【誰でも分かる! 波止釣り入門】第6回はサヨリ釣り後編! ノベ竿とリール竿のウキ釣りについて

寄稿:竹村勝則

竹村勝則 プロフィール

元釣場速報編集部のベテラン記者。堤防釣り、磯釣り、渓流釣りなどに造詣が深く、各地の堤防、磯、渓流などに積極的に繰り出している。ウキなども自作するこだわりの強い1面もある。

前回はリール竿の遠投カゴ釣りを中心に紹介したが、今回はノベ竿とリール竿のウキ釣りについて解説していこう。

カゴ釣りに比べると、仕かけがシンプルなので抵抗が少なく、あの元気に走り回るサヨリの引きが十分に楽しめるので、面白さは倍増だ。

ノベ竿のウキ釣り

釣り方が違えば、仕かけも大きくかわる。

まず竿はノベ竿だが、渓流竿が頃合いだ。軽くて先調子なので、引きもダイレクト。「サヨリって、そんなによく引く魚なの?」ということを実感できて、サヨリ釣りがより楽しくなることウケアイだ。

竿の長さは3.6、4.5、5.3、6.1mがあれば、万全だ。

若狭湾の筏や、鳴門の堂ノ浦の屋形なら、3.6~5.3mあればよいが、波止や地磯からは4.5~6.1mが必要な場所がある。

仕かけの道糸は、1.2~1.5号。ハリスは0.6~1号。アタリウキはなるべく小さくて感度がよいもの(例えば、ヘラウキの細くて短いもの)がよく、オモリ負荷はガン玉のG6、G7。針はサヨリ針の3、4号。

なお、仕かけが軽いので、少し風があると打ち込めないのと、仕かけが掴み辛いので、飛ばしウキを付ける。

飛ばしウキは市販のスーパーボールの小か、小々でよい(仕かけ図を参照)。

サヨリのタナ

軽いマキエを撒くため、サヨリはより上層を意識しているで、タナ(ウキ下)は浅い。

タナはだいたい30~40cmで、軽い仕かけをフンワリと沈めていくイメージだ。

釣り方の手順

まず、サヨリを集めるためにマキエをする。マキエの配合は、前回に述べたが、アミエビを3か4に、米ヌカを6、7の割合でまぜる。

マキエの練り加減は、筏や屋形での釣りならポイントが近いので、水分を多めにカユ状にして撒く。ポイントが遠くて5.3mや6.1m竿で釣る場合は、やや硬めのカユ状の方が、投入しやすい。

サヨリは上層を泳ぐ魚なので、集まってくると、水面にポツポツと波紋が出て、水面下に魚影が見える。

サシエに1番よいのは、マキエと同じアミエビだが、小さいのを選りだして使うのは、なかなか大変。そこで、少し大きめのサシアミか、サヨリ専用のアミエビを使う。

小さくて潰れやすいので針に付け辛いが、なるべく丁寧に針いっぱいに刺すのが、サヨリ釣りのコツの1つ。

アタリとアワセ

サヨリは意外とエサを取るのが上手な魚で、ウキにアタリがでていないのに、いつの間にかエサを取られていることがある。

ポイントが近い場合に水中をよく見てみると、サヨリがスーッと仕かけに寄ってきて、止まってエサを食べている。

この時に、サッと合わせると、針に掛かることが多いが、遅れてしまうと、エサだけ取られていることが多い。

このような見釣りができるのは、極まれだが、通常はウキにでるアタリで合わせる。

ウキがチョコッと入ったり、左右に少し動いたりするので、とにかく、ウキに少しでも変化があったら、すぐに合わせることだ。

便利な道具

サヨリをノベ竿で釣る場合、あると便利なのが、タモ。抜き上げたサヨリをタモで受けるのだ。アユやアマゴ釣りのように腰に受けダモを差しておく。

あるいは足下に置き、抜き上げたサヨリをサッと受ける。これが爽快である。

タモに入ったサヨリは魚バサミで掴んでから針を外せば、手にウロコが付かない。そのままクーラーに入れれば、手を汚さずに済む。

オモリ負荷がG6やG7の軽いウキは市販していないので、自作するしかないが、ウキ作り用の発泡板が市販されているので、それを使って自作するとよい。

ノベ竿のウキ釣りは面白くて、数が1番よく釣れ、3ケタ釣りも夢ではない。

リール竿のウキ釣り

元気者のサヨリだが、意外と警戒心が強く、もう少し手前へきてくれたらノベ竿でも釣れるのに…と思っても、なかなか近寄ってくれないことがある。遠投カゴ釣りをしないで、ノベ竿釣りの延長で考えたのが、リール竿を使用する方法。マキエが届く範囲なら、サヨリを釣ることができる。

竿はリール竿の1号4.5m。スピニングリールの2000番ぐらい。道糸は1.5号か2号で、ハリス、針、アタリウキはノベ竿と同じでよいが、飛ばしウキだけは投入しやすいように、少し大きめを使う。

マキエを精一杯遠投するので、マキエの練り加減が大切で、軟らかくしすぎると、途中でバラけてしまうので、ノベ竿の釣りよりは、少し硬めに練る。

この釣り方は、釣り手から距離が離れているだけあって、サヨリが安心するのか、アタリが案外大きくでるので、釣りやすく、釣味も満点。

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