テンヤタチウオの名手・きくりんが明かす超実践的【大阪湾タチウオKINGバトル 予選通過の戦略】とは?

菊池 雄一(きくち ゆういち) プロフィール
毎年、大きな盛り上がりを見せる「大阪湾タチウオKINGバトル」。
今年はスケジュール調整がうまくいかず、10月に入ってようやく予選に参加することができました。しかし、今期はこの1回しかエントリーできないような状況。私は闘志メラメラMAXで、10月16日に泉佐野の上丸の予選に参加しました。
当然、人気船の上丸は満船。予選にエントリーは20人弱の状況でした。今回は、私が取った戦略を紹介したいと思います。
今回のお題
大阪湾タチウオKINGバトル予選通過の戦略
当日は大潮後の中潮周り。これから冬場にかけては、この潮周りは潮が動くために、海底がかき回されて、潮が濁る傾向があります。また、かき回されることで、エサが沸くといったプラス要因もありますが、ここ数日の厳しい釣況(ババ濁りの潮が影響)からスタートしました。
私の当日の戦略は、大きく分けて4点です。
4つの戦略
アピール力を上げて、かつ食い気のないタチウオがバイトしてくるまでの時間を作ってあげること。
予選当日で言うと、水深80mラインでも、50~40mに照準を合わせていました。
通常、私は大型狙いの場合、エサはイワシが中心ですが、濁りのキツいシーンでは集魚効果の強いサンマをセレクト。タチウオを寄せる効果に軸を置きました。
わずかにアタるショートバイトでもタチウオの反応があれば、そこからは超スローの丁寧な深追い掛け釣法の展開。
当日の流れ
序盤、私の釣座裏の御園生氏(関東からエントリーのテンヤタチウオのエキスパート)に圧倒され、私はコツコツ釣果を伸ばすも、3、4尾の差を縮めることができずに、中盤を迎えました。この時、予選通過は完全に2人に絞られていた状況でした。
私は通過のために焦る気持ちを抑え、もう1段階、丁寧な「深追い掛け釣法」を実践して、確実性を上げる戦略にシフトしました。
通常、差を縮めるために大胆な戦略に出ることが多い私ですが、この時は逆を実践しました。
やはり1尾1尾の釣果の積み重ねが、タチウオKINGへの道だと考えていますので。
また、リールもシーボーグ200Jから、手巻きのバサラICにシフト。
その理由 としては、
①よりフォールスピードを上げ、狙いのレンジに早くアプローチしたい
②ヒットしたタチウオの、口切れのリスクを最大限軽減すべく、タチウオの引きに対して、ダイレクトに巻きスピードをかえることができるから
この戦略もハマってくれて、終始安定した釣果を継続して、ストップフィッシング。
ちなみに、競技中はライバルのアングラーの方が、よく釣っているように本当に感じます。この時点では私の中では負けたかな~と思っていたのですが、最後まで諦めずにやり切れたことが、成長の証です。
帰港後の検量では、15尾前後の時点で2人に絞られました。
お互いが「クーラーの中身、気になるわぁ~(笑)」のタイミングで、上丸の村上船長が真ん中に入って遮断し、検量を続けました。
29尾のタイミングで、御園生氏から最後のコールが。
いつも予選通過は厳しいのですが、今回も過去にないくらい、厳しい戦いでした。私は36尾で検量がストップ。御園生氏も「深追い掛け釣法」を実践され、釣果を伸ばされたそうです。
さて、テンヤタチウオの釣りは、タチウオの活性状況に応じてアジャストさせていく必要があります。1尾1尾の積み重ねの精神を忘れず、アタリがでた回数に対して、確実にヒットに持ち込めれば、釣果は格段に上がるはずです。
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「深追い掛け釣法」と、チャンピオンシップで実践した釣り方、エサの考え方などを動画で公開しています。
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