
大東哲也(おおひがしてつや) プロフィール
2月と言えば、釣具業界として一大イベントとなる、フィッシングショーOSAKAが毎年開催されます。
新製品のお披露目が、概ねこの時期からスタートしていくので、個人的にも、メーカーの立場としても、ドキドキするタイミングとなります。
個人的に気になるアイテムが出ていないか? 欲しかったものがリニューアルされていないか?釣り人として、ワクワクします。
メーカーの立場としては、開発している商品が先に出てこないか? 競合社の参入や、競合商品の投入があるのか? とにかく、ドキドキワクワクなのが2月です。
しかしながら、現場はなかなか厳しい状況になるのも、この季節。
寒波襲来、シケ、水温低下と、聞きたくない言葉が連発です。
今月の連載も、ネタを何にしようかと悩んでいると、あれよ、あれよと言う間に締め切りが…。
ワカサギ、船メバル、カセのブリ、トンジギ、アジング、海上釣り堀、カットウフグ、カンダイ、ヒラメのノマセ釣り、エリアトラウト、ヤリイカメタル、サワラブレードジギング、サビキマダイと、冬ならではの釣りはあるのですが、ネタにしようとしていた釣りで撃沈と、やらかしてしまったので、今シーズン2度目のフグネタを…。
カットウフグの仕かけにこだわる
今年は明石エリアでフグ釣りを楽しめる遊漁船が増え、フグ釣りをされる方が、さらに増えた気がしています。
この季節は、流石のエサ取り名人のフグも動きが鈍くなり、アタリが小さくなったり、エサへの反応も弱くなったりします。
ですので、誘いも少なく、仕かけは止めて待つ方がよかったりと、暖かい時期とは異なるアプローチが必要になってきます(動画では暖かい時期の釣りの説明をしていることが多いです)。
そんなシビアな状況では、僅かな違いが大きな釣果の差となって返ってくることも、しばしばです。
掛け針のハリス長
今回のキモは、掛け針のハリス長の話。
ハリスの長さに関して、よく質問を受けるので、このテーマでいってみたいと思います。
掛け針がセットされた仕かけの例ですが、「カットウ一角ふぐチラシ仕掛」は5~6cmと短めのセッティング。2本針タイプの「ダブルクローカットウ一角ふぐチラシ」は8&15cmという長さでセットしています。
裏側的な話をすれば、パッケージサイズの制約があって、ハリス長の設定に限界はあるのですが、標準的な考え方として、フグの活性に合わせてハリス長をかえます。
活性が高ければ短め、低活性なら長めにセットしてみてください。
エサを取り合うような状況であれば、エサの近くに異物(掛け針)があっても警戒せずに、食いにきます。
ところが、活性が低かったり、個体が少ないと、エサの近くに掛け針があると警戒して、アタリがでにくくなります。
ただ、アタリがでる長さと、掛かる長さは違うので、その日の状況、釣り方、道具などに合わせて、現場で調整してみてください。
ちなみに私は、20cmハリスの替え針を用意して、状況に合わせて使い分けています。
あと、今回のテーマからは外れますが、針サイズ、針本数も同じような考え方が通じます。
掛け針1本は高活性時の手返し重視、2本針は1本で、どうしても掛からないようなら投入するようにしています。
また、アタリがでなければ小針、掛からなければ大針といった使い分けも合わせて考えてみると、より深みが増すと思います。