毎年恒例になってしまっている釣りがある。
なぜ「なってしまっている」のか。
釣れないから卒業できないのである。
もちろん、釣れたとしても記録更新を求め、毎年通う自分は想像はできる。
そして今年も行ってきたのは、石川・手取川での「サケ有効利用調査」という名の釣りである。
約1カ月の期間限定のターゲット、過去の実績は
約1カ月間(今年は10月29日~11月23日)行われる。
ソ上するサケの体長測定などの資料収集を目的とした調査で、事前申し込みをし、抽選に当たった者だけが、サケを狙うことができるのだ。
私は今回で4年目となるが、毎年いろんな事件が待ち受けている。
1年目、極寒の雨風アラレの中、震えながらの2日間に渡るボーズ。
2年目、ソ上が例年の6割減の厳しい中、爆風と雨でライジャケは開き、ウェーダーに穴があき、冷水が浸透する2日間に渡るボース。
3年目、スタートからリールのハンドルを紛失、奇跡的に発見。
夢のサケをヒットさせるも、ランディングの最後で、ルアーがネットに引っ掛かり痛恨のバラシ。
いざ、今年のチャレンジ
そして今年。
コロナ渦もあり、例年よりも参加人数の枠が狭い。
何と、抽選にまさかの落選。
日をかえ、再度申し込み、権利を得た。
左岸、右岸とあり、競争率と金額は高いが、釣れる可能性も高いと言われる左岸をチョイス。
リールのハンドルもしっかりと確認し、挑んだ。
ポイントに着くと、川は穏やかだった。
というよりも流れがない。
「ここは湖か⁉」と言うほどに。
ルアーは「サケトレーラー」と言うスプーンにタコベイトを付けたもの。
ボトムを、ゴロゴロと石を感じながらに近い状態で、漂わせるようにドリフトさせるのだが、穏やかすぎて流れないのだ。
勝負の朝イチ、誰の竿も曲がっていなかった。
今年は、過去3年に比べ、釣果はよさげなのに。
肝心の川は流れないのに、時間だけが流れていった。
同行者にはヒットする
と、その時、同行していた釣場速報の本紙「ノミラボ」でおなじみのnomiさんにヒットするも、釣れたのは、天国へ旅立とうとしていたオスのサケだった。
8時間投げ続けるも、左岸で釣れたサケを目にしたのは2尾だけ。
サケを感じたのは、お昼に食べた、お約束の「イクラおにぎり」のみである。
前日は43尾も釣れていたのに、最悪な日に当たってしまったと思いながら終了。
受付に行くと、当日の釣果が記載されていた。
「12尾」という数字が。
金額も可能性も高かった左岸ではなく、ほとんどが右岸だったようだ。
ガッデム! 今年も私は留年となった。