【ロッドのチョイスが釣果に繋がる】名手が大人の夜遊び“船イカ”でケンサキイカを狙う!

連載:今井浩次の旬を釣る

今井浩次(いまいこうじ) プロフィール

船釣り、渓流釣り、アユ釣りetc…各地を釣り歩く、おなじみサンTV・ビッグフィッシングの解説者。元釣りサンデー編集局長。シマノアドバイザー

ケンサキイカを狙って出船!

夏の釣りの中で、常に上位にランクされるのが、「大人の夜遊び」と称して、こっそり楽しむ人が多い、夜のイカ釣りだ。

では、数多いイカ釣りの中でナンバーワンを選ぶとすれば? やはりケンサキイカでしょうね。

コロナ感染者の増加もあって、久しく夜遊びなどしていなかったので、今が旬、夜遊びにピッタリのケンサキイカを釣りに出掛けてみようと思い立って、シマノフィールドテスターの立野義明氏に声を掛けてみたら、二つ返事で引き受けてくれた。

前情報ではイカは不調な様子

さて、釣り場はどうする? 若狭湾や但馬海岸、山陰の鳥取もよいが、やはり自分のホームグラウンドに足が向く。

そこで、和歌山県・白浜町の市江漁港から出船している市江崎に夢を託してみることにした。

出発前、中戸船長に電話で聞くと、「今夜は、船は出せると思うけど、イカの乗りがちょっと悪うなってきたで、ほれが心配よ。今年はイカ釣りが早うから始まったで、終わるのが早いのかもしれんな」と、現況報告も心なしか、歯切れが悪い。

ただ、釣りさえできたらと、逸る心を抑えて現地へ向かったが、道中で目にした海は、前日の荒天をまだ引きずっているようで、結構ウネっていた。

5人の釣り人を乗せて18時に出船。船が港内を抜けると、途端にウネリが襲ってきた。予報では、波高1.5mとなっていたが、これは2mを超えているはずだ。

「日が落ちるまでは、(イカは)底でしか乗らんから、底から攻めてみてや」と、中戸船長のその一言で釣りが始まった。

使用したタックル

当日のタックルは、立野氏と僕はほぼ同じ。

立野氏のロッドは、シマノミッドゲームCi4+73MH225。リールはフォースマスター601DHだ。

僕のロッドは、立野氏より少し軟らかい、ライトゲームエクスチューン73MH225に、フォースマスター600を組み合わせてみた。

仕かけは、スッテが6個でオモリが60号。

ファーストヒットは小型のアカイカ

船はアンカーを入れず、ドテラ流しだ。

ミヨシから仕かけを入れると、後方に道糸が流れ、潮はそこそこ速い。

まだ周りが明るいからダメだろうなと思いつつ、底から2、3mの範囲を探っていると、穂先にモタれるようなアタリがでた。

ファーストヒットだから、慎重にリールを手で巻いて取り込んだが、胴長12cmほどの小型のアカイカだった。

大ドモに入った立野氏も「アタリがないな」と言いながら、アカイカをポツポツと上げている。

21時を回る頃から、少しイカの活性が上がってきたのか、アタリはでるのだが、バラシが多い。

そろそろプチラッシュがあってもよい頃だと思いつつ、立野氏の方を見ると、気持ちよく竿を曲げている。

本人も自覚しているので、これは良型かもと慎重に上げてみたら、アカイカではなくスルメイカだった。

乗りが渋く、ツ抜け達成できず

イカの乗りが悪いので、船は何度もポイントをかえながら、潮上りを繰り返しているが、その間に他船の情報を聞いてみても、1つとしてよい返事が返ってこない。

どの船ともイカの乗りが悪くて苦労しているようだ。

ウネリはいぜん高く、船はピッチングやローリングを繰り返すばかりなので、1人、2人と船酔いでダウンする人が出始めたのを機に、心残りだが船長と相談して、早上がりすることにした。

2人の成績は、火を見るよりも明らかで、アカイカとスルメイカを合わせても、ツ抜けできなかった。

このままでは終われない。できればもう1度、リベンジしてみたいが、果たして…。

今回使用したロッドの特長を解説

この日、アカイカのスッテ釣りに使ったロッドは、シマノのライトゲームエクスチューン73MH225。

竿先が軟らかくて鋭敏で、小型のイカが乗った時のモタレがよく分かるし、スッテのカンナに触腕1本しか掛からなかった時も、ロッドの腰の軟らかさが生きて、身切れせずバラシも少なかった。

この日は60号のオモリを掛けて釣ったが、まだバットパワーには余裕があったので、オモリも20号程度から、潮の速い時は80号まで、幅広く使えるのが魅力だ。

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