阪神高速・若宮ICからすぐ、美しい海岸線が広がる神戸・須磨浦。多くの釣り船が行き交うこの港で、ひときわ人気を集めるのが「仙正丸」です。
人当たりが優しく、的確なサポートで人気の船長と仲乗りさん、そして、きめ細やかな対応で迎えてくれる女将さん。その温かい人柄が作り出すアットホームな雰囲気と、屋根付きの大型船でゆったり快適に釣りができることから、多くのファンに愛されています。

女将さん作のプログラム
そんな「仙正丸」で10月11日(土)、タチウオシーズン真っ只中に初の試みとなるユニークなイベントが開催されました。その名も「大運動会みたいなタチウオ釣り大会」。年末恒例の「紅白釣り合戦」とは一味違う、新しいイベントです。
大会数日前まで続いていたタチウオの爆釣モードから一転、当日は潮の変わり目による濁りの影響か、少しご機嫌ナナメな様子。簡単には口を使わない、いわゆるテクニカルな状況となりました。
しかし、そんな時こそ腕の見せ所。参加者の皆さんは、タチウオのご機嫌をうかがいながら、繊細なアタリをいかに捉えて掛けていくか、それぞれの経験と技を駆使してゲームを組み立てます。
厳しいというよりは、むしろ「どう攻略してやろうか」と、楽しみながら釣りをしているような、ポジティブな雰囲気に満ちていました。
船に乗り込むと、そこには万国旗がはためき、スピーカーからは懐かしい運動会のBGMが!さらに、応援団長として“かねゆか”こと金高由香さんがメガホンを握り、イベント全体を明るく盛り上げます。
早掛け賞やチーム対抗リレーなど、次々と繰り出されるプログラムに船上は大盛り上がり。和やかな雰囲気の中でも、競技開始の合図が出ると、参加者の表情は一変。誰もが真剣モードで竿先に集中します。この楽しさと真剣さのメリハリが、ちょうどいい感じです。
船長が語る「皆で盛り上がる、よいイベント」

辻久信船長。手に持っているのは賞品のマグロ1.2kg
大会を終えて帰港中、船長にお話を伺いました。
「渋い時間帯が多くて、ポイント選びも苦戦しました。でも、潮回りが変わればタチウオの活性は回復すると思うので、再び釣れ出すと思います。状況がテクニカルでしたが、だからこそ釣れた時の1尾の価値や、仲間と喜びを共有する楽しさを再確認できるような、よいイベントとなりました。皆さんがこんなに盛り上がってくださって、本当にありがとうございます」
今回のイベントは、船長自らが構想し、「本気の大運動会」をテーマに細部までこだわり抜いたものでした。BGMや装飾、そして応援団長のかねゆかさんの盛り上げも相まって、参加した全員が心から楽しめて、自然と笑顔になれる。そんなアットホームな空間が、仙正丸の船上にはありました。
船長は「来年は春と秋、2回大運動会ができたらいいな」とも話しており、今後、仙正丸の超人気イベントになることは間違いありません。予約争奪戦でキャンセル待ち必須になりそうですが、記者も次はプライベートで必ず参加します!(笑)
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