シンプルな仕かけの「フカセ釣り」
フカセとは、ウキを使用して仕かけを浮(ふ)かせる釣りで、主に上層から中層までを狙います。
フカセ釣りは、仕かけがシンプルなため、魚の引きをダイレクトに感じることができる釣りです。
フカセ釣りで狙えるターゲット
フカセ釣りは、堤防に生息しているさまざまな魚を狙うことができます。ここでは、代表的なターゲットをご紹介します。

タイは日本人に馴染み深い魚で、日本各地に生息しています。”タイの3段引き”と言われる特徴的な引きで、釣り人を魅了しています。また食べて美味しいのも人気の理由です

メジナは、関西ではグレ、九州ではクロと呼ばれている魚。コバルトブルーや茶黒い魚体をしていますが、旬になればとても美味しく、竿を絞り込むような引きで、釣り人を楽しませてくれます

釣りをしたことがない人でも知らない人はいない「アジ」。フカセ釣りでは、良型のアジを狙うこともできます。口が軟らかいため、口切れには注意が必要。大きなモノはタモで掬いましょう
ほかにも、ハマチやサバ、メバルなど、いろいろな魚を狙うことができます。
フカセ釣りのタックル&仕かけ
フカセ釣りには、ウキが必要です。
基本的には、2B~5B程度でよいでしょう。水深が深い場合、風が強い、潮が速い場合は大きい浮力のものを使用しましょう。
例えば、3Bのウキなら3Bのオモリまで浮力を保ちます。
写真は円錐ウキですが、棒ウキを使用する場合も。円錐ウキは潮乗りがよく、軽い仕かけも扱いやすいのが特長です。
棒ウキは、繊細なアタリを感じ取りやすく、重たい仕かけが扱いやすいですが、風の影響を受けやすく、潮乗りは円錐ウキに比べてよくありません。
ガン玉はハリスを挟み込むタイプのオモリです。水深、タナが深い場合や風が強い時、潮が速い時に使用します。ウキの浮力とガン玉を調整しながら使い分けましょう。
例えば3Bのウキには、3Bよりさらに重たいガン玉を付けとウキが沈むため、それより重たいガン玉を付けることは基本的にはありません(仕かけをウキごと沈ませたい場合は付けることも)。
また、ガン玉以外にも、針やエサの重さがあるため、3Bのウキに3Bのガン玉を付けると沈むことも…。なので、基本的には2Bを付けることが多いです。その時々の風や潮、水深を考慮しながらウキとオモリを選びましょう。
ウキ止めは、タナを調節するために使用します。道糸に付けます。
状況により、ウキ止めを付けない”スルスル”と呼ばれる釣り方もあります。
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ウキ止めを付けたら、ウキを通す前にシモリ玉を通します。シモリ玉は穴が小さいため、ウキ止めにしっかり止まり、ウキが固定したタナで止まります。
ハリスは1.5~3号を使用します。細いと食いがよいですが、切れやすいです。筆者のオススメは、チヌやグレの30cm前後を狙うならハリス2.5号がよいでしょう。
針は、グレ針のほかマダイ、チヌ針などを使用します。狙うターゲットのサイズに合わせて針を選びましょう。
一般的なフカセ釣りを楽しむなら、グレ針4~8号を用意しておけば大丈夫です。
ウキの下にも、ウキを固定するウキ止めを付けます。ほかにも、状況に合わせて潮受けなどを使用することもあります。
フカセ釣りのエサ
フカセ釣りでは、マキエ、サシエともにオキアミを使用するのが一般的です。
マキエは、オキアミのほかに各社から販売している集魚材を、オキアミ3kgに対して1袋入れましょう。
マキエに入れるオキアミは、生の方がマキエがまとまり遠投しやすいためオススメです。

集魚剤1袋とオキアミ3kgで半日程度釣りを楽しむことができます。冷凍のオキアミは釣行前にエサ屋で溶かしておいてもらうか、準備前に水汲みバッカンに水を入れて溶かしておきましょう!
サシエは、食いが渋い場合は生オキアミ。エサ取りが多い場合はエサ持ちがよいボイルを使用するのが基本。
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基本の釣り方
①ポイントへマキエを1、2回打つ
②仕かけを投入します
③再度ポイントへマキエを打つ
④ウキが海中へ消し込んだり、モヤモヤと沈んでいたらアワセます
⑤やり取りを楽しみましょう

①ポイントへマキエを1、2回打つ

②仕かけを投入します

③再度ポイントへマキエを打つ

④基本は竿を正面に持ちます。ウキが海中へ消し込んだり、モヤモヤと沈んでいたら合わせます

⑤やり取りを楽しみ、魚をゲットしましょう!
エサ取りが多い時は足元にマキエを打って、エサ取りを寄せてから仕かけをキャストすると効果的です。
この釣りは、
・当たりのタナを見つける
・マキエを上手く撒く
・何処で食わすかイメージしながら潮の流れを読む
これが釣果を伸ばす秘訣です。
楽しく、手軽に楽しむことができ、大物が期待できる釣りなので、ぜひ堤防で楽しんでみてください。
魚バサミや水汲みバッカン、ハサミなどは必需品です。そのほか、直射日光を避ける、帽子などのアイテムも欠かせません。
そのほか、大物が釣れた時のために”タモ”と呼ばれる、釣れた魚を掬う網は必要です。
最後になりますが、安全に楽しむためにも、命を守るライフジャケットは必ず着用しましょう!