三重県鳥羽駅からおよそ車で5分ほど、観光地からアクセスが抜群な赤崎港から出船している海栄丸で「タテ釣り」が連日好釣果で最盛期を迎えている。
タテ釣りは、ほかのエリアでは「落とし込み」や「アンダーベイト」とも呼ばれ、多くのファンがいる人気の船釣りの1つ。
その人気の釣りが最盛期と言うことで、いてもたってもいられず、車を走らせ、船に乗り込んで出船したのは5時半。

港からおよそ30分ほどで到着したのは、菅島沖と呼ばれるポイントだ。
このエリアはリアス式の海岸線で、周辺には大小さまざまな島があり、多くのポイントがある。
風光明媚な景色に魅了されているうちに、「ブーっ」と釣り開始の合図が鳴った。
「水深は30m、反応は5mから15mまで出ていますよ」と木下定之船長が教えてくれる。

釣り人たちが合図とともに、仕かけを投入すると、ブルブルと竿先が震えて、ベイトが掛かったのが分かる。
投入と同時にベイトがすぐに掛かる状況に唖然となる私。
「ベイトってこんなに掛かるんですね」と船長に話すと、「難しい日ももちろんありますけど、今期は比較的ベイトの掛かりがいいですよ」と船長が教えてくれる。

話している間に、今度は竿先が先ほどよりも大きく震えだす。それはベイトが大物に追われて逃げている合図だ。
そして、ズドンっと竿が胴から曲がる。いきなりきた! 本命のアタリだ。
走り回る強引に、船長が「ハマチですね。今期のハマチはサイズもでかいし、パワーも強いんですよ。なので、配る仕かけも太軸の針にしていますよ」と教えてくれる。
パワフルな引きをタン能しながら上がってきたのは、よく肥えたハマチだ。

ここからは、お祭り状態でアタリがでる。
ハマチを主体に、ヒラメやサワラもまじって釣れる嬉しい状況。

レンタルロッドを使用していた釣り人は、40cm超のヒラメを釣り上げた

この日は、「大人になってからの釣りは初めてで、船釣りもしたことがない」と言う人もいた。
「奥さんに土産を持って帰らないと」と話す男性だが、そんな心配もよそに、ハマチ、サワラ、ヒラメなど美味しい魚をどんどん釣り上げる。

船釣り初心者の男性もハマチを主体に次々と魚をヒットさせた

丸々と肥えたサワラを釣り上げ笑顔になる釣り人
「そろそろマダイの姿が見たいですね」と話す船長。ここでポイント移動だ。
まだ、マダイは船中で釣り上げていないので、今か今かと釣り人たちはソワソワしている。
ポイント移動をして、合図をすると、いきなりきた。
走らず、ゴン、ゴゴンと3段引きする引きに釣り人も「これはマダイやね」と嬉しそうな顔。
やり取りを味わい、上がってきた魚はキレイな魚体をした立派なマダイだった。

船中に「お~!」と歓声が上がったのは、後半に釣り上げられた良型のマダイ
「感服」するほどの釣果。楽しさいっぱいの、タテ釣りはまだまだイケる。
まだって人は、鳥羽の海へと早く行くことをお勧めしたい。