グラス=重い、アタリが鈍い、ダルい。
カーボンロッドの台頭もあり、グラスロッドを食わず嫌いしている人の理由の大半が上記のイメージが強いからではないだろうか。
その食わず嫌い、MPGが覆してくれるかも。
MPGを知らずに嫌うのは、もったいない…という話
MPGに触れる前に、グラスのメリットについておさらい。
グラス素材の強みは大きく2つ。
①しなやかでよく曲がる
②強度が高い
この2つの特性があると、魚の引きへの追従性が高まることでバラシを大幅に軽減させる、エサを咥えた魚に違和感を与えづらい、オモリの負荷号数が増えるので使える釣り物が多い、ムーチングに向いているなど、数多くのメリットが生まれます。
先述したデメリットばかりが先行して、メリットがあまり知られていないので、ここまでの時点でグラスロッドへの見方が変わった人もいるのではないでしょうか。
ここで本題。
今回紹介するMPG(マグナム・パワー・グラス)とは、沖釣りの老舗ブランドアルファタックルが独自に開発したグラス素材のこと。
MPGはグラスの強度の高さ、柔軟性はそのままに、軽く、高感度な特殊素材。

△アジ・イサキ・青物・ヒラメ・マダイ・メバル・マゴチなどを狙える懐の広さを持つ「21SHIBUKI」

△“次世代深海釣り”に完全対応した「DEEP IMPACT KAISER」。グラスらしからぬ豊かなアタリを表現する
「どうせダルいんでしょう?」
「重いんでしょう?」
そう思っていた人も、MPG素材のロッドを触ってみたくなりませんか?
MPG3大特長(軽さ・感度・強度)を掘り下げる
MPG素材自体の重さは、従来のグラス素材との重量差はそれほど変わらない。では、なぜ“軽い”という表現がされるのか。
それは、グラスのフィーリングと強度を保ちながらチューブラー構造を可能にしたこと、さらに高繊維量でありながら樹脂含有量を最小限に抑えたことで“細身で軽い”ブランクスに仕上がっているため。つまり素材の特性を活かした、最適なモノづくりの賜物ということ。
MPGは“軽い”と表現しましたが、感度とはブランクスが軽量になるほど高まることは、皆さんもご存知の通り。
先述しましたが比重自体は変わらないので、感度は変わらないのでは? と疑問に思いますが、そこで出てくるのが弾性率。
MPGは一般的なグラスと比べて4割ほど弾性率が高い。それによってブランクスの返し(復元力)が速い。
例えばグラスソリッド竿では竿先が沈むようなアタリしか表現できないところを、弾性の高さによって弾むアタリや震えるアタリなど、竿先に豊かに表現。コレが目感度と手感度の向上に繋がっています。
そもそもロッドにおける、強度とは?
人それぞれ解釈がありますが、MPGにおける強度は、あらゆる視点から見て強い素材として作られています。「あらゆる視点から見て強い素材」では抽象的なので、具体的に掘り下げてみます。
まずは、引張強度が従来のグラス素材に比べて40%ほど高くなっています。これはカーボン・ケプラーをしのぐほど。つまり大物の引きにも安心して対応が可能。また、不意に掛かる力や衝撃、さらには熱や薬品性にも優れている。それが“MPGにおける強度”です。

△フィッシングショーのデモンストレーションで5kgのオモリを振り下げた様子。多くの来場者の目を惹き付けた
いつものターゲットを、誘って掛けて、大きく曲げて獲り込む……。
ほら、MPGのロッド、使ってみたくなりませんか?
