
金森 聡(かなもり あきら) プロフィール
皆さんこんにちは。ダイワフィールドテスターの金森聡です。
神戸沖を攻略し、スキルアップを目指す
大阪湾でもテンヤタチウオ釣りが本格的に開幕。中でも神戸沖は、大阪湾に入ってきたタチウオの群れが集まり、やや小ぶりが多いですがアタリも多く、数釣りを楽しむことができます。
しかし、シーズン初期の神戸沖はクセがあり、難しい(笑)。同じ船の中でも、たくさん釣れる方と、そんなに釣れない方の差が出ます。
今回は、神戸沖のポイントへも近い、須磨から出船している「DAUYUMARU」に乗船し、難しくて面白いテンヤタチウオを攻略してきました。
まず、何が難しいのか? 大きく分けると…
①アタリがでない(小さい)
②掛けられない
自分もそうですが、これが皆さんも感じる所ではないでしょうか。
①に関して考えると、まずは「エサ」。私は普段からサンマを使用することが多いですが、イワシの方が明らかと言ってよいほど、アタリの数も質もよく感じました。
そして、「テンヤカラー」も大事で、この日は朝イチの薄暗い時間帯ではグリーンやブルーなどのフルグロー系、日が上り明るくなってくると、ゼブラカラーのような発光を少し落としたカラーなどがよく感じました。
中でも今年、ダイワから発売になった新色の紫イエローゼブラ/ブルーグローツートンはよく、このカラーは今年の神戸沖でもかなり実績があり、半面が紫イエローゼブラ、半面がブルーグローツーとツートンになっているので、1日通しても使える安定した実績カラーになっています。
あと、格段にアタリの数が上がるのが「船タチウオテンヤSS TG」。これも今年新しく発売されたばかりで、タングステン素材を使用し、ヘッドの形状が小さいのが特徴のテンヤ。
全体的なシルエットを抑えることで、タチウオのバイト(アタリ)数が増加。ナマリに比べ、高比重で圧倒的にフォールのスピードが速く、神戸沖のこの時期の名物とも言える2枚潮の対策にも有効です。
②のタチウオが掛かり辛くて、追いもよくないのが、この時期の特徴の1つですが、数を釣る攻略としては、即掛けが有効だと思います。
ただし、1番気を付けたいのが、「コンパクトなフッキング」を意識することです。
フッキングの際に大振りになってしまうと、タチウオが追ってきにくく、次のアタリがなくなることも多いです。
これは神戸沖に限らず、普段から意識しておいてもらいたいですね。
ロッドは、即掛けに特化した「極鋭 タチウオテンヤSP EX91-170」を使用しました。
9:1特有の張りがありつつ、掛かってからのしなやかさも併せ持つブランクスに仕上がっていて、これから始めて9:1を使う人や、硬い竿に抵抗がある人にもオススメです。
それに合わせて、リールも発売されたばかりのコンパクトな電動リール「シーボーグ 100J」の軽量タックルを選択。
タチウオのアタリに対して「掛からなくてよい」、「掛けなくてもよい」と、コンパクトフッキングだけを意識しながら、掛かるタチウオだけを釣り上げていくことで、タチウオもテンヤを見失わず、追ってくる気を失わせないことが、フッキングへの近道だと思います。
即掛けの際、9:1のような硬めのロッドを使うことで、「アタったらすぐに合わせないと」というアングラーの意識が身体を強張らせて、反応も遅くさせてしまうと思います。
逆に、肩の力を抜いて「掛かる時は掛かる、掛からない時は掛からない」ぐらいの意識を持った方が、釣れる時は多いです(笑)。
この日の神戸沖もそうでしたが、タチウオの反応が底ベタに集中していました。シーズンが始まり、その傾向はここ最近は多いです。
水深もそれほど深くないので、きっちりと仕かけをボトムまで落とし、丁寧に誘っていくのがよいと思います。
注目TOPIC
現在の神戸沖はテクニカルで難しい分、キッチリとした誘いとフッキング、そして掛かってからバレやすいタチウオとのやり取り、船内への取り込みが大切。数釣りをするために必要な所作を向上させるための課題が、全て含まれていると思います。
9月に入り、大阪湾タチウオKINGバトルの予選も始まりました。1つ1つの意識を持って、テクニカルで難しい神戸沖で練習してみてはどうでしょうか。きっと、スキルアップするはずです!
使用タックル
■ロッド:極鋭 タチウオテンヤSP EX91-170
■リール:シーボーグ100J
■テンヤ:船タチウオテンヤSS AH、船タチウオテンヤSS ST、船タチウオテンヤSS TG各40号
■ライン :UVF PEデュラセンサーx12EX+Si3 2号