これを知れば釣りがもっと楽しくなる!「ベラ」の面白い生態と簡単レシピ

堤防でサビキ釣りやちょい投げをしていると、カラフルでひらひらとした魚が釣れることがあります。多くの人が「あ、ベラか…」と、すぐにリリースしてしまうこの魚。実はとっても奥が深く、そして美味しい魚だということをご存知でしたか?

 

今回は、釣りの「外道」「エサ取り名人」なんて呼ばれがちな「ベラ」の、知られざる生態と意外な食味から簡単なレシピを、ご紹介します!

ベラってどんな魚?3つの面白い生態

まず、ベラがどんな魚なのか、そのユニークな生態をのぞいてみましょう。知ればきっと、見る目が変わるはずです。

1. 夜は砂に潜って寝る!?

ベラは昼間に活発に活動する「昼行性」の魚。驚くことに、夜になると敵から身を守るために、海底の砂の中に体をうずめて眠るんです。水温が下がる冬には、砂の中で冬眠までするんですよ。ベラを釣りたいなら、夜釣りではなく日中が狙い目です!

2. 成長すると性別が変わる!

ベラの仲間の多くは、生まれたときはみんなメス。そして群れの中で体が大きくなるなど、特定の条件がそろうとオスに「性転換」するんです。釣りでよく見かける鮮やかな青色のベラ(キュウセン)はオスで、赤っぽい色のベラはメス。色の違いは性別の違いだったんですね。

3. 小さな口の「エサ取り名人」

ベラはゴカイやエビなどが大好物。しかし、口が小さく、ついばむようにして食べるのが得意です。そのため、釣り針にうまくかからず、エサだけをかすめ取っていくことから「エサ取り名人」という異名も。

堤防でよく会える!ベラの仲間たち

日本近海には100種類以上のベラが生息していますが、堤防でよく釣れるのは主にこの2種類です。

・キュウセン

1番なじみ深いベラではないでしょうか。オスは青緑色の体で「アオベラ」、メスは赤みがかった体色で「アカベラ」と呼ばれます。関東ではあまり食べられませんが、関西や瀬戸内地方では「ギザミ」と呼ばれ、なんと高級魚として扱われています。

・ササノハベラ

磯場や岩礁帯の近くでよく釣れることから「磯ベラ」とも呼ばれます。体に笹の葉のような模様があるのが特徴です。

釣れたら食べなきゃ損!ベラの簡単&絶品レシピ

「ベラって本当に美味しいの?」と半信半疑の方、ぜひ一度食べてみてください。その美味しさに驚くはずです。夏が旬で、特にアオベラ(オス)は格別ですよ!

【重要】下処理のポイント

ベラは体表の「ヌメリ」が多いため、調理前にしっかり落とすのが美味しく食べるコツです。 ボールにベラと塩をひとつかみ入れ、手でゴシゴシと揉むように混ぜます。その後、水でしっかり洗い流せばOKです。

レシピ1:シンプルイズベスト!「塩焼き」

ヌメリを取ってウロコと内臓を処理したら、塩を振って焼くだけ!淡白ながらも上品な甘みがある白身は、塩焼きにぴったりです。

レシピ2:ご飯がすすむ!「煮付け」

下処理したベラを、醤油、みりん、砂糖、酒で甘辛く煮付けます。ホロホロと崩れる柔らかい身に、甘辛いタレが絡んで絶品です。

レシピ3:ちょっとひと手間で料亭の味!「昆布締め」

大型のベラが釣れたらぜひ挑戦してほしいのが昆布締め。三枚におろして皮を引いた身を、お酒で湿らせた昆布で挟んで冷蔵庫で数時間寝かせます。身の余分な水分が抜けて、旨味が凝縮されてモチモチの食感になります。

堤防釣りの常連「ベラ」。これからは「外道」なんて言わずに、その生態や色鮮やかな姿を観察したり、釣れたらぜひ持ち帰って味わってみてください。 知れば知るほど面白いベラの世界。あなたの釣りが、もっと楽しくなること間違いなしです!

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