毎年この時期になると釣って、そして食べたくなるのが「カワハギ」だ。
「カワハギの肝醤油和えは旨い。絶品だ」といろんな人に言われ、そんなに言うなら……と、初めて口にし、上がり切った味へのハードルを軽々と超えたあの衝撃は、今でも忘れられない。
それだけに買おうとすれば、それなりに良い値段のする魚。だから、私はできることなら釣って、鮮度の良い状態で絞め、最高の状態で持ち帰りたいのだ。
カワハギの価格、1尾〇〇円!?
AIにカワハギの市場相場を聞いてみたところ、「卸売価格にもよりますが、旬の時期には1尾(200g〜300g程度)あたり800円~1,500円、あるいはそれ以上になることも珍しくありません。」との回答があった。
200~300gと言えば、20~23cmほどのカワハギ。私のホームである関西では、船で狙えるレギュラーサイズだ。
金に汚く思われるかもしれないが、そういう目で見ると1尾釣りあげる毎に「やった!1000円っ!」と、内心思ってしまう。あらゆるモノの価格が高騰している昨今だから、と言い訳したくないのだが……。
だからこそ価値のある釣り
とは言え、釣る理由は「旨いから」。
よい日に何十尾も釣り上げた日には、毎日カワハギが食べられる喜びから顔がほころんでしまう。

▲肝の味噌煮も絶品
また、カワハギ釣りは釣りそのものも面白い。
エサ取り名人と名高いカワハギ。いかにしてアタリを出すのか、そして、そのまま掛けるのか、乗せるのか。腕の差が釣果に直結するので、同船者に負けじと釣りたくなる。そして道具にもお金を掛けてしまう。
……アレ? なんか矛盾しているような。

▲旬のカワハギ100尾分のタックル
腕の差が出る釣りではあるが、難しいかと言われればそうでもない。船長の指示に従えば、美味しいカワハギが意外と簡単に釣れる。
十数尾釣れれば、乗船代はチャラ(のようなもの)。船カワハギ、やってみませんか?