【吉兆?それとも大敵?】夜光虫の輝きは釣りに影響するのか?

「先日、船釣りで夜光虫を見たんだけど、すごくキレイで感動!でも、あれって釣果に関係あるの?」

夜の海を幻想的に照らす夜光虫、本当に美しいですよね。でも、釣り人にとっては「夜釣りの大敵」なんて声も…。今回は、その夜光虫が魚たち、そして私たちの釣りにどんな影響を与えるのか、ちょっと詳しく紹介していきます!

夜光虫って、いったい何者?

夜光虫は、主に渦鞭毛藻類(うずべんもうそうるい)という海の小さなプランクトン。彼らが刺激を受けると、あの青白い神秘的な光を放つんです。特に海水温が上がる春から夏にかけて、湾奥などプランクトンが溜まりやすい場所で大量発生しやすく、これは「赤潮」の一種とも言える現象なんですよ。

やっぱり手ごわい?夜光虫が釣果に及ぼす「マイナス」な影響

残念ながら、多くの場合、夜光虫の出現は釣果にとってマイナスに働くことが多いんです…。

魚が超警戒モードに!:ルアーや釣り糸が動くたびに夜光虫がキラッ!これ、魚にとっては「なんか怪しいぞ!」のサイン。特にメバルやシーバスのような賢い魚は、この不自然な光を見切って、プイッとそっぽを向いちゃうんです。

ベイトフィッシュが消える!?:魚自身が泳ぐと、その周りの夜光虫も発光!これでは自分の居場所を敵に教えているようなもの。小魚たちは、この光を嫌って安全な場所に隠れてしまいます。そうなると、それを追う大きな魚たちも、お腹が空いたまま…なんてことに。

海の中が息苦しい…(酸欠問題):夜光虫の大量発生、つまり赤潮状態になると、海中の酸素が大量に消費されてしまいます。魚たちも私たちと同じで、酸素が薄いと元気がなくなっちゃう。アジやサバのような回遊魚は「ここは苦しい!」と沖へ避難。逃げ場のないシーバスやチヌなどは、活性がガクンと落ちて、ひどい時には水面に浮いてしまうことさえあるんです。

イカも警戒!:エギングで狙うアオリイカも、エギに繋がるラインがピカピカ光ると「なんだこれ?」と警戒して、なかなか抱いてくれません。

釣り人の間でも「夜光虫が出るとあんまりよくないね」なんて声は、よく聞かれます。海面全体がぼんやり光るような状況では、魚がいても、口を使ってくれないことが多いんですね。

夜光虫の発生は、基本的には釣果に厳しい影響を与えることが多い現象です。魚の警戒心を高め、海の酸素を奪い、ベイトフィッシュを遠ざけてしまう…。その幻想的な美しさとは裏腹に、釣り人にとっては悩ましい存在と言えるでしょう。

しかし、発生の程度を見極め、釣り方や狙う場所、仕掛けを工夫することで、厳しい状況の中でも一筋の光明を見いだせるかもしれません。

夜光虫の光は、私たちに海のコンディションを教えてくれるサインの1つ。そのサインをどう読み解き、どう対応するか。それもまた、自然と向き合う釣りの奥深さであり、面白さではないでしょうか。

美しい夜光虫を眺めつつ、「今日は魚たち、どんな気分かな?」と思いを馳せる。そんな時間も、たまにはいいかもしれませんね。

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