ケンサキイカをたくさん釣りたい!きくりん流・イカメタルで釣果を上げるコツとは?

連載:きくりんのFishingSchool

菊池 雄一(きくち ゆういち) プロフィール

「きくりん」の愛称で親しまれ、船タチウオテンヤ、落とし込み、ノマセ釣り、イカ(イカメタル・オモリグ)、タコなど、春夏秋冬の旬の釣りを楽しむ、マルチアングラー。ホームエリアは関西ながら、関東在住の環境を活かし、積極的に開拓中。ダイワスタッフ

 

何を釣るのであっても、魚の習性(捕食活動、産卵時期、ポイント等)を知ることは大切です。イカメタルゲームで狙うイカもさまざまですが、ここでは実釣時にメインに狙ったケンサキイカについて書きたいと思います。

イカを釣り上げるにも習性を知ることがカギ!

日本国内では本州の中部(新潟県)を基準に南には全域に生息し、温暖な海域を好む。地域差はあるものの春から秋にかけて、水深の浅い湾内(30~50m前後)に産卵をします。関西の日本海だと6月頃から7月にかけてでしょうか。秋が深まってくると、水深の深い所へと移動します。

福井・敦賀沖

ポイントは岩礁帯や砂地がメイン。暗くなるまではボトムを中心に、夜になり明かりが灯ればベイトが浮き上るため、イカもどんどんと浮き上がります。肉眼で見えるレベルまでに浮く時もあります。

シーズン前半の5月末~6月にかけては大型が狙え、後半の7~10月にかけては数釣り期に!

産卵を意識した個体が浅いポイントでよく釣れます。この時に日本海ではとびきり大きなサイズが狙え、胴長40cm近いサイズが出やすい時期になります。エリアによって名称は変わりますが、大剣(ダイケン)、パラソルサイズ、一升瓶サイズなどと呼ばれます。

引き味は強烈ですが、非常に警戒心が強く、派手なアクションというよりかは、ナチュラルな誘いが有効。水深も小型に比べ、なかなか上にまで浮いてこないのが特徴です。

数釣りシーズンはイカを浮かせて釣ることが大切

数釣りシーズンに入れば、積極的な誘いに乗ってくることが多く、誘う水深の幅も広く誘うことが有効になります。一旦浮き上がったイカのタナをキープし、ぼかさないためにも、乗船されているアングラー同士でタナの共有を図り、そこよりもメタルスッテを下に落とさないようにすることが重要です。

 

イカメタルゲームとは?

まず、これだけ人気のイカメタルゲームですが、その魅力とは。

・小さなアタリを感じ、アワセを入れて掛けるゲーム性が強い釣り

・ライトタックルでのやり取りが可能なため、女性や子供さんでも釣りが楽しめる

・ケンサキイカは甘みが最高に強く美味。また長期の保存も効く

などが考えられます。

通常のイカメタルゲームの、オモリが内蔵されたメタルスッテと、その上にドロッパーと言われるエギやスッテを融合させた2つのルアーで釣る釣り方が今の主流です。(※メタルのみ、ドロッパーを2つ付けた釣り方も、もちろんありますが)

夕暮れ時はボトムから。ライト点灯後は急激に誘いのレンジを下げない

まず私の場合、夕暮れ時はボトムから。メタルスッテが着底後、ワンピッチで誘いを入れながらハンドルを3回ぐらい巻いて止める。イカメタルゲームは必ず、誘いと止めの間が必要です。バイトがあるのは止めた時にのみ(※スルメイカは常に動かした状態でもバイトがあります)です。止めの時間は3~7秒ぐらいでしょうか。そこで当たらなければ、また同じ誘いを入れていきます。水深はボトムから10m前後までを探ります。

次に、夜になりライトが点灯して、イカが徐々に浮いてくれば、バイトのあるタナを丹念に探り、アタリが出れば、そのレンジの上下3m前後を丹念に探り、そこからは、それよりは下に落としません。

ココがミソなんです。アタリが少しなくなれば、タナを深くしたいのがアングラーの心理ですが、急激に誘いのレンジをかえれば、確実にタナボケを起こしてしまいます。

同船されるアングラーとのタナの共有も必須ですね。

誘い上げだけでなく、フォールの釣りも有効

浮いたレンジになれば、誘い上げだけではなく、フォールの釣りも有効です。(※レバーブレーキ付きリールならフォールの誘いがしやすくなります)フォールの際も1.5~2mぐらいの幅での誘いからの止め、そこでアタリがなければ次のタナまで落とします。

また、バイトがあった際には必ずアワセを入れてください。大きなストロークでなくてよいので、瞬発的なアワセが理想です。イカはメタルスッテでもエギでも、胴部分にアタックしてくることが多く、アワセを入れなければ、カンナには掛かりません。掛からなくても、そのアワセが次の誘いに変わります。

バイトがあれば、しつこく誘ってください。バイトがなくなれば、上下2mぐらいタナを変えて(一旦、視界から消す)誘いを入れながらバイトのあったタナで止めると、またバイトしてきてくれたりもします。

バイトのあるのはメタルスッテなのか? ドロッパーなのか? の見極め

当然、メタルスッテはオモリが内蔵されているので、誘いに対しての動きが大きいです。逆にエギやスッテはナチュラルな動きをしますよね。

また、誘い上げでよくバイトがあるケースは、ドロッパーに当たることが多く、フォールの釣りではメタルにアタることが多いです。これはイカ自体が先に目に触れた、スイッチが入ったルアーを追う習性があるからです。何気に釣るではなく、考えて釣ることも上達への近道です。

釣果を上げるには?

①アタリのあるレンジを正確に知る

タナを正確に把握するために、カウンター付きリールの使用がベストです。

②メタルスッテ、エギのローテーション

カラーだけでなく、ウエイトやサイズも重要。また私自身は、横隣の方とは違うものを使うことが多いです

③船中におけるチームプレー

特に重要なのはタナです。例えば水深70mで、40mを中心にバイトがある場合でアタリが遠退いた場合、一気にボトムまでメタルを落とすと、イカがそれに付いていき、タナボケを起こします。

釣果を伸ばすためには、タナの共有が必須です。

④バイトかなと思うようなアタリや違和感があれば、全てアワセを入れる

そこで掛からなくても、イカのスイッチさえ入っていれば、幾度となくバイトをしてきます。また、アワセのアクション自体が誘いにもなります。

⑤ドラグ設定は少し緩めに

ライトタックルでのやり取りと、身切れを起こさないために、ドラグはフッキングの際に少しラインが出るぐらいがよいかと思います。

 

きくりんのメインタックル

ロッド:エメラルダスEXイカメタルK56ULB-SMT

リール:ライトゲームIC150

ライン:UVF PEデュラセンサーX8EX+Si3・0.6号

リーダー:フロロショックリーダーXステルスピンク・1.5号

メタルスッテ:エメラルダス イカメタルスッテ TG15~25号

ドロッパー:エメラルダスイカメタルドロッパー タイプE(エギタイプ) RV

ダイワ(DAIWA)

1958年の創業、リール、ロッド、ルアー、用品などあらゆる釣り物のフィッシングタックルを扱う総合ブランドとして、国内、海外に多くのファンを抱えている。ジャパンクオリティの品質の高いアイテムを日々開発、その過程で、世界初となるテクノロジーも数多く輩出している!

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