大阪湾タチウオKINGバトルの予選会で発揮した【手巻きタックルの優位性】

寄稿:吉田昇平

吉田昇平(よしだしょうへい) プロフィール

キャスティング、即掛けを得意とする大阪湾タチウオKINGバトル2018の優勝者。2017年にもセミファイナルトップ通過の実績も持つ凄腕アングラーでシマノフィールドテスター

手巻きタックルの優位性について

大阪湾のテンヤタチウオと言えば、電動リールのイメージが非常に強いですが、実は入門者が多用する手巻きタックルは、恐ろしいほどの戦闘力を兼ね備えています。

それは、電動リールでは絶対に叶わない超遠投性、落下スピード、軽さからくる、異次元の操作性のよさと高感度。魚影が薄い時などは、積極的に超遠投してサーチ的に。低活性時には、リアクション的なシャープな誘いが、一切の穂先のブレがなく、行えます。

手巻きリールの優位性が表れた予選会当日の状況

9月8日、大阪湾タチウオKINGバトルの予選会が行われる、忠岡港のふじたやにエントリーしました。

港に着くと、そこには予選会でよくお見掛けする方々が多数。その中に、前日も乗船されてた某メーカーのテスターM氏もおられます。

直近の新鮮な情報をお持ちの上、釣座抽選でも右舷トモを引き当てる強運の持ち主。

私の釣座も反対の左舷トモでしたので、食い渋った時にアタリをだせさえすれば、勝機はあると考え、背中合わせに準備を進めました。

攻めのタックルでスタート

タックルは、朝イチからの乱打戦に備えて、ロッドはサーベルマスター エクスチューン91H173に、リールはフォースマスター200の攻撃的なスタイル。

そして、低活性時にアタリを引き出すために、同じロッドに手巻きリール(バルケッタFカスタム150DHXG)をセットしたものを準備しました。

予選開始

7時、船は神戸沖の南エリア水深62mから、予選スタートの合図。

57m前後のタナで釣れなくもないですが、前日から想定していた感じの超高活性ではなく、これと言ったパターンにもハメられない。

ただ、その中でも反対側のM氏はコンスタントに数を伸ばしている様子。背後から電動リールの音が鳴り止まないのです。

台風の影響でかなり渋い状況

10時半を過ぎた辺りから明らかに状況がかわり、超ゲキ渋モードへと移行。どうやら、2日前に通過した台風11号の濁りの影響が、モロに出てきた模様。

この時点で、M氏は私より確実に4、5尾はリードされておりました。

追い上げ開始

実は、このタイミングを私は待っていました。

手巻きタックルにこっそり持ちかえ、電動タックルでは考えられない超遠投と、その軽さゆえのシャープな誘いで、全く食い気のないタチウオにリアクションでスイッチを入れる、このスタイルが爆ハマり!

巻き上げ音が全くしないのも好都合で、いつの間にか魚が増えているという、私が多用する「サイレントアサシンモード」です。

小シルエット、ハイアピールの、サーベルマスター船テンヤβにも助けられ、最終46尾での逆転劇で、予選突破することができました。

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