りると、カレイ狙いの投げ釣りと、ウキ釣りの人が2、3人ずつに、エビ撒きでハネ狙いの人が3人竿を出していた。

船着き場付近の投げ釣り
小屋前のポイントにエビ撒き釣りの常連が3人入っていたので、その手前の黄色標柱横へ入る。

小屋前でエビ撒き釣り
その隣へ、同じ便で来た人も入った。
それにしても寒い。
東風が正面から吹いてくる。
手がかじかんでエサのシラサエビが付け辛い。
渡船店の店長のアドバイスで、波止際の底近くの深ダナで釣り始める。
マキエを集中できるカゴ釣り仕かけで、タナは5ヒロ前後で釣るが、アタリはない。
左隣の人が30分ほどして、20cmほどのメバルを釣っただけ。
小屋前の常連もハネのアタリはまだないようだ。
「いつもは7時から8時にハネが釣れることが多い」と言うが、その時合はとっくに過ぎてしまった。
内側でアタリがないので小屋近くの外側へ場所がわりする。
水深を測ると、6ヒロほどと深い。
その深ダナで根魚がこないかと仕かけを入れてみたところ、潮が北方向へ、やや速く流れている。
その後、東風が北風にかわり、流れが緩やかになった。
時合的にはよくなったと思った途端、潮の流れが止まってしまった。
潮が流れなければ、根魚も釣れない。
しばらくして10時半頃、常連が竿をグイーっと曲げている。
さすが常連、落ち着いた動作で魚を暴れさせない、巧みな竿さばき。
釣り場の前にあるオイルフェンスのパイプロープに掛からないように、ゆっくりと時間を掛けてハネを弱らせ、浮いてきたところを、ひとすくい。
これは大きい。
60cm級のスズキだった。
この人は、阪南市の福山直樹氏(泉州ハネ研)で、「毎週土、日曜はここで竿を出している」と言う、ハネ釣り40年の大ベテラン。

福山氏の仕かけは、竿は1号5m、レバーブレーキ付きスピニングリールに、道糸2.5号、ハリス1.5号を80cm。
ウキは棒ウキ1号、オモリは1号と、ハリスの中間にG2を1個、針はチヌ針2号。タナは4ヒロ。
釣り方を拝見していると、竿2本ほど前方のオイルフェンス際へ仕かけを投入し、誘いを掛けながら、フェンスに沿って手前へ引いてきていた。

スズキはオイルフェンスの際で釣れた
マキエはナイロンカゴ(フタが磁石のマグネットカゴ。今は市販されていない)を仕かけに付けて、タナまで下ろして撒いていた。
ハネ釣りをしていた1人が帰られたので、その後に入らせてもらい、福山氏と並んで竿を出すことにした。
しかし、こちらのウキはアタリがないのに、11時前に福山氏のウキにコツンとアタリがあり、その後、スーッとアタって釣り上げたのは、先ほどと同サイズのスズキ。
さらに11時過ぎ、またも同クラスのスズキを釣り上げた。
当日は誰にもハネ、スズキが釣れていなかったのに、60cm級のスズキを3尾も釣るとは、さすがである。
福山氏に釣り方のコツをうかがうと、「タナをつかむことと、マキエを切らさないこと。それと、誘いを掛けること」とのことだった。
アクセス
忠岡漁港から出ている岸和田渡船(☎080・8939・9535)から。
岸和田渡船のHPはこちら